アミ族をはじめとする台湾原住民族の文化と伝統的な手仕事を現代的なデザインに変換し、新たな価値を創造し続けているKAMARO’AN。
大好評のなか完売していたバッグが、再入荷しました。
Woven Lid Bagは、長財布やスマートフォン、こまごまとした小物を収納できる、小振りなショルダーバッグです。
Kopid(コピッド)と呼ばれるアミ族の万能道具入れ(ときにはお弁当箱として使われることも)をアレンジし、イタリアで鞣された上質なベジタブルタンドレザーで作られています。
同ブランドの代名詞的モデルとも呼べるWoven Triangle Bag 58。
特徴的な三角形の形状は、日本の植民地だった時代に米を運ぶのに使われていたあづま袋から着想されています。
肩掛けにも使える大きさで、外側片面には文庫本がちょうどすっぽり収まるポケットが設けられています。
これらの定番にくわえ、新色も登場。
先述のWoven Triangle Bagの小型版であるWoven Triangle Bag 36、その植物染めバージョンです。
カマロアンのバッグは、常に黒、茶、生成だけでつくられてきました。
それは、色を余計な要素として考えていたからではなく、合成染料では決して自然ほど美しく染めることはできないと感じていたのが理由だったそうです。
そこで、彼の地の伝統的な素材、技法を用いて、生成の生地でつくったTriangle Bagを製品染めしたのがこのシリーズ。
今回5色ご用意しましたが、材料は3種類でして、染め具合で色を変えています。
檳榔(ビンロウ)の実を使用。
カマロアンの職人のひとりであるソーマさん曰く、「ビンロウの実はアミ族にとって愛の色」なのだとか。
ビンロウの実は古くから噛みたばこのようにも使われており、店主は試したことはありませんが、キンマの葉と石灰とを合わせて噛むことで、軽い興奮・酩酊感が得られると聞いています。
この複雑な風味が、台湾では恋愛感情に結びつけられているそうです。
実は緑色なのですが、含まれるアルカロイドやポリフェノールがアルカリや酵素などと混ざることで化学反応を起こし、赤い色素が発生します。
薯榔(ソメモノイモ)から抽出しました。
中が真っ赤な塊根を細かく切り、乾燥させたものを煮出して染色することで、この赤みの強い褐色が生まれます。
フクギは、亜熱帯から熱帯にかけて分布する常緑植物で、東南アジアだけでなくインドや沖縄でも見ることができ、とくに沖縄ではメジャーな染色材料として知られています。
はじめはご覧の通りの鮮やかな黄色ですが、時間が経つにつれゆっくりと酸化して、秋の太陽の色のような黄金色に変わります。
どれも甲乙つけがたい美しさ。
便宜上「赤褐色」「黄色」などと表現しましたが、実際はもっと複雑な、奥行きのある色調です。
天然染料ですから、当然水濡れや摩擦などによって褪せていきますし、紫外線などその他の要因で風合いが変わることもあるでしょう。
けれどそれもまた魅力です。
そして、そこさえふまえておけば、決して極端にデリケートなものではありません。
イタリア製の革を使用しアミ族の伝統的な編み方でつくられたこのハンドルは、その構造ゆえしなやかな伸縮性を備えており、
これを横にずらすとキャンバスの持ち手にある2つの隠しボタンが現れます。
ですので、汚れが気になるときは、このハンドルを外して本体を水洗いすることも可能です(ゴシゴシと洗うと色が抜けてしまいますので、そこはご注意を)。
日に日に暖かさが増すにつれ、服だけでなく鞄などに関しても、気分が変わってきたのではないでしょうか。
温度や湿度の高い台湾ならではのセンスは、これから夏に向けてますます魅力を増していくはずですよ。
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Woven Lid Bag ブラック/ チェスナット
Woven Triangle Bag 58 ブラック
Natural Dyed Triangle Bag ピンク/ パープル/ オーカーレッド/ ドーン/ イエロー