カジュアル化の進むこの時代ですが、否だからこそ、質の高いジャケットの存在意義は増すばかりです。
とりわけ紺のジャケットは、男子たるもの春夏用と秋冬用それぞれ最低でも一着は持っておきたいもの。
汎用性の高いごくスタンダードなものを選ぶもよし、あるいはこんなちょっと癖のある一枚をご自身の個性に合わせて愛するのも素敵だと思います。
癖のある濃厚な男服、そこに関しては当店では何と言ってもHAVERSACKの右に出るものはありません。
このジャケットも同ブランドらしさが存分に詰め込まれています。
素材はダイアゴナル(綾織)のツイード。
ハリがあり、程よくざらみのある強靭な生地です。
やわらかく、なめらかな素材とはまた異なる苦みばしった魅力がここにはあります。
その男性的な質感をより引き立てるデザインが随所に施されました。
脇だけでなく胸ポケットにもフラップが設けられ、フィールドジャケットのような野趣味溢れる雰囲気が醸し出されています。
ジャケットの上襟をカラー、下襟をラペルと称しますが、その境目であるライン(ゴージライン)は昨今の一般的なジャケットのそれに較べ低く、また下向きの角度に設定されています。
80年代のスーツなどによく見られた位置ではありますが、HAVERSACKの美意識は当然その時代には置かれていないため、察するにこれはさらに遡って30年代の紳士服からの引用と思われます(以前デザイナーの乗秀さんとお話ししたときも、男服の黄金期は19世紀後半から1930年代までと仰っていました)。
構造自体は意外と軽快なつくりとなっており、コットン素材の裏地も最小限に留められていますが、本体の生地の密度が高いためそう簡単には風を通すことはないでしょう。
ボタンはナットの削り出しを採用、袖口は本切羽(ボタンが開閉可能)仕様です。
と、諸要素が存分に詰め込まれたオールドテイストなデザインでありながらも、いざ纏ってみればきわめて現代的な美しいシルエットを描くのもこのジャケットの大きな特徴です。
こればかりはまずはご自身で実感していただきたいところ。
是非とも店頭にてお試しください。
オンラインストアはこちらです→ ダイアゴナルジャケット