プラハに建築事務所TVŮRČÍ JEDNOTKAを構える若き建築家夫妻Šimon BrabecとEliška Slámováは、自転車愛好家でもありました。
2013年、彼らは趣味として自身や友人たちのために自転車用バックパックを作り始めます。
そのブランドはŠimonのフルネームのアナグラムを基に、BRAASI INDUSTRY(ブラアシィ・インダストリー)と名付けられました。
建築家ならではの視点が活かされた独自構造のバッグは評判を呼び、今は趣味の範囲を超え、自転車用に限らず様々な形でユニークなバッグを発表し続けています。
しかし彼らはビジネスの必要以上の拡大は望んでいないようで、デザインはもちろん、製造もプラハの事務所にて数人で行う規模を維持しています。
なお、その素材もほぼチェコ国内にて手配したものを用いています(ただし、例外としてプラパーツやファスナーはその品質の高さゆえにYKK製を採用しています)。
スタッフの子供たちが現場で遊んでいるような、風通しのよいアットホームな環境のようですね。
さて、そんなBRAASIのラインナップの中から、今回当店に登場するのはトートバッグGEORGINA。
薄く軽量なパラシュートクロスに強靭なポリアミド(ナイロン)の裏地をあてた本体を
ポリアミドのウェビングテープが籠状に囲む、
そんな一風変わったデザインです。
ウェビングテープは基本的に本体と分離しており、両脇で一か所ずつのみ接合されています。
そのため、本体の柔らかさがそのまま活かされているだけでなく、この籠状テープ自体を外ポケットとして活用することも可能となっています。
内部にも2つのポケットが設けられており、印象以上に収容能力に優れたバッグと言えます。
日常使いからちょっとしたレジャーまで対応可能なサイズ感と、その軽さ(物理的にも視覚的にも)は、特に服装が最小限となるこの時期には嬉しいところ。
もちろんこの時期に限らず、冬の重い装いにもしっかり適応してくれます。
余談ですが、建築家と言えば当店裏に事務所を構えている横河さんも、時計やペンなど幅広いデザインを行っています。
やはり構造を理解しているデザイナーさんというのは専門分野の範囲を超えた強さがありますね。
ともあれ、表面的なトリッキーさではなく、より根本的な部分の面白さが楽しめるバッグです。
是非一度実物をご覧ください。
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