一線を画す ~ K.ITO/ 超長綿鹿の子ポロシャツ

スタンダードとか定番と呼ばれる(それもまた曖昧な概念ですが)服でも、当然のことながらトレンドや気分に左右されないわけではなく、時代や世代ごと認識の浮き沈みはあるものです。

ポロシャツも、そんな具合に受け止められ方にばらつきのある服と言えます。
もとより合わせる服をそこまで選ばず、かつ快適な服ですから、そこまで大きく流行に振り回されることはないにしても、若い方に至っては学校の部活以外で着たことがないなんて声もちらほらと聞きます。
仕方ないこととはいえ、ちょっと勿体ない気もしますね。

しかしここに来て、気温と湿度の上昇もあるにしても、店頭ではポロシャツをお求めの方が増えてきました。
なかでもおっと目に留める方が多いのが、K.ITOの新作ポロです。



便宜上の区分に過ぎませんが、一般的なポロシャツは、大雑把にいえばラコステ型(鹿の子編み、提灯袖、すとんと落ちたシルエットで裾の絞りは無し)とジョン・スメドレー型(天竺編み、裾はリブできゅっと絞られたタイプ)に分けることができます。

このポロシャツは両者を折衷し、そこにK.ITOならではのエッセンスが仕込まれることで、過激な印象はなくとも程よく新鮮な一枚となっています。

上等な超長綿の糸を編みたてた鹿の子は、素材の特性が発揮され、一般的な鹿の子の特性である爽やかな肌離れの良さにくわえ、なめらかで柔らかい着心地が加わりました。

ふっくらしたシルエットの円さはこのブランドの持ち味。
たとえば背面のヨークにも、構造的な背景があってこその形状なのが見て取れます。

襟や袖口のリブのラインは、単に糸色を変えただけではなく、いったん編みを切り替えてボリュームを出してから繋げられています。

ブラック×グレーはわかりやすいのですが、実はラインのないホワイト×ブラックも同様の仕様です。

と、細部に至るまで構造とデザインの融合が高い次元でなされており、見ていてとても愉しい服です。
ポロシャツ愛好者の方はもちろんのこと、「最近ポロシャツ着てないな…」といった方にもお薦めですよ。

オンラインストアはこちらです→ ホワイト×ブラック/ ブラック×グレー


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