水を得た魚 ~ HAVERSACK ATTIRE/ ミノテックスフィッシュテールコート

瞬く間に1月が過ぎ、寒さの中にも少しずつ春の気配が色濃くなってまいりました。

今すぐ必要という方を除けば店頭でも冬物より春物をお探しの方がほとんどとなっていて、店主の気分も自然と春めいてしまいます。

春といえばスプリングコート、今季は例年ほど種類は多くないにしても素晴らしいものばかりが届いており、たとえばこのHAVERACK ATTIREのコートも店頭で熱い注目を浴びている一枚です。

ちなみにレディースサイズもご用意していまして、なぜかこちらはブランド名がHAVERSACK名義なのですが、仕様はまったく同じですのでまとめて解説致します。

軽くしなやかで、わずかながらストレッチ性も備えているこの生地はミノテックス。

帝人フロンティアの誇る高機能ポリエステルSOLOTEXを用いたこの生地は、表面に目に見えぬ細かい溝が設けられていて、雨など水をその溝に流し、内部への侵入を防ぎます。

ためしに水滴を落としてみましたが、生地の上をただぷるぷると転がるばかりです。
驚きます。

ウレタンコーティングを施しているわけではありませんから、加水分解も剥離も心配なく、のびやかな生地の特性も損ねません。

この素晴らしい素材を使って、HAVERSACKならではの作り込みにより生まれたコートです。
その完成度には唸らされます。

バルマカーンタイプにM51フィールドパーカのディテールを掛け合わせた、そんな珍しいハイブリッド型となっています。

フィッシュテールと呼ばれる背面が燕尾状となった裾は、前後の紐を左右の脚に固定することで裾がバタつくのを防ぐ、軍物ならではの仕様です。
使わないときは内側に折りスナップで留め、すっきりさせて運動性を高めることも可能となっています。

袖も、M51を踏襲しています。

肘にはアクションプリーツが入り、

カフスの中に伸縮性のある素材が仕込まれ、その先にあるボタンホールに2つ並んだボタンのいずれかを留めることで、袖口を絞ったり緩めたりすることができます。

撥水性を大きな売りにするコートならではの細かいディテール、ポケットのフラップが袋状になっていて、フラップ脇からの浸水を防いでくれます。

襟にはチンストラップがついていますので、少し肌寒い日などスタンドカラーとしてお使いください。

なお、このミノテックスを使用したスカートもご用意しました。

色の薄いスカートは汚れが心配という方も少なくありませんが、水を弾き洗濯も可能なこの素材ならご安心いただけるのではないでしょうか。

こちろんコート同様、スカートも細部に至るまできっちりとデザインされており、両脇にはハンドポケットが設けられ、

またウェスト背面側にはゴムが仕込まれています。

澄んだベージュも目にうれしい、春の到来への期待高まるコートとスカート、どうぞ一度ご検討ください。

オンラインストアはこちらです→
ミノテックスフィッシュテールコート Men’s/ Ladies’
ミノテックススカート


なんて素敵にジャパネスク ~ FACYにて私的プレイリストを公開致しました

FACYの人気企画、お店のプレイリスト。

当店も過去3度参加させていただきましたが
あのお店のプレイリスト|仲町台Euphonica vol.1「素晴らしきインドネシアンポップスの世界」
あのお店のプレイリスト|仲町台Euphonica vol.2「素晴らしきアニメソングの世界」
5つのショップが贈る「アゲ&チル」なプレイリストfor年末年始。

このたび、また新たに披露の運びとなりました。
お店のプレイリスト|仲町台Euphonica vol.3「素晴らしき1960~70年代邦楽の世界」

記事内でも触れていますように、このプレイリストは、昨今の90年代ブームやシティポップブームで、過去の邦楽に新鮮さを感じ楽しんでいる若い方々に向けてまとめられています。

いまYouTubeやレコードショップで大注目されているわけでもないし、いわゆる懐メロとしてテレビで振り返られることもあまりない、でもその時代ならではの特色があり、かつ現代の耳で聴いても納得できるクオリティのある楽曲。

そうした曲を、Spotifyで解禁されているなかから選定していますから、必然的にうるさ型の中高年諸氏にとってはあまり目新しくない、若いころリバイバルしたりクラブでかかっていたりしたメジャーどころが多いな、ミーハーだな、と感じられるかも知れません。

