一昨日の国会議事堂前には述べ35万人もが安保法案反対の意思表明に集まり、
また各地計約300箇所で同様の抗議デモがあったようですが、
翌朝テレビのニュース番組をつけると前日には何もなかったかの如く、
ほぼ全局が競うように岡崎市のコンビニ強盗なんぞを実況中継していました。
集団的自衛権の是非等についての店主個人の政治的信条はさて置き、
老若男女を超えて様々なスタンスが入り交じり議論が活発となっているこの状態は、
すなわち戦争というものが我々にとって
かつてよりずっとリアルな問題となっていることでもあります。
1960年代のベトナム戦争の時代、ヒッピーたちは反戦のメッセージを込め、
軍の放出品をファッションとして身に着けました。
否定し難い事実として、戦争のために開発されたデザインは
古今東西問わず極限の機能美を備えています。
爾来サープラスウェアは我々の生活の中にあくまで装いの手段として
溶け込んでいるという次第です。
仙台出身アメリカ在住のヴィンテージウェアディーラーGYPSY氏は、
きわめて深いミリタリーウェアの造詣を持っているがゆえに、
仕様面であったり形状であったり(そのすべては戦争に使うものとしては意味を持ちます)
日常的に用いるものとしてマイナス面となる要素が見えており、
ヴィンテージやリプロダクションをベースに
スタンプや手刺繍を施し、時には解体して再構築することで
より一層ミリタリーウェアの魅力を引き出しました。
それが今回ご紹介のSHANANA MIL(シャナナ・ミル)です。
モッズコートとして有名なPARKA SHELL M-1951のリプロダクト品に
施された可憐な花の刺繍は、GYPSY氏の奥方MARIAさんによるものだとか。
過剰なヒッピー感はなく、抑制された分量が都会的です。
コットンの生地はそれほど厚手ではありませんが、
着脱可能なキルティングのライナーが付属しています。
このライナーの袖口がリブになって風の浸入を防ぎますので、
秋には外して、真冬は付けて、春には外して、と
長い期間使用することができます。
メンズのXS一枚だけを用意しました。
横幅が少し余るものの、店主(身長173cm 体重49kg)でジャスト、
強いて言えば袖がやや短く感じられます。
女性の方が少しだぼっと着てもいいサイズ感ですね。
オンラインストアはこちら→ M-1951 FISHTAIL PARKA