常軌を逸した暑さが連日続き、仲町台は道行く人も遊ぶ子供たちも減って、閑散とした町に喧しく蝉の声が響いています。
そんななか、次の季節に向けて新商品が少しずつ届き始めました。
「秋冬物」と表現してしまうと字面の温度感だけでウッとなる方もいらっしゃるでしょうが、ご安心を。
その手前、晩夏あたりから気持ちよく着られるものが中心です。
beta postのシャツもまた然り。
紫色！
デジカメで再現するのも難しければ、モニターごとに表現が異なって、なかなか伝えるのに難儀する色です。
ゆえに色調を文章でも補足しますと、青みと赤みのちょうど中間のような調子とでも言いましょうか。
そんな色彩に染まったウールの生地で仕立てられています。
ウールと言ってもポリエステル混のウォッシャブル素材でして、汗ばむ時期もそうでないときも、家で気軽に洗えるのがうれしいですね。
生地自体もそこまで肉厚ではなく、全体的にゆったりしたサイズ感というのもあって、夏の終わりの夕暮れどきや朝晩にちょっとした羽織ものとしても使えます。
肌にべとつかずさらりとした質感ですので、ことさら暑苦しさを感じることはありません。
そしてもちろん、秋冬にはしっかりとシャツとして活躍してくれます。
さてシャツ自体に目を遣ると、シンプルなようでそこはbeta post、細かい捻りを入れてきました。
前立ての胸あたりはボタンをつけ忘れているのではなく、一部だけ比翼になっています。
ここにはひっそりと内ポケットが隠されており、それがこのシャツの名（fly front pocket shirt）の由来というわけです。
背中にはブルゾンのような深いプリーツが設けられ、可動域を拡げてくれます。
ブランドタグを縫い留める”〒”ステッチは、beta “post”ゆえに。
裾脇の三角ガセットは、まるで安物の薄いビニールのようですが、ダイニーマ。
登山用品にしばしば用いられる、極薄かつ引き裂き強度に優れたナイロン素材です。
「ビニールっぽい」というのは、一般的に服に於いてあまりポジティブな表現ではありません。
そのうえで敢えての「ぽさ」を出すのが、beta postならではの視点と言えます。
うだるような夏の盛りですから、ほとんどの方はいますぐ着られるものをお探しでしょうが、その先の涼しい季節に想いを馳せてみるのも一興ですよ。
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