しかし当時の若者がその音に驚き新鮮に感じ愛好したのと同様、この世界にまだ触れていないであろういまの若者にも投げかけてみたらどう感じるのか、それを知りたいという気持ちが強く、敢えてこのようなキャッチーなラインナップとさせていただきました。

四人囃子がないぞ、ジャックスが抜けてるぞ、スピード・グルー&シンキを忘れたのか、そういったご意見が出るであろうことも承知していますが、いわゆる歴史的名曲選としてではなく、あくまで店主個人の好みをベースに選んでいますので、その点はどうぞご了承くださいませ。


明日に駆けてゆく オレたちの願いが届いているか ~ THE CIRCA BRAND/ S105D

つい昨日OLDE THINGS福原さん&藤林さんへのインタビューを公開しましたが、それと足並みを揃えたかのように、THE CIRCA BRANDの素晴らしい新作が届きました。

アメリカのクルーザージャケットに着想し構築された3シーズン対応のコート、”S105D”です。

ちょうど店主がモデルさんにお願いして撮影させていただいた着用写真がありますので、そちらもご覧ください。

光の加減によって写りが変わりやすいこの繊細な色目同様、生地の質感もまた滋味豊か。

レーヨンの経糸とコットンの緯糸を用いて織りあげた厚手のサテンを裏返して使っています。
つまり、この艶を湛えた裏面が、生地の本来の表面です。

前身頃から背中にかけて覆い被さる二重構造の肩~袖は、まさにアメリカ製のダブルマッキノウクルーザージャケット。



耐久性、保温性、そして防御力を兼ね備えた、森の男たちのための仕様です。

ただ、設計思想としていわゆるクルーザージャケットを再現しているわけではなく、長い着丈、そして裾の内側にはループが左右それぞれ1本ずつ設けられています。

このループを左右の脚に固定し、通常ボタン留めされている背面のベントを割れば、バイクなどに跨ることが可能となります。

また、セーラーカラーのような襟は、風の強いときなど立てて

スタンドカラーとしても使用できるようになっています。

どこをとっても、実に見どころばかり。
着る悦びはもちろんのこと、眺めて考察する愉しさも与えてくれる一枚です。

迫力ある印象に反し実はかなり軽いコートで、着る側にストレスを感じさせません。
そこはさすがに四六時中着心地のことを考えているデザイナーならではの仕事です。

今の時期は中に中綿のインナージャケットなどを入れて、そして春や秋はさらりと一枚かろやかに纏うのがよいでしょう。

オンラインストアはこちらです


魔人に問う

先日、THE CIRCA BRAND(以下CIRCA)およびOlde H & Dauter(以下OH&D)の新作を拝見がてら、あつかましくもルックの撮影現場にまでお邪魔致しました。

ディレクター福原さんの快諾をいただき、店主も脇からパシャリパシャリ。

なかなか新鮮な体験でした。

さて、撮影がひと段落し、新作をチェックしながら、Olde Homesteader(以下OH)も含めたOLDE THINGSの3ブランドの今までの軌跡を思い返していました。

トランクスだけのブランドとしてOHが始まり、やがてアンダーシャツ、靴下、スウェットと、肌着の域を超えた成長を遂げ、それに並走するようにOH&D発足、そして福原さん曰く「モード」であるCIRCAの登場…

店主はこれらすべてを立ち上がりから見てきてはいますが、現在この3ブランドが作り手側から見てどのような存在なのか、どんな思いが込められているのか、せっかくなので改めて訊いてみることにしました。

福原さんと、OH&Dを手掛け、かつCIRACA共同ディレクターである藤林さん、お二人への雑談的なインタビューです。
ファンは必読。
どうぞたっぷりとお楽しみください。

Euphonica(以下E) 今OLDE THINGSが展開している3ブランドの中で、CIRCAが一番特殊と言いますか、肌着から離れていますよね。作り手視線ではどのようなブランドとしてイメージをされていますか?

福原 CIRCAはOHの活動を通して考えを共有し、お付き合いいただいているお店さんに、よりパーソナルな、僕にとってとても大事なものを提供したいと考え、始めることにしました。
当初はもっとユニセックスを意識して考えていたんですけど、OH&Dをふまえたうえでメンズ寄りに。
今後はよりユニフォーム、ワークウェアといった要素が強まっていく感じに向かっていくと思います。
ただ、男性は意識していますけど、CIRCAの服を女性のお客様が取り入れていただくのはうれしいです。

E デザインの発想、時代感としてはOHとは違うということでしょうか?

