歓喜の街 ~ EEL/ カルカッタヘンリー&カルカッタショーツ

夏は冬に憧れて
冬は夏に帰りたい

と唄ったのは昭和53年のオフコースです。
その切ない気持ち、よく解かります。
梅雨の真っ最中はお日様が恋しくて仕方なくなりますよね。

上記の歌は『夏の終わり』でしたが
勿論まだ始まってもいませんし、
あと一か月ほど辛抱すれば
いよいよシーズン・イン・ザ・サンです。
そうであることを祈りましょう。

当店の今シーズン分入荷もいよいよ大詰め、
あと数点で夏物らしい夏物はすべて出揃います。
早いものです。

さて今回ご紹介のカルカッタシリーズはまさにそんな夏本番、
今季のEELを象徴するようなインド趣味全開のアイテムです。
カディを使用したトマトとキュウリ花火シャツをさらに超える
亜熱帯感が強い力で夏気分を喚起します。

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とはいえそこはEEL、東京ブランドとしての
洒脱な都会感は忘れてはいません。
見てみましょう。

どちらも同じインド製の生地を使用しています。
3柄ありますがストライプのものがややハリがある質感で、
もう2柄は柔らかい質感です。

カルカッタヘンリーと名付けられたプルオーバーシャツは
生地の端を袖と裾に活かしたつくりが特徴的です。
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7分袖が夏のリラックス感を引き立てます。
こちらはショーツより少し前に入荷してきていますが、
すでに何点かお客様のもとへ嫁いでいきました。

そしてもう一方のカルカッタショーツは
裏地にリネンを張って過剰な透け感を防ぎつつも
涼しさはしっかりキープしています。
腰まわりにドローコードを配したイージーパンツ仕様ですので、
こちらも蒸し暑い休日にぴったりです。

このシリーズは過剰なエスニック感を抑えながら
しっかりとその存在を主張する、
そんなギリギリのバランスが魅力的です。
さすがにセットアップで着用するととんでもないことになりますので、
どちらかをお手持ちのワードローブと合わせていただければと思います。

オンラインストアはこちら→
カルカッタヘンリー ブルーストライプ/ 生成ペイズリー/ ネイビーペイズリー
カルカッタショーツ ブルーストライプ/ 生成ペイズリー/ ネイビーペイズリー


ブラックモンブラン ~ blanc

武蔵小金井を拠点とするblanc(ブラン)から
素敵なパンツが2型入荷しました。

こちらは今年の春デビューの新進レディースブランドで、
東京発でありながら何と関東では当店が初の取扱となります。
ブランドと店という異なる立場ではありますが、
当店も1月にオープンしたばかりですので
なんだか同級生のような気分ですね。
ちなみにディレクターの吉田さんも店主とほぼ同世代です。

さてその一本目はウェストポイント生地のワイドパンツです。
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ウェストポイントはチノクロスの一種で、
そもそもの特性として密度が高く上品な光沢感を持ちますが、
ここに低温の苛性ソーダでアルカリ処理を施して
繊維を円く膨潤させることで、さらに深い艶感を織地から引き出しています。

フリーサイズ展開ですが、
腰のアジャスターを調整することで小柄な女性でも着用可能です。
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そもそもがワイドなシルエットですので、
オーバーサイズ気味でも不自然にならずタポッとした具合を楽しめます。
ご参考までに、EELのSと同程度で、ジーンズでいうと30くらいですね。
骨皮筋右衛門の店主だと腰穿きになるほどですが、
その大きいサイズ感を女性が楽しむものとお考えください。
勿論男性が穿いてもまったく問題ありません。
寧ろ店主は自分用に欲しいくらいです。

