たいへん有難いことに、このコロナ禍のさなかで予想を遥かに上回るスピードで秋物新作が巣立ち続けています。
ただでさえ毎シーズン人気のtilt The authenticsのパンツはさらに勢いを増し、現時点(8/25)で早くも1本を残すのみとなりました。
そしてまだすぐには着られない時期なのに、オンラインストアで多くのアクセスを叩き出しているのが、このブルゾンです。
美麗な撫で肩シルエット、細くもなくオーバーサイズでもない中庸なサイズ感、そして身に纏ったときの驚きの軽さ、tiltの上着にはこうした独特の特徴が備わっています。
控えめで力強い独自性へのお客様からの評価は頗る高く、すでに店頭まで様子を見に来られている方もちらほらといらっしゃるほど。
もちろんこのブルゾンはその大きな期待にしっかりと応え、いやそれ以上の感動を与えてくれます。
経糸に黒いウールを、緯糸に茶色いリネンを用いて織られました。
遠目には温かみのある黒に見えますが、陽光などに照らされると、仄かな明るさが浮かび上がります。
この素敵な生地は今回の生産を以て使い切ってしまい、さらに二度と同じものは作らないとのこと。
そうした意味でもたいへん貴重なものとなりました。
裏地は敢えてつけず一枚仕立てに。
ここで裏の始末の丁寧さが光ります。
なお、このブルゾンはtiltのデザイナーである中津さんの故郷に一軒のみ残存する老舗の縫製工場さんで仕立てられているそうです。
袖付けはラグラン。
もちろんパターン作りに定評あるtiltのこと、単にラグランスリーブにしただけのものと異なる次元であるのは、袖を通せば体が理解するはずです。
その袖口はテーラードジャケットよろしく本切羽。
このアレンジで服の表情がぐっとドレッシーになります。
ポケットの玉縁は広めに。
ここで意図的にバランスを崩す、その絶妙な匙加減がtiltの服をただシンプルでベーシックで良質な服という枠に収まらぬものへ引き上げています。
ファスナーはYKKエクセラ。
たとえばスイスのririなど欧州のメーカーほど小洒落てはいませんが、素材の品質の高さがもたらす奥行き、引きの滑らかさと剛性、そうした本質を徹底的に突き詰めた超一級品です。
どこをとっても丁寧な仕事に唸らされるこの素晴らしいブルゾン、秋口から初冬まで、ただ羽織るだけで装いをまとめあげてしまうほどの力に満ちています。
荒れ狂っていた猛暑もいったん落ち着いて、夜風などたしかに秋の匂いが濃くなってきました。
まだ在庫の揃う今のうちに、どうぞ一度ご検討ください。
オンラインストアはこちらです