福原 はい、OHはもっと過去を見ていて…。
CIRCAは「今」、「モード」をやってるつもりなので。
OHの商品は40年代以前の作り方、もののありかた…これは『サザエさん』なんですよ。

E 『サザエさん』!??(笑)

福原 実はOHは、1949年をずっと生きているんです。
アメリカ在住の日系人…ヨーロッパのものを蒐集していて、これから未来に向けてものを作ろうともがいている日本人の設定なんです。
それに対し、CIRCAは1959年。
OHから10年経った状態で…CIRCAもまた『サザエさん』なんです。
ものの作り方も、手作業だけでなくて、工業的な、大量生産のいいところもブレンドしながら…それも今では失われた作り方だったりするわけです。
50年代の人から見て親世代が着ていた年代の服をふまえながら、生地に関しての考え方などはその先の60年代を意識しています。

E 1959年の実際というよりも、当時の目線で、そのときに「これから」だった60年代も意識しているということでしょうか?

福原 そうです。そこを通して「今」の服にしています。

E CIRCAの展望としては今後どのように拡がっていくのでしょう?カットソーを作るとか?

福原 それは考えてないですね。
OHは現在肌着の枠から拡がって”knitwear”を称しているわけですけど…実はぼくのなかでは1949年の中で半年進んだんです(笑)。

E 半年(笑)。

福原 これから50年代を迎えようとしてます(笑)。

E 拡がってはいても、あくまでOHは編みの世界だけで完結させる、と。

福原 そうですね。過去の下着メーカーって、布帛とカットソーの境目が曖昧だったりして、布帛のパンツがあってパジャマがあって、といった感じだったわけなんですけど、そっちのほうはOH&Dのほうでやるべきだと考えていて、そこは役割を分けようと思ってるんですよ。
OHはあくまで肌着をベースとしながら、編みもの…スウェットから、セーター側に進んでいこうかなと。
それと、今までは綿がいい綿がいいってずっと言ってきましたけど、そこはもっと柔軟になろうかなと思っています。

E ナイロンとかポリエステルを使うわけではないんですね?

福原 そこには行きません。
一方でOH&Dはあくまで室内着を前提に、でもスリーピングウェアというわけでもなく。

藤林 そもそもOH&Dのコンセプトが「ラウンジウェア&タウンウェア」で、そこからはみ出ないようにしています。
でもカットソーにはこだわっていなくて、あくまでルームウェアでありながらも、自然に外へも着ていける服というのを前提に。
ガウンだけどコートとしても外で着られるとか、そういう考え方ですね。

福原 現代のパジャマそのものを外で着るとかでなく、過去にパジャマとして作られたものを今の人が古着で買って、好きなように解釈して外で着る、そんな感覚に近いです。
たとえばオープンカラーシャツ、あくまでパジャマとして存在していたものをパジャマとして受け入れ、その素材だったりディテールだったりを考察したうえで、それぞれが好きなように工夫して外着として使ってもらえるように作っています。
OH&Dも、どのブランドにも共通しているのは、ぼくらはレプリカを作ろうとは思っていません。
過去を向いて、過去ならではのいい部分は取り入れますが、再現をするわけではないんです。
単純に過去が一番いいとしてしまうと、過去を超えられない…というか、それをやる意味がないと思っています。
服の具体的な時代設定もしていません。

E 客観的には、3ブランドのなかでOH&Dが一番「今」の服のように見えます。

藤林 そうかも知れませんね。
それでも、「ただのファッションにはなりたくないな」というのは軸としてあります。

E そこは一貫してますよね。

藤林 CIRCAに関しても、いろいろ組み合わせて楽しんでいただくのはもちろん、あくまで前提としてはプロダクトとして伝えられるものを作りたい。

福原 感覚的なよさはもちろん大事で、でもそれだけじゃなく、ものとして…ストーリーだったり、ロマンを大事にしています。
そこはディアゴスティーニ的な感じと言いましょうか。
ひとつひとつ増えていって、楽しみながらひとつのシリーズができあがるような感覚です。

藤林 お気づきかと思うんですけど、下げタグにもパンチ穴が開いていて、ファイリングできるんです(笑)。

福原 最終的にどんなファイルができるのかは乞うご期待(笑)。
万人でなく、少しでも響く人にものすごく刺さればいいなと。
そういう感覚そのものは、トランクスだけから始まったころと何も変わっていません。

E 狭く深くというのはずっとブレませんよね。

福原 30歳半ばを超えて、それまで服に携わってきましたが、これから自分のどのような活動が一番社会に貢献するのだろうと考え、トランクスを作らないといけないと思い込むようになって。
で、それを誰に渡すべきかとなったときに、幅広く、じゃなくて「この人から買いたい」って思われるような人に預けたい、そしてぼく自身もそういう買い物をしていきたい、人とそういうコミュニケーションをとりたいと考えたんです。

E とくにここを見てほしいという部分はありますか?

