そこはかとなく書きつくれば、あやしうこそものぐるほしけれ ~ KELE CLOTHONG/ tunic K

こんな出だしで本日は最高気温30度なわけですが、
昼はそれなりに暑くとも朝晩の気温は下がってきて、
ときに羽織りものやニットの温もりを体が求めるような時期になってきました。

当店の話をするならば今季は特にニットが豊作で、
実にタイミングのいいことに
このところ各ブランドから続々と新作が入荷してきています。

先シーズンに取り扱いを開始したハンガリーのKELE CLOTHINGも、
専業ブランドとして面目躍如の完成度で再び登場です。

3型ある中で、今回はレディースモデルのいっぷう変わったチュニックをご紹介します。
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“tunic”を名乗っていますのでそう書いてみたものの、
その枠に収まるのかどうなのか少し不安も過る、
なかなかユニークなデザインの一枚となっています。

ノースリーブでロング丈であるのはご覧の通り、
それだけでなくサイドに深くスリットが入れられて
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後身頃の着丈が前に較べずっと長いのが特徴です。
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身頃は比較的大きめに設定されており、
伸びやかな素材も相まって圧迫感のないゆったりした着心地を生み出しています。

丸いネック周りの白い意匠はブランドの頭文字Kを表しています。
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全体的に癖がないとはとても言えませんが意外と他アイテムとの親和性は高く、
たとえば下にWaltzのスタンドカラーシャツを合わせると
すっきり上品な印象が生まれます。
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こうした少々デザインの強いアイテムを
普段敬遠されている方は少なくないと思いますが、
折角の装いの季節である秋、
ここはひとつチャレンジしてみるのもいいのではないでしょうか。

オンラインストアはこちらです→ tunic K


DARK TRANQUILLITY ~ after dark/ Pullover Shirt “Stockholm”

秋のシャツと言えばまず皆様思い浮かべるのはネルシャツではないでしょうか。

このネルシャツ、一般的には土っぽいチェック柄が主流ですので、それはそれでよしとしても当店で取り扱うには少々ハードルが高いジャンルでした。

そこにafter darkから現れてくれたのが、こちらのプルオーバーシャツです。
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春にご紹介したYarmo同様、スウェーデン軍のシャツを下敷きにリデザインされています。

まず、オリジナルの特徴でもあり癖の強さでもあった着丈の長さはすぱっと短く設定しなおされ、より幅広い嗜好の方が着られるようになりました。

サイドにはこれもオリジナルにはなかった仕様として、ハンドウォーマーポケットが設けられています。
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ボタンはヴィンテージのワークシャツのような猫目タイプです。
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と、このようにオリジナルの顔つきを尊重しながらも、あくまでそれはベースとして、まったく別のシャツに生まれ変わらせています。

ちなみに、after dark恒例の缶バッジも、カットソーと同様に付属しています。
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以前ご紹介した同ブランドのタートルネックとの相性も好く、これからどんどん気温が下がる中重宝するのではないでしょうか。
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合わせるパンツはシャツ同様季節感のある素材のものがお薦めです。

秋冬はついニットやコートに意識が向きがちですが、ほかのアイテムも魅力的なもの揃いですので、是非注目してみてください。

オンラインストアはこちらです→ アーミー/ グラナイト


GROWIN’ UP! ~ AS WE GROW

子供服はどうしても価格とイージーケア性が重視されがちな傾向にあり、結果秋冬は多くの子供たちがポリエステルのスウェットやカットソー、そしてその上にフリースやダウンジャケットを着ているのが近年の景色です。
全身化繊なんて場合もしばしば。

ニットやコーデュロイなど、大人が季節感を楽しむ素材はなかなか子供の手には渡りません。

けれど時にはそうした上質な天然素材にも触れるべきでしょう。
AS WE GROWの優しい服ならばうってつけです。

今まで当店では赤ちゃん用から3歳、大きくても5歳くらいまでを想定してこのブランドからピックアップしてきましたが、今回はちょっと趣向を変えて6~8歳用を中心にしてみました。

まずは大振りポケットが特徴的なワンピース”Pocket Dress”。

マスタードイエローの細畝コーデュロイにふわっとした腰回りが、どこか素朴ながら上品で可憐な印象を与えます。

店主のガサツな小2の娘も、この服の力で少し大人びて見えるような気がします。

“Peter Pan Shirts”と名づけられたシャツは背面のボタン留めによるすっきりした前身頃に大きな襟が可愛らしいデザインです。

ニットは2種類、ヨーロッパの田舎を彷彿する柄のベストとカーディガンです。

なお、ベストは3~5歳用のサイズとなっています。

“mountain vest””mountain cardi”と名付けられたこの両者、名前の由来は柄をよくご覧いただければ、ほら。

火山大国アイスランドならではですね。

ニット帽(ビーニー)”Rib Hat”はカラーブロック配色でモダンかつ元気の良い仕上がりに。

男女問わず使えます。

ちなみに、もっと幼い子用のサイズもまだ多少店頭在庫が残っています。
同じ品番をずっと作り続けるブランドの性質上、基本的には現行品とほぼ同じものです。
引き続きこちらも宜しくご検討ください。

