ありきたりの狂気の物語 ~ Ithe/ No.13-RS

あまりにも普通の存在すぎて、却ってなかなか各ブランドから出てこないものがあります。

それが、ごくごくプレーンなデザインの、白いレギュラーカラーシャツです。

ベーシックだとかオーソドックスだとかスタンダードとか、表現はなんでも構いませんが、ごくありふれて常に普通に手に入るものと思わせて、これが意外と探すと難しい。

もちろん品質やシルエットなど吟味しなければ簡単な話ですが、当店のお客様のお眼鏡にかなうものを選ばなくてはならない立場ですからそうはいきません。

ゆえに、今回このItheのシャツのような逸品はなかなか出会えないわけです。

徹底した構造主義者Itheならではの、虚飾どころか独自の特徴すら削ぎ落した、ザ・白シャツ。

とはいえ、実は定番として継続しているモデルでありながら白が存在せず(ネイビーしかありませんでした)、ようやく新色として登場したという経緯があります。
しかも最初はデザイナーはじめ自分たち用の特別版として考えていたようです。

イヤイヤそんな、独り占め(二人占め?)なんてさせませんよ。

今回トレース元となったのは、アメリカンブランドの大御所中の大御所である某RLの古着でした。

ちょっと先の伸びた、特に90年代にしばしば見かけた襟型。

直線的なボディはセクシーというよりは素っ気なく、それもまたItheのもつ冷たい匂いと同調します。

とはいえトーマス・メイソン社製のしっとりした生地の艶が、アメリカンスタイル特有の工業製品らしさにどっぷり浸からせることなく、その一歩先のボーダーレスな世界へと導きます。

このありふれた、普通の、しかし平凡ではない、価値の次元を跨る服作りこそがItheであり、当店が惚れ込むところです。

さあ、まずは一度袖をお通しください。

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