福原 CIRCAにとっていちばん大事なのはファブリック、まずは生地を面白がってもらいたいです。
ただ単に貴重な原料を使うとか、背景の特殊さをアピールしていくとかでない、素材、生地を扱う感覚そのもの…そこを出していきたいですね。

E 可能性を提示するってことですね。

福原 そうですそうです!
技術選手権をしているわけでもないし、高いものがいいってわけでもない。
それぞれの考え方、役割ってあると思うんですよ。
たとえば靴下、肌着にはスーピマ綿を価格面、品質面でも普遍性が高いものとしてぼくは大事にしています。
でも一方で布帛では、カッサカサでもいい場合がある。
たとえばデニムがいい例ですけど、たまたま時代の、設備や原料の調達具合の都合から、偶然の産物としてできたものにあとから価値をつけただけで。
でもその硬い不揃いな綿が、10年20年着倒して、繊細な風合いになる。
時代を通過して辿り着いたものがあるんですよね。
だからそこに対し高級綿でアップデートとか、そういうのは自分のなかで響かないんです。

E OHを始めたときからその後のヴィジョンは見えてました?

福原 実は見えてました。

E では、最初からトランクスだけで終わらせるつもりはなかった?

福原 そのつもりはありませんでした。
トランクスを作ったきっかけとしては1900年代のある通販カタログの存在が大きかったんですが、服だけを作っているときは、ぼくはそのカタログのなかの服しか見えていなかった。
でもいったん服から離れて見返したら、当時こういう暮らしがあったんだなというのが見えてきて。
服だけじゃなくて、それこそ肌着とか、そこに生活のすべてがある。
ぼくは「こういった存在になりたい!」と思ったんですよ。
洗剤を始めたのもそういうことです。

E 一人百貨店みたいな?

福原 そうですね。自分の役割として、それが世の中に必要なのであれば、やるべきだなと。
でもトランクスだけのOHから始まったからこそ、布帛もの、洋服を作るにあたり今の場所に辿り着けたと思います。

E たしかに、最初からCIRCA、服から始めたところからOHを始めたら、片手間でトランクス作っているように受け取られたかも知れないですね。
よりによってこの時代にトランクスだけでブランド立ち上げちゃうような人が始めた服だからこそ、余計伝わるものがある。

福原 最初、ぼくに対して免疫のない状態でいきなり突撃して話訊いてもらっちゃって、ほんとすみません(笑)。

E オファーいただいたときトランクス穿かないからって断ったのに、来ましたからね(笑)。
でも結果ぼくはもう福原さんのトランクスしか穿けない体にされて、完全にしつけられてしまった(笑)。

福原 とはいえぼく自身が、OHも、CIRCAも、誰よりも一番好きなんです(笑)

E ぼくもそうですよ。ぼくが自分の店のこと一番好きですもん。でもそうじゃなきゃ伝わらないですよね。

福原 「この感覚って、体験したことあります?」って共感してもらえるものを作ってきたつもりですが、そこは何よりもお店さんの言葉でお客さんに伝えていただきたいんです。
それをすっ飛ばして直接メーカー側で何もかもわかりやすく伝え、完結させるというのは何か違う気がします。
その部分、間に入ってくれる人の言葉って大事なんですよ。

E ポジティブな意味での未完成品でありたい、ということでしょうかね。

福原 そういう感じです。余白を設けて、あとは着る人が好きなように、工夫したり。
そのアウトプットの手法が、モードなんだと思っています。
今って何もかも用意されすぎというか、親切すぎる。
デパート基準なんて、だれのためなんだろうって思いますよ。
たとえば、パンツ(S201A)の針シンチバックに対して、10年くらい前に危ないからとデニム界隈でNGになって。一方でこの針刺しのアンティークやヴィンテージの魅力も評価されていて、その乖離が気持ち悪い。
だから、そのよさをきちんと伝えられるお店さんと一緒になって提案したいんです。

