詳細は伏せますが、先日とあるお客様からのお問い合わせから、販売足数や話題性といった一般的な物差しでなく、ごく私的な観点に於ける最高のスニーカーとは何かを考えさせられました。
それがこちらのツイートに繋がりまして、
スニーカーで個人的ベストは何か、というご質問を頂戴したのですが、これがまた実に難しく、一足なんてとても選びきれません。
実際当店で売っているものがベストだとはいえ、それでは解答として面白くありませんし、思いつくまま個人的傑作を上げてみたいと思います。— Euphonica 横浜仲町台の洋品店 (@Euphonica_045) September 16, 2019
ここから始まった一連のスニーカーの羅列は想定外の反響を呼び、いつしか「#私的ベストスニーカー」なるタグまで作っていただき、多くの方がそれぞれにとっての嗜好の一足を挙げるという、ツイッターならではの現象が発生することに。
たいへんうれしいことです。
さてこうして挙げたスニーカーは私物やヴィンテージばかりで、当店で取り扱っているものは意図的に外しているのですが、先のツイートでも触れましたように、当店は現在ベストと思えるものを仕入れておりますので、それを含めると当然店頭にあるものが最高ですよ、となってしまうんですね。
YOAKの靴ももちろんそのひとつ。
このブランドがオンラインでの直販のみでの展開から卸を始めたときからのお付き合いとなり、有難いことにすぐにデザイナーの広本さんとの対談記事も出て、今や完全に当店では欠かせないスニーカーブランドとして君臨しています。
寡作ながら、ブランド発足から現在に至るまで廃番にした型はなく、どれもが定番として普遍的な存在感を放ち続けるなか、もっとも中庸であることを突き詰めたのが代表モデルの一角であるSTANLEY。
当店では今までオールホワイトのものと上級グレード版1.0を取り扱ってまいりましたが、この度ここにオールブラックが加わりました。
ラグビーワールドカップ開催中ですが、オールブラックスに乗っかったわけではなく、ただの偶然です。
もっちりした履き心地を生み出すライニング、インソールの豚革も真っ黒。
白とはまた違う、ドレッシーかつ精悍な顔つきとなりました。
ちなみに、こうしたごくごくシンプルなデザインは、とりわけ革を用いる靴では簡単そうに見えて厄介なものです。
各パーツが大判であるがゆえに、傷、生来の皴や血管痕、また部位によって変わる質感などの表情のブレを避けるとなると、裁断にはかなり気を使わなければなりません。
そうした視点でまた改めてこの靴を眺めてみてください。
虚飾を排するというのは何も誤魔化せないことと同義であるのが、きっとご理解いただけるはずです。
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