いい服はおしなべて裏の処理が綺麗なもので、
こちらも例外ではなく、丁寧な仕上げが施されています。
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少し珍しい仕様としてはサイドシームの処理を袋縫いしているため、
裾をロールアップした際にロックミシンのステッチが見えません。
細かい部分ですが、こうした気遣いが服の完成度を左右します。
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もう一本であるサマーウールのクロップドパンツは
アーミーパンツをベースにしており、
腰のアジャスターベルトの素材感がなんとも中田商店的です。
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カーゴポケットのボタンの裏にも補強が施されているなど、
こちらもつくりに手抜かりはありません。
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前述のパンツ同様フリーサイズでゆったりとしています。
「マスキュリンパンツ」と名付けられていますが、
男性的なのはディテールだけで、素材やシルエット等柔和な表情です。
こちらは当店では女性専用としてお勧めします。
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まだ型数は少ないながらも
シャツ等他アイテムを展開しているブランドですが、
まずはその中でひときわ魅力的だった上記パンツを
取扱わせていただくことになりました。

こうした丁寧なものづくりをしながらも知られざるブランドを
当店を発信地として多くの方に広めていくお手伝いができたら、
それはとても嬉しいことです。
個人商店の醍醐味のひとつですね。

blancオフィシャルサイトはこちら→ http://www.blanc-better-life.com/

オンラインストアはこちら→ west-point (wide)masculine pants

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赤と黒 ~ カタルタについて再考

本日鎌倉COBAKABAさんにて、そして明日はランドマークのBUKATSUDO文化祭にて
カタルタのワークショップが行われます。
その流れでカタルタの製作者である福元さんが鹿児島からご来店されました。

横浜に以前住んでいたことや
仲町台にも来たことがあるということも驚きましたが、
それはさて置いてもカタルタのトランプ記号の意味や
隠されたギミックなど、いろいろな発見の連続で
ひじょうに刺激になりました。
話を聞けば聞くほどこのカードが
いかに徹底的に作りこまれているかがよく理解できます。

詳しくはとてもこのブログだけでは伝えきれません。
ご来店の方に、実際にカタルタを用いてご説明できればと思います。

福元さん、お忙しい中有難うございました!
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いつもとはちょっと違うこんな雨の夕方に ~ alk phenix/ shu pants

横浜もいよいよ梅雨に突入しました。

洗濯好きとしては嬉しくない季節です。
とにかく湿気が多くて乾かない、
なおかつ雨で濡れることも多い、
実にクサクサした気分になります。
心にまで黴が生えそうです。

ならばテクノロジーの力で
雨季を乗り切ろうではありませんか。

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当店人気のalk phenixから、こちらshu pantsは
その名(「収」パンツ)の通り
収納部分=ポケットのデザインが特徴的なのですが、
その素材使いにも魅力があります。

一見するとコットンもしくはコットンベースの混紡素材のような
光沢の少ない生地なのですが、これはナイロン100%です。
つまりは速乾というこの時期たいへん魅力的な性能も持ち合わせています。

ナイロンというとシャカシャカツルツルした肌触りを想像するかもしれませんが、
こちらはさらりとしつつも柔らかい質感です。

これは糸の製法によるもので、
繊維に圧縮空気を吹き付けて絡ませることで
撚らずに糸として結束されるため、
通常のようにぎゅっと締まらず、ふわりとした糸となります。
この糸をボタンダウンシャツに使用するような
オックスフォード地に織り上げたうえで後染めを施しているため、
化繊らしからぬ風合いが実現するわけです。

また、立体的かつ非常に流麗なシルエットも持ち合わせており
(これはalk phenix全般に云える特徴です)、
まさに都市生活にぴったりなナイロンパンツです。

服の力を借りつつ、梅雨を楽しく過ごしましょう。

オンラインストアはこちら→ ネイビー/ ライトグレー

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Do For Love ~ EEL/ 2P PACK T-SHIRTS

2月頃に陶器釦のシャツが入荷した際には
当ブログ(当時はFacebookのみ)でご紹介していましたが、
実は一緒に同じく陶器釦のポケTが入っていました。
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時期が時期のため紹介し損ねたのですが、
想定を上回るご好評につき、在庫も残り少なくなってきています。

現在在庫欠けしているホワイトのXSとLについては追加入荷を予定していますが
納期が遅れておりまして、こちらについては入荷次第また告知させていただきます
(Sさん、お待たせしてしまい申し訳ありません!)。