E 作り手、売り手、買い手、みんなが共同で楽しんでいくって感覚ですよね。なんでもお膳立てするんじゃなくて。

福原 すり寄るという感覚でなく、一緒に、それぞれの考え方で楽しんでいきたいですよね。

E とくにCIRCAがその傾向強めですよね(笑)。

福原 それぞれの役割を大事にして、揺るぎない部分は大事にしつつも、いい意味で裏切って…「あれ、今週の『サザエさん』、ちょっと時間進んでる?」みたいな感じで(笑)。


霞みゆく景色の中に あの日の唄が聴こえる ~ EEL Products/ サクラコートトラッド

たいへん有難いことに、このたび当店は6周年を迎えることができました。
ひとえに皆様のお陰です。ほんとうに有難うございます。

6年前…昔のような、つい最近のような。
商品紹介ブログ(当時はFacebookのみでした)は開店前から少しずつ公開していたのですが、その記念すべき第1回目は、お馴染みEEL Productsのサクラコートについてでした。

爾来サクラコートは毎年の春の兆しとして愛され続け、当然今年も変わらずに店頭を彩ってくれています。

昨年度にサイズ感のリニューアルが行われたように、定番品といえど、まったくの不変ということではありません。
本質的な部分はそのままに毎年何かしらの新しい提案は行われており、この春は清潔なチェック柄が登場しました。

その名も、サクラコートトラッド。

通常モデルは馬布と綾織生地の組み合わせですが、今回は表地、裏地ともにより薄手の平織生地が採用されています。

軽く、清涼で、一層春の気分を引き立ててくれますね。

洗うことで表地/裏地の縮率差による隙間が発生し、ふっくらとした表情となる、そんなサクラコートの大きな特徴は、生地が変われどきちんと受け継がれています。

ボタンは黒塗りのナットではなく、ホーン製に。
質感、色調が、生地とよく調和しています。

ところで、今回は女性向けにサイズバランスを見直し、前立ても右前となったレディースバージョンも入荷しているのですが…日が翳ってしまい店頭が暗くなり撮影ができませんでした。
こちらは近日中にアップします!

前立てを右前に変更し、サイズバランスを女性用に見直したレディースモデルも入荷していますので、女性の方は是非こちらもお試しください。

閑話休題、冬はいよいよ盛りを過ぎつつあるようで、あとは一歩ずつ春に向かうのみ。
変わらぬ定番色を選ぶもよし、新鮮なチェックを選ぶもよし、今年もサクラコートには楽しませてもらいましょう。

オンラインストアはこちらです→
サクラコート ブルー/ ウォルナット/ チャコール
サクラコートトラッド ユニセックス/ レディース


だれかがどこかで答えてる その子の名前を叫ぶ ~ tilt The authentics/ tilt Shirts

これだけストリーミングが普及してしまった現代では若い方にはピンと来ない例えかも知れませんが、セルフタイトル、つまり盤のタイトルにアーティスト自身の名を冠したアルバムは名盤率が高いと、かつてよく云われたところです。

作り手側としてそれだけの思いや手応えがあってこそのタイトルですから、それもそのはずでしょう。

では、服ではどうか?
フム、やはりジャンルは違えどこの法則は適用されるようです。

「オーセンティックなものを少しだけ傾ける」
そのブランド名の通り、一見するとシンプルでごく普通、しかしそこに絶妙な匙加減で手を入れることで、ありそうでない服にしてしまう。
これがtilt The authenticsの服作りです。

今回ご紹介するtilt Shirtsは、まさにそれを体現した一枚となりました。

素材はコットンのシャンブレー。

経糸に白、緯糸にサックスブルーと黒の糸を用いて交織させており、複雑に絡み合う色調と奥行きある表情が魅力的です。

先述の通り一見ごくオーソドックスなシャツのようですが

背面のループとギャザー使い、

裾脇のガセットに至るステッチの流れなど、

細部に至るまで入念にデザインされているのが見て取れます。

なお、着丈が短く横幅にゆとりをもたせていた同ブランドのシャツは今季からサイズバランスが変わり、横幅に合わせ着丈が長くなりました。
ここに小振りの襟が掛け合い、これまた面白いバランスが生まれています。

洗濯に強く、着用と洗いを繰り返すことで風合いが増していく生地ですから、シャツの気持ちよくなる春夏などには気兼ねなくどんどん登板させてあげてください。
やがて、手放せない一着になっているはずです。

