ヴィンテージウォッチフェア開催のおしらせ

ゴールデンウィークが明けて以来、晴れることもあるものの、これからどうにもすっきりしない天候が続きそうです。
天気予報を見ると、まるで梅雨のよう。

しかしそんな形容が実感を込めてできるのも、季節が確実に進んでいるからこそ。

冷え性の店主はまだまだ上着が手放せませんが、比較的寒さに強い方ならばもうだいぶ薄着になってきているのではないでしょうか。

となると、自然と手首が露出してきますよね。
剥き出しのままというのも寂しいもので、ときにアクセサリーや腕時計などで一工夫欲しくなります。

ただ人々の生活様式はどんどん変化していくもの、世の中いつしか腕時計をつけない人が多くなってきました。
つけるとしたってスマートウォッチというのも決して少数派の選択とは言えません。

かく言う店主もふだんはあまり嵌めなくなり、当店での常時の扱いも自然と終了してしまっています。

しかしここに来て、そんな腕時計がまた魅力的に感じてきました。

無論、資産価値を売りにするような豪儀なものや、到底使いこなせないほど超絶高機能のものは、お好きな方に任せておきたいところ。
そうしたわかりやすい嗜好品としての腕時計ではない、けれど単なる実用品には留まらない、いまはそんな程よい感じが気になります。

改めて祖父の形見である昔のセイコー(スポーツマン17)を腕に巻いてみたら、とても収まりがよく、「これだ」と。

ヴィンテージ感が強すぎることもなく、しかし現代の多くの時計にはない雰囲気に溢れ、そしてラグジュアリーではないのに上質。
おや、これはまさに当店のコンセプトとほとんど同じではないですか。

というわけで、この素晴らしきヴィンテージセイコーの世界を皆様にお愉しみいただくべく、ポップアップイベントを開催します。

当店は時計店ではありませんから、言うまでもなく店主自身も時計に関しては素人同然です。
しかし今回、強力なパートナーが現れました。

横浜は三ツ境にて昭和20年に創業、同地で長きにわたって愛され続けている老舗の眼鏡・時計店、『ウチムラ』。
その三代目である内村太郎氏です。

単なる販売店店主ではなく、時計修理士でもある内村さんは、これまで庶民的な普及品から超高級腕時計までと、数多の腕時計を直してきました。

そうして実際に見て触って直してきたなかで、ある特定の時期に作られたセイコーの素晴らしさを実感されたそうです。

そこでCraftsman Watch Japan(CWJ)の屋号を以て、自らがオーバーホール、ケース磨き、文字盤修正などを行った美しい状態で、1960~70年代の限られたモデルを編集・提案する活動を始めました。

今回はこの内村さんが選び抜いた珠玉の銘品のみを、当店にて皆様に披露致します。

厳選に厳選を重ねていますから、展開型数は多くはありません。

ヴィンテージの特性上、画像とまったく同一とは限りませんが、大枠をご紹介していきましょう。

まずは1967年に世に出たロードマーベル36000。

当時はスイス製こそが高級・高性能の時計の代名詞的存在でした。
この牙城に挑戦すべく生まれたのがこのロードマーベルです。

国産では初となる10振動ムーブメントを独自に開発し、当時スイスで行われていた世界時計コンクールに殴り込みをかけました。

ちなみにこの10振動というのは、テンプと呼ばれる部品が一秒間に振動する回数で、この振動が多ければ多いほど精度が上がります。
一秒間に10、つまり一時間に36000回振動することから、このモデルには36000の数字が誇らしく冠されています。

この振動回数が多ければ、当然部品へのダメージも増えます。
ゆえに現代でもこの10振動を採用している時計はきわめて少ないのですが、当時ならではの素材の品質、作りのよさが、その強烈な負荷に耐え続ける頑強な部品を実現しました。

なお、先述のコンクールでは見事一位を獲得。
以後このコンクールそのものが廃止されたのは、日本製品の躍進を恐れたスイスの時計業界が自国のブランドの毀損を防ぐためとも伝えられているとか。

ちなみに、当時のロードマーベル36000はホワイト(シルバー)の文字盤のみでしたが、このモデルを愛用していた内村さん自身が「ブラックもあったらいいな…」と文字盤をリペイントしてみたことをきっかけに始まった、ブラックフェイスカスタムもございます。

これがまた素敵なんですよ。

お次はキングセイコー。

かの有名なグランドセイコーに次ぐ高級時計として1961年に誕生しました。

1975年に惜しくも生産終了してしまいましたが、その独特の佇まい、時計としての完成度の高さから、いまも根強いファンの多いモデルと云われています。

そして言わずと知れたグランドセイコー。

1960年に国産最高級機械式腕時計として登場しました。
現行品も人気のシリーズですが、実は1975年に一旦生産を終了しています(1988年に復活)。

このイベントでは、その生産終了までの時期のモデルのみを扱います。

これらセイコーの傑作にくわえ、女性に向けてはまた違うアプローチで、1960~70年代の手巻きオメガをご用意します。

ファッションアイテムとしての完成度の高さは言うに及ばず、時計技師の視点から実用面も重視。
耐久性の高いムーブメントNo.620とNo.625を搭載したモデルのみを選び、もちろん内村さん自身によってしっかりとメンテナンスを行ったうえで販売致します。

どれもこうして紹介しているだけで欲しくなってしまうものばかりですが、気になるのは価格ですよね。

この点かなり抑えられていまして、モデルごと下記の通りとなります。

ロードマーベル 税込88,000円(ブラックフェイスのみ税込110,000円)
キングセイコー 税込115,500円
グランドセイコー 税込176,000円
オメガ 税込66,000円

そして、イベント開催期間は
6/4(土)~6/12(日)
です。

6/4と6/5の2日間は内村さんも在店されますので、商品の説明のみならず、時計の修理のご相談などもお気軽にどうぞ。

細かい追加情報はまた追っておしらせ致しますので、こまめにご確認宜しくお願いします!


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