3エーカーの土地と一頭の牛 ~ LETROIS/ Rodney

MOSODELIAあらためLETROIS(ルトワ)。

5月の先行受注会でもご好評いただいたこのブランドから、第一弾となるシャツ”Rodney”が届きました。

パターンナー出身ならではの技巧を駆使し、19世紀半ばのシャツを再構築したグラッドストーンカラーのシャツです。

このグラッドストーンカラーは、ヴィクトリア朝の時代4度にわたって英国首相を務めた名宰相ウィリアム・ユワート・グラッドストーン(1809-98)が愛用したことでその名を冠し有名になりました。

平和主義、自由主義を掲げたグラッドストーンは、相対し帝国主義を推し進めるベンジャミン・ディズレーリと二大政党制のもと鎬を削った19世紀英国政界の最重要人物の一人。

日本に於いても、同じく当時辣腕を振るったプロイセンの宰相オットー・フォン・ビスマルクの対局に位置する高名な政治家として、福沢諭吉や中江兆民、大隈重信らに影響を与えたと云われています。

なお、浅学故経緯は不明ながら、かのトーマス・エジソンへ向けた肉声の録音が残されています(1888年)。
いかにも演説慣れした深い声と重厚な調子に、つい聞き入っちゃいますね。

さて、このシャツの襟はグラッドストーン翁よろしく立てるのはもちろん、

通常のシャツの如くお召しいただくことも可能となっています。

またその特徴は襟型のみならず、肩甲骨に主眼を置いたパターンワークが展開され、

着心地、運動性、美しいシルエットを生み出しています。

袖も2枚接ぎの立体的なつくりです。

裾はやや長め。

出してもずろっとせず、入れてももたつかない、絶妙な丈感に唸らされます。

往時の英国の匂いを味わえつつも、しっかりと現代の日本の服として整えられたこのシャツ、日常生活から堂々たる演説の舞台まで、いつでもお供として寄り添ってくれそうです。

そういえば今さらながらこのシャツの名はグラッドストーンではなくRodney、となれば自ずと第二次世界大戦で活躍した英国海軍の戦艦ロドニーを想起しますが、

ロドニーは大戦時、重巡洋艦ノーフォークやドーセットシャーらとともにドイツの戦艦ビスマルクを撃沈しています(また史上初めて戦艦同士の交戦で魚雷攻撃を成功させた事例となりました)。

デザイナー菊地さんが、鉄血宰相にしても戦艦にしてもビスマルクに対していったいどんな思いを抱いているのか、それは知る由もありません。

オンラインストアはこちらです→ ホワイト/ ネイビー


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