オンラインストアはこちらです→
Pocket Dress/ Peter Pan Shirts/
Mountain Vest/ Mountain Cardi/ Rib Hat


真夜中のプリンス ~ HANSEN/ BJOERN Hooded Windbreaker

早いものでいよいよ明日から10月。

10月といえば個人的に、去年デンマークからデザイナー夫妻が来日した際に東京の代理店ショールームに会いに行ったことが思い出されます。

その二人がコペンハーゲンに拠点を構えて手掛けるブランドが、HANSEN(ハンセン)です。

20世紀初頭のワークウェア等に着想し、現代の服として再構築、そして未来に残り得る真に良い服として一切の妥協のないものづくりを行っています。

移ろうトレンドに揺さぶられることなく、去年のモデルと今年のモデルと来年のモデルを組み合わせられる、そんな一本芯の通ったデザインが魅力です。

今回ご紹介のこの一枚仕立てのフード付きコートも当たり前のようにパーマネントな価値を備えています。
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ブランドとしては定番的に作り続けているデザインで、同様の形状でもっと防寒性が高いものもあるのですが、今回は日本の気候に合わせ、汎用性を重視して選ばせていただきました。

素材はコットンの細綾、ギャバジンのような生地です。
コート自体に製品洗いがかけられているためとろみのある肌触りになっています。
もとはミッドナイトブルーの生地ですが、だいぶアタリ等も出て風合いが増していますね。
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前立ては深めに重なっており、上二段のみ左右並列でボタンを留めるという
変わった仕様となっています。
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立体的なフードは被るにもじゅうぶんな大きさです。
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デザイン上最も目を惹くポケットは、ポケットの折り返しがそのままフラップとなるつくりとなっています。
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そしてこのポケットの裏もポケットになっているという二重構造です。
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そういえばMillicanのバックパックにも似た仕様がありましたね。
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なお、内側にも一か所ポケットが設けられています。
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フード、ウェスト、裾にはそれぞれドローコードが設けられ、段階的に風の浸入を防ぎます。
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袖はラグラン仕様ですので、比較的体型を選ばずご着用いただけます。
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ボタンはリアルホーン。
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そしてこのボタンの裏補強(力ボタン)は金属製です。
ちょっとやそっとでは壊れそうにありません。
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このように、見れば見るほどに語りどころが発見されます。

独りの店ということもあり着用画像をうまくお見せできないのが歯痒いのですが、何といってもこのコート、着た時のシルエット、生地の落ち感が流麗至極です。

毎年秋から春にかけて大活躍することは間違いありません。

可能であれば是非店頭にてお手に取り、そして身に纏ってその実力の程をお確かめいただきたいと思います。

オンラインストアはこちらです→ BJOERN

STYLER MAGにて試着レポートが掲載されました!→ STYLER MAG/ その悠然とした佇まいに袖を通してみたくなる、HANSENのフーデッドウィンドブレーカー


After Forever ~ after dark/ Dutch Pique Polo-Neck “Amsterdam”

出し抜けに個人的な話をしますと、若かりし頃は比較的寒さには強かったはずが、いつしかすっかり寒さに弱いおじさんに成り果てました。
ですので秋冬から春にかけて、アンダーシャツは欠かせません。

しかしこれも歳の所為か、近年ヒートテックなどの機能系化繊下着を着ると肌がぴりぴりするようになってしまいました。

そのため再び下着は天然素材至上主義(ただし多少のストレッチ素材の混紡は可)に回帰しておりまして、冬はもっぱらシャツ等の下にコットンのTシャツを着ています。

改めて考えると、一枚でも着られインナーとしても着られるというのは偉大です。

横浜発のafter dark(アフターダーク)新作のこのタートルネックも、秋冬にかけて存分にその偉大さを発揮することでしょう。
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オランダ軍のフライス生地を分析し現代日本に蘇らせたこの生地は、手に取れば印象を超えるのびやかさに驚かされます。
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肌触りもつるつるというよりは綿の風合いを楽しめる質感で、やはり軍モノ出自だなとここでも唸るばかりです。

形状に大きな癖はありませんが、その伸縮性を活かしなかなかのタイトフィッティング。

程よい厚みがありますので素肌の上に一枚だけ着用でもまったく問題はないものの、柔和な雰囲気の方が圧倒的多数を占める当店のお客様にはともすれば肉体性が勝ちすぎるかも知れませんので、その場合は上にシャツやジャケットなどを重ねることを推奨致します
(画像の渋い面構えのシャツについては近日中にご紹介します)。
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サイズ1、2をご用意しており、1は女性にもお薦めできる大きさです。

