ちょっと気の早いことを申し上げますと、あとひと月もすれば桜も咲くころ。
桜といえば、米国初代大統領ジョージ・ワシントンの逸話をご存知でしょうか。
父親の大切にしていた桜の木を自分の手斧で切ってしまったワシントン少年、それを正直に申告したことで「その行為は銀を咲かせ金を実らせる千本の桜より値打ちがある」と褒められました、めでたしめでたし…
フム、正直であることは実に素晴らしいことです。
でもこれ、後世の創作だとか。
正直さを礼賛する寓話自体が嘘だったということで、なんとも狐につままれたような気持ちになります。
ところで、かつてEEL Productsのラインナップにはかの偉大なる第16代大統領の名を冠したボタンダウンシャツ、”リンカーン”が存在していました。
ラグジュアリーストリートファッションが隆盛を誇るこの時代へのアンチテーゼのように、その後継モデルがこの春登場しています。
その名も”ワシントンB.D.”。
エイブラハム・リンカーンの後継であれば当然アンドリュー・ジョンソンの流れになると思いきや、急に初代まで遡りました。裏付けはとっていませんが、タイミングから見て、春→桜→ワシントンかと推測されます。
そういえば、同じ韻を踏んだワシントンD.C.は桜祭り(National Cherry Blossom Festival)も有名ですね。
さてそんなワシントンB.D.、コンパクトなフィッティングだったリンカーンに較べ若干ゆとりが生まれ、よりオーソドックスなアメリカンスタイルへ回帰しました。
スポーティーなホームベース型胸ポケットが、何となくアイビーリーグ生協を彷彿させます。
生地には光沢のある上質なオックスフォードを、ボタンは品の佳い艶と自然な透明感が持ち味の貝製を採用することで、ただの安易なアメリカントラッドのコピーに収まらず、きちんと次のステージへと進んでいます。
デザイン自体はお馴染みのものですから、どう着た方がいいといった提案は余計なお世話でしょう。
清潔なサックスブルーに優しいピンク、どちらもきっと春の装いの友となってくれるはずです。
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