こちらのポケTは陶器釦は勿論のことアメリカ綿を使用した
ざっくりとした質感のボディも魅力的な品です。
今回ご紹介するのはそのボディのみとなります。
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陶器釦のポケTからボタンとポケットを除いたTシャツの
2枚入りパックです。
ほどよい空きの首回り、直線的でありながら垢抜けたシルエット、
洗いこむごとに風合いの増す素材と
無地のTシャツとはいえインナーっぽさは微塵も感じさせません。

なお、こちらは不透明のジップ袋に入っており中身が見えないため
参考用も兼ねて陶器釦のポケTと並べて店頭で販売していましたが、
さすがにイメージも湧きづらく、
各色1パックずつ開けさせていただきました。
なかなか販売店泣かせなパッケージです…
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オンラインストアはこちら→
2P PACK T-SHIRTS ホワイト/ グレー/ ネイビー
陶器釦のポケT ホワイト/ グレー/ ネイビー

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下から見るか?横から見るか? ~ EEL/ 花火シャツ

先日の開港記念日の花火は見に行っていませんが、
さすがに他の地域より早い打ち上げとはいえ、
花火という記号性には夏の気配を感じざるを得ません。

6月になって学生さんたちは衣替えを行いましたし、
娘の小学校もプールの授業が始まるようです。
そして横浜も梅雨入りが見えてきました。
梅雨が明ければいよいよ夏本番です。

5月が暑かったこともあり、すでに店頭では夏ものが動いてはいますが、
いえいえ我が国の夏の蒸し暑さは5月とは比較になりません。

以前ご紹介のトマトとキュウリと同じく
インドの手織り布カディで仕立てられたこの花火シャツは、
そんなアジアの高温多湿な猛暑に最適な一枚です。
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ゆったりとしたボックスシルエットに
直線的にカットされた裾、
台襟を廃して開襟シャツのようにつけられた襟は
まさに夏のカジュアルシャツです。
それにカディの素材感が涼しさとリラックス感を加えています。

また、特徴的なのが花火のような形状のボタンです。
どことなくエキゾチックな雰囲気が漂い、
日本というよりアジアの夏、と言い直したくなります。
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たとえばこれを引っかけて当店の通り沿いにあるH1カフェさんのテラス席で
蒸し暑い夜に冷たいビールなんて、最高です。
来月7/25~26はせせらぎ公園の芝生広場で
毎年恒例の仲町台グルメフェスタも開催されます。
そういうお祭りの場面にもいいのではないでしょうか。

そして8/4には神奈川新聞花火大会が行われます。
ぜひここにもこの花火シャツを着ていきたいですね。

夏の長袖は素材選びさえ間違えなければ
日中でも蚊からの攻撃や苛烈な直射日光を防ぎ、むしろ快適です。
また花火大会は潮風で意外と体が冷えることもありますので、
そういう点で長袖を選ぶのも手だと思います。

と、いろいろな妄想がつい膨らんでしまう
そんなシャツをお試しください。

オンラインストアはこちら→ ホワイト/ ブルーストライプ/ イエローマドラス

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NOW ROMANTIC ~ knitchy / ホールガーメントコットンカシミアTシャツ

開店当初から存在していながらも、
常に「これいつ着るの?」と問われ続けている不遇の品があります。

デザインが奇抜なわけはありません。
ただ、半袖のニットであるだけです。
寧ろモノとしては丁寧なデザイン、上質の素材、テクニカルな構造、
自信を持ってお薦めできます。

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開店当時は確かに真冬でした。半袖というだけで失笑されたものです。
4月も寒かったですね。
5月は突然暑くなり夏ものに人気が集中しました。

ですが改めて申し上げます。
このニットの旬は今からです!