また、ブランドアイデンティティーである裏の赤いロックステッチは色が透けてしまうため敢えて白に変更されています。
こうしたユーザーの立場を考慮した柔軟な対応にも着目したいところです。
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このブランドお馴染みのバッジは当然今回も付属しています。
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今年のデビューにしてすでに実力派のブランドとして当店のお客様に認知され始めているafter dark、この秋も変わらずご注目ください。

オンラインストアはこちらです→ Amsterdam


ふりむかないで お願いだから 今ね 靴下なおしているのよ ~ LOCAL ROOTS

金木犀もむせるほどに匂いたち、日に日に光の色は秋めいてきてはいるものの、実際まだ街を見ればTシャツやショーツパンツ姿は珍しくありません。
きょうもなかなかの暑さですよね。
それでもだんだんとサンダル履きの方は減ってきたようです。

となると靴下の出番も当然増すばかり。

今季もベルギーのLOCAL ROOTS(ローカルルーツ)から上質なリブソックスが届いています。
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秋冬モデルということで、メリノウールにアクリルとナイロンを混紡した素材であたたかな仕上がりとなりました。

色目も枯葉が似合うしっとりとしたトーンで、季節の気分に寄り添います。
スウェードやブラウンレザーの靴との相性は抜群でしょう。
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形状としては定番でずっと取り扱っているものと同じく、広めのリブの仕様です。
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その優れた履き心地で熱狂的リピーターの方もいらっしゃるこの靴下、女性用/男性用ともにご用意しています。

これからの時期に向けて是非ご検討ください。

オンラインストアはこちらです→ メリノリブソックス


ため息は少しだけ 白く残ってすぐに消えた ~ MOSODELIA/ SNAPPULL

今まであまり当店では扱わなかったテイストですが、なんだか懐かしく、ほっとするようなプルオーバーが入荷しました。
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機能素材を街着に落とし込むその手腕で着々と当店でもご支持を積み重ねてきたMOSODELIA(モソデリア)。
今回も面白い素材使いで魅せてくれます。

外見上も質感もウールのニットのようです。
ふわりとした気持ちいい肌触りをしています。
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ところがこちら、ポリエステル100%でして、裏をめくるとマイクロフリースが現れます。
これは相当な暖かさが期待できますね。
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首元はスナップボタンで開閉式です。
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胸ポケットにもスナップが設けられています。

両脇にはハンドウォーマーポケットが設けられました。
内部は本体裏と同じマイクロフリースで、手をやさしい温もりで包みます。
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服好きの方はもうお気づきではないでしょうか。
形状は某アウトドアブランドのフリース製プルオーバーをベースにしています。
ギアとしては決して最先端の形状でなく、もはやクラシックの扱いではありますが、だからこそ街着としてとてもいい塩梅といえます。

細すぎも太過ぎもしないサイズ感ですので、秋はアウターとして、冬はコートなどの下に着るミッドレイヤーとして春先まで便利に使えることでしょう。

気分的に季節感も高まるこの一枚、是非お手元へ。

オンラインストアはこちらです→ レッド/ ブラック


俺をもとめてる ~ RICEMAN/ Shop Coat

それなりに寒暖の揺れはあれど、秋分の日も幾日か過ぎて名実ともにすっかり秋となりました。

秋といえば装いの季節。
気候や気分に合わせていろいろな服が楽しめます。

今はまだ少し暑いかも知れませんが、こんなコートもいよいよ出番間近ではないでしょうか。
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ライスマンの新作コートは、肉厚の太畝コーデュロイが秋冬気分を駆り立てます。

秋口からさっと纏える一枚仕立てですがそもそも生地自体がどっしりと厚く、木枯らしが吹く時期に入ってもそう容易くは寒々しさなぞ感じさせません。
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何といってもこの野暮ったいコーデュロイの質感が、クリーンなデザインに慣れた今の時代、なんだか新鮮に感じます。
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作りとしてはゆったりとしたサイズ感にやや長めの袖で、比較的ルーズなのが特徴です。

背中には大きくプリーツが設けられているため、見た目以上に腕や肩が動かしやすくなっています。
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ポケットにはダーツがとられてたっぷりとした容量、財布と携帯に鍵、それに少々の所持品くらいでしたら鞄は要りませんね。
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裾脇は円くカットされ、ふっくらしたポケットと共にシンプルな中でも優しいニュアンスを生み出しました。
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天然のナットが用いたボタンはプラスティックでは表現できない艶めきを湛え、コート全体の品格を底上げしています。
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いつもの服の上にばさっと羽織ればこの秋の気分を高めてくれる、そんな一着です。

是非本格的な秋の訪れの前にお手元へ。

オンラインストアはこちらです→ キャメル/ オリーブ

2016/11/15追記:STYLER MAGにてスタイリング記事が掲載されました!
→”仲町台とコーデュロイ。ユーフォニカに聞く、旬なコーデュロイの着こなし方。
(スタイリングの内訳についてはこちら