アイム・ノット・イン・ラヴ ~ FLISTFIA/ Piping Cardigan

ひと月ほど前の話ですが、なかなか興味深いニュースが報道されていました。

魚も鏡に映る自分の姿を認識か、大阪市大などが研究(ロイター)
https://jp.reuters.com/article/us-science-mirror-idJPKCN1PX0DL

一般的に、人間であったり、チンパンジーやボノボなどの高等霊長類はともかく、ほとんどの種族はごく一部の例外を除き自己意識(自己の存在を認識する意識)を持たないため、鏡に映った自身の姿を自分だと認識できないとされています。
況や魚類、と考えられていたところに。

それが見事覆った実験なわけで、自己意識とは何かと改めて考えさせられました。

当店初の展開となるFLISTFIA(フリストフィア)の服もまた、自己意識について問いかけてきます。

兎にも角にも己を主張してこないブランドです。
あまりに自己主張、自我が削ぎ落とされているゆえに、却って作り手の意識が浮かび上がるくらいに。

そもそもデザイナーの倉本さんの造語である”FLISTFIA”自体が、まったく意味やメッセージ性を持ちません(キプロスの前大統領フリストフィアス氏と直接の関係はないそうです)。

フリストフィアの服だから買う、欲しい、ではなく、たまたま手に取った服がフリストフィアであり、特別感はないのに何となく頻繁に着てしまうことを、理想として掲げています。

その方針は徹底しており、ブランド公式サイトには取扱店舗一覧がありません。
これもまた、フリストフィアというブランドを求めて店舗へ向かうことより、お客様それぞれが利用する店舗にフリストフィアがあって、そこで服そのものを評価して手に取られることをよしとしているから。

そんな意固地なまでに自己主張を拒むフリストフィアの代表作であり長らく定番として作り続けているのが、このカットソー素材のカーディガンです。

シーズンによって異なるようではありますが、こちらの素材は化繊にウールを混紡したもので、もっちりとした肉厚な質感、さらさらの肌触り、適度な保温性、のびやかな伸縮性を備えています。

そこにパイピングが施されることで、カジュアルさが抑制され、上品な印象に。

構造は単純なようでよく練られており、身に纏うことで前身頃から生地が後方に流れ、前が少し開くように設計されています。

この動的な形状もあって、いわゆる一般的に云われるところのカーディガンの枠には収まりきらない服となりました。

中に着るのはシャツでもTシャツでも構いません。
適当に羽織るだけで装いが完成してしまいます。

CURLY同様カットソーの技術を駆使した服作りを得意とするブランドですから(余談ですが、偶然にも両者ともに2009年にブランドを設立しています)、このカーディガンのみならず魅力的なアイテムが以後続々と登場します。

あまりこんなことを言うと先述のブランド哲学に反してしまいそうですが、是非ともこれからの展開にご注目ください。

オンラインストアはこちらです→ バーガンディ/ ネイビー


コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です