素材やつくりは人気だった長袖版と同じく
コットン80%にカシミア20%のホールガーメント(無縫製ニット)です。
甘く撚った糸がふわりとした質感の基となり、
さらにカシミア用の柔軟剤で仕上げているためとてもやわらかなニットとなります。
また、ニットならではの特長として部分的に編み方を変えることで
通常のTシャツには出せない優しい表情が生まれています。
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流石に真夏は少し厳しいかも知れませんが、
基本的にはコットンニットですので、これから梅雨明けまで、
また9月頃から残暑の終わりまで着られます。
それだけかと思われるかもしれませんが、3ヶ月と考えても
一年の4分の1です。意外と長くありませんか?

色も素材も落ち着いていますので、
少し上品さを出したいときなどに
Tシャツのバリエーションとして持っていれば便利な一着です。

もう一度見方を変えてご覧ただければと思います。

オンラインストアはこちら→ ネイビー/ ライトグレー


クールな恋 ~ GRAB IN HOLLYWOOD

アメリカ製衣料といえば目に浮かぶのは
武骨でファッション性に乏しくも
着込めば着込むほど味わいの増すワークウェアであったり、
またはプレッピーな調子のアメリカントラッド系が
大方だと思われますし、
店主も同様のイメージを持っています。

とはいえ、日本人が皆礼儀正しいわけではないのと同じように
アメリカ製といえどすべてが上記の枠に収まるのではないのも事実です。

今回ご紹介のLAブランドGRAB IN HOLLYWOODを代表的する
この五分丈袖のカットソーは
襟、袖、裾をすべて切りっぱなしの仕様にしており、
繊細なモード感すら漂います。
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それもただ切りっぱなしのままにしてはおらず、
袖と裾については部分的に折り返して縫いとめることで
生地の端が丸まる具合を調整している細やかなデザインです。
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ほかのアイテムは正直LAテイストが強すぎて
当店には合わないブランドではありますが
このカットソーに関してはまったく別物で、
たとえばEELのパンツなどとの相性もいいのではないでしょうか。

薄手の生地は優しい肌ざわりでありつつもどこか素朴で、
着込むほどに風合いが佳くなっていくことが見込まれます。
その点はやはりメイドインUSAだなと思います。

ホワイトをベースに後染めしているためカラーも豊富ですが、
当店ではホワイト以外には
サックスブルーとシルバーがかったグレーのみを選んでいます。

XS(女性サイズ)からMまで揃えました。

これからの時期に向けて、
半袖以外で清涼感のあるカットソーをお探しの方には是非お勧めしたい逸品です。

オンラインストアはこちら→ ホワイト/ サックス/ シルバーグレー


COLORS ~ EEL/ ICE TEE

技術の発達で冷感素材はどんどん進化しています。
先日adidasの新素材climachillを近所のスポーツ用品店で触ってみましたが、
ほんとうに冷たくて吃驚しました。

ただいくら高温多湿の日本の夏と云えども、
そこまでいくと日常生活に於いてはオーバースペックです。

ですので冷感とまではいかないまでも
素材の組み合わせで涼しさを提供する、
こんな衣服もいいのではないでしょうか。
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EELの新作ICE TEEは、
さらりとしたリネンベースの混紡素材の織地
(Bell Boy Jacketや少年パンツの生地に近い質感です)で
本体を構成し、両脇と背面肩にメッシュをあしらった
ハイブリッドなTシャツです。

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メッシュを使うとどうしてもスポーツ感が過剰に出がちですが、
編地でなく織地を使用し、色を抑えることによって
都市生活に適したデザインに落とし込まれています。

