夢が覚め 夜の中 永い冬が 窓を閉じて 呼びかけたままで ~ quitan/ RAILWAY’S COVERALL

Léon Werth

Je demande pardon aux enfants d’avoir dédié ce livre à une grande personne.
J’ai une excuse sérieuse : cette grande personne est le meilleur ami que j’aie au monde.
J’ai une autre excuse : cette grande personne peut tout comprendre, même les livres pour enfants.
J’ai une troisième excuse : cette grande personne habite la France où elle a faim et froid.
Elle a besoin d’être consolée.
Si toutes ces excuses ne suffisent pas, je veux bien dédier ce livre à l’enfant qu’a été autrefois cette grande personne.
Toutes les grandes personnes ont d’abord été des enfants. (Mais peu d’entre elles s’en souviennent.)
Je corrige donc ma dédicace :

À Léon Werth quand il était petit garçon.

レオン・ウェルトに

この本を一人の大人に捧げることを許してほしい、とぼくは子供たちにお願いする。
大事な理由があるのだ。
まず、その大人はぼくにとって世界一の親友だから。
もう1つの理由は、その大人は子供のための本でもちゃんとわかる人だから。
3番目の理由は、その大人は寒さと飢えのフランスに住んでいるから。
慰めを必要としているから。
これだけ理由を挙げても足りないようなら、ぼくはこの本をやがて彼になるはずの子供に捧げるにする。
大人は誰でも元は子供だった(そのことを覚えている人は少ないのだけれど。)
だから、ぼくはこの献辞をこう書き換えよう—

小さな男の子だった時の
レオン・ウェルトに

アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ『星の王子さま』の冒頭に置かれた、有名な献辞です(池澤夏樹訳)。
親友であるレオン・ウェルトに宛てられているこの文章は、同時に、この本が子供だけでなくすべての大人にも向けて書かれていることを逆説的に示しています。

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“de l’automne et de l’hiver à Léon Werth quand il était petit garçon(秋と冬から、小さな男の子だったころのレオン・ウェルトへ)”

このquitanの今季コレクションテーマは、サン=テグジュペリのオマージュ。

大人になると忘れてしまいそうになる(あるいは忘れてしまう)少年の自由さを、服に表現しています。


晩秋から真冬にかけて重宝しそうな、いわゆるカバーオールタイプのハーフコート。

品名こそ昨年春に登場したものと同一ですが、ほぼ別物といっていいほど大幅なアレンジが加えられました。

ベースになっているのは、RAILWAY’Sを冠するように1950~60年代のヨーロッパの鉄道員が着ていたゴム引きのコートです。
ここに、1950年代の英国の港湾労働者用ドンキージャケットのバランスを加えています。

とはいえ、そのディテールはほぼ再現されていません。
全体のバランスやポケットの配置など、あくまでエッセンスとして名残りが感じられる程度です。

なお、胸の背中に2つずつついている謎ボタンについてですが、

これは1950~60年代にフランス陸軍で採用されていたレインコートの古着のパロディでして、

元来このコートは、肩に取り外しできない大きな雨除けのパーツが被さっていまして、これらのボタンはそのパーツを服に固定するためのものでした。
ところが、その古着にはその雨除けがついておらず、どうも元々のオーナーがわざわざ切り取って外したようです。

結果、たしかに雨除けの機能は失ったかも知れませんが、このコートの隠されていた美しい姿が顕わになったという副次的効果が生まれました。

そうした自由なアレンジによる美の発見という物語が、実用面ではなくメッセージとしてデザインに盛り込まれています。

この服の表地に用いられてるのは、強縮加工を施した甘織りのウールサキソニー。

裏地には薄手のコットンを採用し、暖かさと柔らかさ、軽さを程よいバランスでまとめました。

襟はフックとチンストラップでスタンドカラーとしても使えるため、肌寒い日や風の強い日に便利です。

ちなみに、このチンストラップは使わないときは左襟の下に留めておくこともできます。

円みを帯びた立体的なパッチポケットとは別に

脇には貫通式のスリットが設けられ、中に着ているジャケットやパンツのポケットに外から手を入れられるようになっています。

袖付けは、肩の位置の曖昧な着物袖。

ゆとりもあって、幅広い体型の方にお召しいただけます。

デザインも構造も守備範囲が広く、老若男女を問わないため、女性用サイズと男性用サイズを両方仕入れました。

今週に入り急激に気温が低くなり、ようやくこうした暖かな上着にもリアリティが出てきています。

身も心もカチコチと寒さに縮こまりがちなこれからの季節だからこそ、少年の自由なのびやかさを身に纏ってみては如何でしょうか。

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