3年以上にわたるコロナ禍がもたらした数多の変化のひとつとして、少なくとも当店で顕著だったのが、鞄をお探しになる方が激減したことでした。
電子決済の普及などもあって小さいバッグは世間を見てもそれなりの需要は感じられたものの、そこそこ以上の容量のものは「沈黙」と表現したくなるほど。
そんな状況が続いたからこそ今、鞄、就中ざっくりとしたトートバッグが新鮮な魅力をもって目に映ります。
財布など革小物でお馴染みの.URUKUSTですが、実はバッグも得意なブランドです。
このキャンバストートは、.URUKUSTならではの革のハンドルに無漂白のポーランド産リネンキャンバス地を組み合わせ、タフネスと軽快さを両立しています。
ちょっとした買い出しや旅行、男性の日常使いに適したLサイズ(容量24リットル)のボディ+46cmのハンドルと、
女性や小柄の男性の日常使いにお薦めのMサイズ(容量16リットル)のボディ+43cmハンドル、2種類の大きさをご用意しました。
頑強な一枚革を用いたハンドルは、革の繊維の強度を活かした独特の構造で、実際に手を動かし構造からデザインするこのブランドの姿勢が見て取れます。
タンニンで鞣されたイタリア産の牛革は、敢えて色留めコーティング等を施さず、自然な素材の表情を活かしました。
そのため傷がつきやすく色移りなどのリスクも少々あるものの、使い込んでいくほど手に馴染み、うっとりするような美しい艶を湛えます。
リネン生地は、油彩やアクリル等で絵を嗜む方にはお馴染みの、いわゆるキャンバス(カンバス)に張られているものを採用しています。
市販の張りキャンバスにはすでに白く地塗りが施されているため、ピンとは来ないかも知れませんが、裏から見るとこのような素の亜麻色が出ているはずです。
生地にプリントされた独特の縞模様は、単なる柄ではなく、職人へ革のハンドルを留める位置を指定したもので、
その他裏に書かれている文字も、よくあるようなブランドからのメッセージやスローガンなどではなく、品質表示など実務的な内容のみとなっています。
甘さを抑えながらひと味スパイスを加える、この匙加減がまた.URUKUSTらしいですね。
季節を問わず使いやすいデザインですので、バッグをお探しの方はもちろん、たとえばまだ春服を買う踏ん切りのつかない方にも、無理なくフレッシュな気持ちになれるアイテムとしてお薦めです。
なお、ロシアによるウクライナ侵攻はポーランドからの輸入にも影響し、残念ながらこのリネンキャンバス地は今後継続できないとのこと。
つきまして、まだ少々メーカーに残る生地がなくなり次第廃番となりますので、その点ご留意ください。
オンラインストアはこちらです→
L-size ダークブラウン/ グレー
M-size ダークブラウン/ グリーン