特にホワイトはメッシュの部分が若干透けますので、
インナーで遊んでみてもいいかも知れません。

今夏商品の展示会で店主が最も刺激されたもののひとつです。
自信を持ってXSからLサイズまで、全色揃えました。

在庫のあるうちに一度その清涼感をお試しください。

オンラインストアはこちら→ ホワイト/ ライトグレー/ ネイビー


オリジナルという欺瞞

お客様から「オリジナルは作らないの?」と尋ねられることが
しばしばあります。

期待も込めてのご質問だと思いますので有難いのですが、
今のところ「Euphonica」レーベル商品を展開する予定はありません。

ところで巷では服が売れていないと言われていますね。
実際他人事ではなくシビアな状況だとは思います。
大企業ですら苦しいニュースしか出てきていません。

ワールドが400~500店舗閉鎖、過去最大の構造改革へ

TSI子会社「プラネットブルー」解散へ ジルスチュアートNYなど9ブランドの事業も廃止

ユナイテッドアローズ、まさかの失速のワケ

要因は複合的です。
ファストファッションの普及による服のデフレ化
(やはりその中でもユニクロのコストパフォーマンスの影響は大きいです)、
不況や価値観の変化によりそもそもファッションの優先順序が下がった、
ショッピングモール全盛期に拡大しすぎて供給過多に陥った、などなど…

それらは敢えてここ書かずともメディアでさんざん言われていることですが、
個人的には大手セレクトショップのオリジナル商品も一因ではと考えています。

もちろんそれ自体が駄目だというのではありません。
元来は買付商材でカバーしきれない提案を補うために
企画され、それらは店の世界観を体現するものとして
独自の魅力を持っていました。
今でもそういうスタンスのハイレベルなオリジナル商材は
少ないながらも存在していますし、今後も続いていって欲しいと願っています。

ただ、今一般的にセレオリと呼ばれるセレクトショップオリジナル商品の多くは
アリモノに店名タグを縫い付けただけの代物や
他ブランドの偽作(いずれも昔からなかったわけではありませんが…)です。
けだし現在セレクトショップと呼ばれる業態の店舗の多くでは
その「オリジナル」が店頭の大半を占め、セレクトされた品などはほぼありません。
セレクト商品ですらリスクを極端に回避したチョイスで、
バイヤーの感覚が見えづらくなっています。
これはマス向け店舗であればあるほど顕著な傾向です。

そんな店頭で、服って面白いなと思えるでしょうか?

現在大手と云われるセレクトショップ群が
この20~30年で日本人の装いの水準を引き上げたことは疑いない事実です。
店主も若いころお世話になりました。

服に興味を持ち出した若い人にとって、
身近な存在の大手セレクトショップさんが
入口として最も相応しいことは今も変わっていません。
ショッピングセンター内のメーカー系ブランドも身近ではありますが、
スタッフの服好き度合を考えるとセレクトショップから入ったほうが
基礎固めとしていいと思います
(特に重衣料に関しては歴然とした差があります)。

それでもその入口たるセレクトショップが怪しくなってきているわけです。

単純に考えて自社ブランド商品を売れば仕入れ商品の倍の利益が出ます。
会社として利益を追求することは当然ですので、
そこに力を入れるのは仕方ないのかも知れません。
ただしそれもある水準をクリアするのが前提であったはずです。

マーケティング先行で短期的な利潤を追求していったことで
結果程度の低い品揃えになり(失礼を承知で書きます)、
長期的に見れば若い人が服に強く惹かれる機会を奪い
将来の顧客を失っていったのではないでしょうか。

結婚など生活の変化のなかで
必ず衣食住の「衣」の優先順序は下がります。
ましてや若いうちに心から服が面白いと思えなければ、なおのこと。
そうなればある程度の価格帯以上の服が売れなくなるのは当たり前です。

当店の規模で自社レーベル商品を作る手っ取り早い方法は
アリモノにタグやロゴワッペンなどをつけることです。
生産ロットを考えると、他に手段が思いつきません。
あとは今お取引のあるブランドさんに別注をお願いするくらいですかね。

正直別注は面白そうですが、
もしそうでなくオリジナル商材を作るとしたら、
糸から生地を作り、型紙を引き、ボタン等の副資材にいたるまで吟味を重ねて
世界のどこに出しても認められるものにすべきであり、
そうでなければ「オリジナル」とは名乗れません。

店主はゼロから創れるクリエイターではなく、
編集によって世界観を構築するDJ気質です。
そんな人間が気軽にタグだけつけたものをオリジナルですと
平気な顔で売ってしまっては
当店で扱っているブランドの真面目なつくり手さんたちに
顔向けできません。
そして同時に、当店をご支持いただいているお客様に対しても
背信行為であると考えています。