マラソンマン ~ ZDA/ Marathon 2800FSL

先日公開されたS MAGAZINE掲載の90年代ファッション座談会、有難くもたいへんご好評いただいているようです。
<雑誌で振り返る。おじさんたちの90年代ファッション座談会・前半>
<雑誌で振り返る。おじさんたちの90年代ファッション座談会・後半>

もともと自分たちがお酒を飲みながら服の話がしたかっただけだったのが、メディアに載せていただけることでこれほど多くの方と話題を共有できたこと、とてもうれしく思います。

さて、夏季休業も明けたところで新商品のご紹介をさせてください。

昨年の鮮烈な復活以来、LUNGEと並び当店でのスニーカーの代表格として多くのお客様に愛されているZDA。

靴ブランドBata(バチャ)の工場の従業員のために作られた、まさに靴の町であるスロバキアの計画都市パルティザンスケにて、昔のままの製法で作られているスニーカーブランドです。

ブランドの詳細についてはこちらをどうぞ。
Z・刻をこえて
Believing a sign of Z

ちなみに、パルティザンスケはこんな感じのところだそうです。

そんなパルティザンスケのZDAより新作が想定より早く届きました。
店頭で一部のお客様に「9月に入ります」とお伝えしていた新作、こちらです。

マンネリに陥ることなく長く扱っていきたいと考えているため、今季は敢えて人気モデル2400番はお休みし(来年春からまた復活します)、こちらの新型”2800FSL”のみを提案致します。

見た目こそ違えど2400と同じMarathonシリーズで、タンにはマラソンランナーの絵が描かれたタグが縫い付けられています。

なんだか温かい心持ちにさせられる、素朴なタッチです。

この絵だけでなくその名の通り長距離走を想定して設計されているのですが、そこはZDA、ただのランニングシューズに収まらない不思議な魅力に満ちています。

70年代のスニーカーにしばしば用いられた大きなトウガードは、爪先の保護という本来の役割とともに、華奢になりがちなランニングシューズの見た目に安定感を与えます。

そんなトウガードもあって重厚感溢れる印象を与えつつ、ナイロンをベースにレザーやスウェードで補強したつくりのため、持ってみると意外と軽量です。
そこはやはりランニングシューズということですね。

シューレースを通す部分には一部D管を用いています。
これも70~80年代にかけて多く見られた仕様です。

ミッドソールは2層の積層EVA。

白い部分が柔らかく、衝撃を吸収するだけでなく屈曲性に富んでいます。

一方グレーの部分は少し硬めにすることで沈み込み過ぎを防ぎ、着地した際の足のブレと走行エネルギーの無駄なロスを軽減します。

3層構造の2400番のほうが柔らかい履き心地ですが、これはこれで安定感があり快適です(靴の疲れにくさとクッションの柔らかさは必ずしも比例しません)。

アウトソールはヘリンボーン。
これもまた70~80年代的な意匠です。

こうしたヴィンテージ感溢れるディテールの数々ですが、無彩色でまとめられることで特有の泥臭さが消され、結果的に都会的でありながら冷たさのない、絶妙な位置に着地しました。

「ありきたりのものでは面白くない、しかしそうは言っても奇抜なものは好ましくない」
そんな高い要求にも見事応えられる一足ではないでしょうか。

オンラインストアはこちらです→ 2800FSL

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