もともとニットブランドとしてスタートし、そしてそのニットが絶大な人気を誇るがゆえに、comm.arch.が布帛ものを手掛けていることにまだお気づきでないお客様もチラホラといらっしゃるご様子。
しかし、気がついている人は気がついています。
このブランドの総合力の高さに。
とくにパンツはシルエットの美しさと着心地のよさに魅了される方が多く、なかんづく春夏はご紹介を前に巣立ってしまうことも珍しくありません。
というわけで、今年はいつもより強気に仕入れました。
蒸し夏に臨み、涼しいリネンのパンツ2型をご覧ください。
まずはcomm.arch.らしい、中庸な太さのゆるやかなテーパードタイプ。
フレンチリネンの中でも比較的しっかりとした繊維を選出して太番手に紡績、その糸を旧織機で織り上げたリネンローンを使用しています。
薄手でありながら程よい剛性を備えた生地で、芯からほぐしながら染色、洗いを繰り返すことで、上品でありながら力の抜けた洒脱な雰囲気が生まれました。

すっきりした形状は、ごく自然に、崩れがちな夏の装いをそっと優しく引き締めてくれます。
お次は、comm.arch.では珍しいセミワイドシルエット。
先述の中庸なタイプをベースに、裾幅を5cm拡張しました。
それだけで、だいぶ印象も着用感も変わるものです。
ベルギー・コルトレイクシティ産リネンの糸を高密度に織り、こちらも芯からほぐしながら染色、洗いを繰り返して、角を取っています。

このニュアンスのある生地の風合いを活かすべく、パンツのディテールは必要最低限まで削ぎ落とされました。

ベルトループすらありませんが、腰の内側にテープが通され、さらに背面にエラスティック素材が仕込まれていますので、何の問題もありません。
幅広の裾から風が抜け、軽快至極な穿き心地を愉しめる一本です。
comm.arch.の服全般に言えることながら、どちらもぱっと見の強烈なインパクトがあるわけではないため、人によってはちょっと地味だなと思われるかも知れません。
しかし、一度着てみれば、身体がその本質を一瞬で理解するはずですし、控えめにして美麗なシルエットにも驚かれることでしょう。
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