今は良質なスウェットというとループウィラーを筆頭とした
吊り編み機を使用した日本製のものが一般的ですが、
かつてはChampionだ、いやRusselだ、とアメリカ製ばかりが
挙げられていたものでした。
国内ブランドだと’90年代にTwo-Moonが非常に高い評価を受けつつも
一部の愛好家以外にはまだまだ知られてはおらず、
やはりメインストリームは本場モノでしたね。
そんな往時、数多のアメリカンブランドの中でも異質な存在感を放っていたのが
CAMBERでした。
チルバスターというサーマル素材をライニングに張ったモデルが代表格でしたが、
とにかく厚く、重く。
サイズもアメリカンサイズで鎧のようなスウェットでした。
否、過去形にしてはいけません。
CAMBERは今でも変わらず厚くて重い衣料をアメリカで作り続けています。
さすがに当店はゴリゴリのアメカジショップではありませんし、
横浜には名店ジャンキーがある以上その領域に立ち入るわけにはいきませんが、
半袖スウェットを模したこのTシャツはアレンジ具合がいい塩梅で、
仕入れずにはいられませんでした。
けだし半袖スウェットというのは着る時期が難しいアイテムです。
半袖のためスウェットの時期には寒く、半袖の時期にはスウェットのため暑い、
それでも長袖にもTシャツにもない独特の愛嬌があり
着てみたいと思わせます。
そこでリブ使い等ディテールは踏襲しつつも、
裏にパイルや起毛等のない天竺素材で
夏に着られるTシャツとして成立したのがこちらです。
とはいえそこはCAMBER、
通常Tシャツでは考えられない8オンスという厚手の生地を使用しています。
ごわつき、硬さともに期待通りです。
8オンスといってもピンとこないかも知れませんが、
夏向けの薄手のジーンズに使われるデニム地くらいとお考えください。
とにかく厚いので、すこし大きめを選んでいただいたほうが
風通しもよくなっていいと思います。
グレー、ネイビー、ブラックが入荷しています。
ネイビーとブラックも使いやすくお勧めですが、
個人的にはこのグレーの色の薄さが’90年代のあのころのままの感じでたまりません。
なんとなくA TRIBE CALLED QUESTとかを聴きたくなります。