「ナーニ?コレナーニ?」
店頭に陳列されている商品の数多かれど、何よりもまずこうした印象を持たれがちなものなんて、さすがにそう多くありません。
このシリーズのうち、ブラックのみは判りやすいので、まずはこちらからご覧いただきましょう。
極力縫製箇所を減らし、じっくりと成型することで立体に仕上げた、二つ折りの財布です。
革の名産地として知られるイタリアはトスカーナ地方から仕入れたバケッタレザーは、使い込むごとにしっとりとした艶を湛えてくれます。
riri製ファスナーを開くと、ミニマルな外見と好対照の機能的な内装が出現。
なお、この内装には薄く柔らかい山羊革を採用しています(とはいえ、芯は入っていますのでフニャフニャフニャではありません)。
さて、ブラックの財布のご紹介を済ませたところで、ほかの子たちも見ていくことにします。
バスケットと名付けられたこのタイプは、実際に編まれているのではなく、籠目をエンボス加工したヌメ革が使用されています。
以前ご紹介したベルトと同じく、象の革を用いて円いフォルムに成形し、石を模しています。
もちろん実際に苔むしているのはなく、毛足の長い牛革ベロアに着色して雰囲気を再現しました。
なお、これらはすべて大量生産/大量消費の傍らで”犠牲になるもの”を表現しています。
バケッタは”伝統”を、籠目のヌメ革は”手作業”を、象革と苔ベロアは”自然”を。
単なる愉快な財布でなく、その裡にはこうした真摯なメッセージが込められているというわけです。
オンラインストアはこちら→ ブラック/ バスケット/ ストーン/ モス