KARHU(カルフ)はヘルシンキ発のスポーツ用品ブランドです。
フィンランド語で熊を意味します。
日本での知名度は決して高くはありませんが
その歴史は長く、創業はなんと1916年です。
ということは来年100周年ですね。
当初は3本ラインを靴のトレードマークとしていましたが、
1951年、かのアディダスに
今の日本円にして20万円弱相当のお金と
ウィスキー2本で権利を売却してしまいました。
その後は当時のシューズデザイン担当者名の頭文字
(追記:フィンランド語で “champion”を意味する“Mestari”の
頭文字をとった、という説もあります) 「M」マークを
サイドに配するようになり、現在に至ります。
その他ナイキよりも早くエアを踵に仕込んだシューズを発表するも
世界的ヒットを飛ばすことはありませんでした。
そのKARHUが昨今のスニーカーブームを受けて
1990年(’92年など諸説あるようですが)’95年に
(2016/2/2更新・ついに最初のリリース年が判明しました。
何年もかけてバージョンアップした結果’95年にこの形になったというのが実情とのことです。
諸説入り乱れていたのはそこに原因があったようですね)
リリースされたランニングシューズ”ARIA”を復刻しました。
しかも本日6/20に全世界同時発売という気合の入れようです。
とはいえ、「アリアが復刻するんだ!」と反応する方は
極めて少数かとも思われます。
実際店主自身も含め、周囲にこのシューズの存在を知っていた人は
誰一人いませんでした。
しかしながらこのシューズ、なぜここまで国内で知られていないのか
理解に苦しむほどに強い魅力を持っています。
まず技術的な部分では、タンと履き口が分かれておらず、
そこがナイキのハラチシステムを彷彿しますが、
ハラチの発表は1991年ですので、
’90年リリースが事実となると
それにも先駆けていることになります。
そしてその先進性もまた、知られていません…
(2016/2/2更新・前述の通りこの形状になったのは’95年ですので
ハラチのほうがだいぶ先でした。残念!)
そしてなんといってもこのルックス、色遣いが痺れます。
とくにこのスエードのモデルは
北欧ならではの独自の色彩感覚の賜物です。
色名もCAVE×FLEURAGE…洞窟と花、でしょうか?
それで間違いなければなんとも幻想的ですね。
ニューバランスブームも落ち着き、ナイキなど各社がまたしのぎを削って
次々と魅力的な商品をリリースしてきています。
そんな中、おそらくは大ブームとはなりえないまでも
決して無視できない輝きを放つ、
こんな一足を選ぶのもまた乙なものではないでしょうか。
(この記事には続編があります→http://euphonica045.com/archives/2530)
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