まださすがに一枚で着て出歩けるほどではありませんが、
上に何かを羽織ってとなれば質のいいカットソーが頼りになる時期です。
当店はORDER BORDERを開催していることもあって
通常展開品としてはボーダーシャツは扱っておらず、
さらに店主ポリシーからプリントTも置かれていません。
正直無地であることに執着はしていないのですが、
結果としてプレーンなものばかりが店頭に並んでいます。
しかしながらこの無地Tシャツも、
ブランドごとに個性があってなかなかに奥深い世界といえます。
今回ご紹介のPyjama Clothing(ピジャマクロージング)は
当店では初登場ながら、Tシャツ愛好家にはすでにその名を知られたブランドです。
「パジャマのようにリラックスして着られる」という意味を込めて名づけられました。
大阪のブランドなのですが、
ベルギーで90年の歴史を誇る肌着メーカーDE GEEST社が生産を請け負っています。
その豊富なラインナップの中から、
当店では代表作のUネックTシャツと、リブ編みのタンクトップを取り扱うことになりました。
一般的にTシャツに使われる天竺生地は、螺旋状に円筒形で編まれます。
ですので生地自体は90度角でなく平行四辺形状となるのですが、
その歪み(これを斜行といいます)を補正して製品にしても、
洗濯などによって水を含むと元に戻り、
よくTシャツで見られるように脇の縫い目が斜めになる現象が発生します。
天竺は単糸といって繊維を一方向に撚ったシンプルな糸を使いますので、
他の編みに較べこれが起こりやすいという特性を持っています。
単糸を合わせた双糸を使えば斜行はしづらくなりますが、
糸自体が太くなって生地が厚くなり、細い糸を使ってそれを抑えようとすると
コストが跳ね上がることに。
そこでPyjama Clothingでは、
右撚り(S状)の糸と、左撚り(Z状)の糸を交互に給糸口に入れることで
両者が牽制しあって歪みを軽減する、SZ編みという方式で作られた生地を採用しています。
結果、繊細な質感でありながら洗濯に対して高い耐久性を備えた製品となるわけです。
タンクトップは天竺編みではないのでSZにしてはいませんが、
これもコシのある質感、上品な光沢を備えた生地がその品質の高さを物語ります。
特にこれからの時期、シャツやカットソーなどの下で活きますね。
当店のランナップの中では気持ち艶感のあるシリーズです。
残念ながら骨皮筋右衛門の店主では着こなせませんが、
似合う方が身に纏えば間違いなく素敵だと思いますよ。
オンラインストアはこちらです→
SS U-neck ホワイト/ シルバー/ ネイビー
Rib Tank ホワイト/ シルバー/ ブラック
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