オンラインストアはこちらです


強くなれる理由を知った ~ comm. arch./ Knitted Polo In Smooth Stitch

腹立たしい疫禍も何のその、シーズンを重ねるごと丁寧に着実にファンを増やし続けているコムアーチ。

新作はまだかなと待ち望んでいたお客様もいらっしゃることでしょう、季節外れの麗らかな陽射しにほっとする本日、春の第一便が届きましたよ。

ニットブランドとして発足しただけあって、ポロシャツ作りもお手の物。
今回も控えめながら丁寧な作り込みで、われわれを愉しませてくれます。

綿ニットでありながら、このしっとりとした艶めき。

スーピマコットンを通常の強撚糸よりさらに強く撚り、その糸をスムース編みにすることで、ハイゲージニットならはの肌触りや光沢はそのままに、もっちりとした肉感、へたれにくい剛性を実現しました。

ともすれば貧相な印象を持たれがちな長袖のポロシャツですが、この素晴らしい生地がそのイメージを覆しました。

襟は途中で編み方を切り替えることで台襟状に。

これは表面的なデザインのみならず、一般的なポロシャツのように襟の付け根が寝ないため、上着を羽織ったときに襟周りが潰れにくいというメリットも備えた仕様です。

ボタンにはひとつひとつ表情の異なる天然貝を採用。
服全体の品位を引き立てます。

また明日から寒くなるようで、春本番はもうしばらく先になりそうですが、それまでお待ちいただくこともありません。
春に限らずとも、カーディガンやジャケットなどを合わせることで、今すぐお召しいただくことが可能です。

どうぞ在庫の揃っている今のうちにご検討ください。

オンラインストアはこちらです→ マッドクレイ/ ブラックアウト


期間限定セールを実施します

明日1/12から2/28まで、一部商品を店頭でのみ特別価格にてご提供致します。

内訳はヒミツですが、今すぐ着られるコートなどが中心の、かなり充実した内容です。
どうぞこの機会をお見逃しなく。

なお、当店のルールに基づき、この一か月以内に定価で販売実績のある商品はすべて除外となっております。
近々にお買い物されたお客様方、その点はご安心を!


春よ来い 早く来い ~ K.ITO/ ミニ裏毛スウェットアノラック

久しぶりの、そして2021年初となるブログ更新です。

改めまして、あけましておめでとうございます。
本年も宜しくお願い申し上げます。

というところで、明日から緊急事態宣言ですか。
罰則ばかりでロクな補償もせず、度重なるお上の不手際の結果を下々になすりつけるためのアリバイ作りにしか見えませんね。

もともと菅政権は政策として中小企業を潰していく方向ですから、疫病の猖獗に乗じてまとめて始末してしまえってことなんでしょうけど、だからと言ってこちらとしても黙って屠殺されるわけにはいきません。

どうせ服屋には何の要請も来てませんし、もし来たとしてもじゅうぶんな補填が出ないのならば、中指立てながら粛々と通常営業を続けていきたいと思います。

さて、いよいよこれから冬真っ盛りではございますが、一方で春物の新作が届き始める時期でもあります。

すっかり当店の看板ブランドの一つとなったK.ITOからも、魅力的な商品が入荷していますよ。

そのひとつが、このフーディーです。

薄手で、且つ目の詰まった裏毛のスウェットで仕立てられています。
しっかりとコシのある生地にバイオ加工を施し、剛性感を残しながら柔らかさを引き出しました。

服自体に目を遣れば、一般的なスウェットフーディーにアノラックパーカを足したような、K.ITOらしいハイブリッドなデザイン。

立体的なフードには鳩目が開けられており、これによってややアウター寄りの印象が生まれるのだから不思議です。

袖付けはK.ITOお得意の変形フリーダムスリーブ。
ストレッチ素材に依存せず、構造そのもので運動性を確保してくれています。

秋から春にかけて気温の低い季節には外套の中に仕込み、暖かくなったらこれ自体がアウターに、そんなふうに気候や装いに応じて軽やかに対応してくれる、汎用性の高い一着に仕上がりました。

まだまだ生活様式の変化が起こりそうな今年、こうしたオールマイティーな服は必ずや力になってくれるはずです。

オンラインストアはこちらです→ ブラック/ グレー


年末年始の営業について

早いもので、2020年もあとわずか。

この年末年始は当店も特別なことはせず、下記の期間は臨時店休日とさせていただきます。

<年末年始店休日>
2020/12/30 – 2021/1/3

1/4からは通常営業です。

また、通信販売に関しては営業日、店休日問わずご注文そのものは承りますが、
2020/12/28 – 2021/1/5の期間中のご注文の最短出荷日は2021/1/7
となりますので、どうぞご了承くださいませ。