一昨日から開催中の”縁日・2023“。
辺鄙な場所の超マイナー零細商店が会場であるにも拘わらず、これをきっかけに次々といろいろな方がご来店され、絵をお楽しみいただいています。
これまた日曜の夕方、しかも大雨の後で蒸し暑いなか多くのお客様にお越しいただき、素敵なひとときが流れました。
なお、個展は19日まで開催中(11~14は店休日)ですので、まだ絵を観てないよ、という方もご安心ください。
さて、ギャラリーとして過ごしているうちに自分でも忘れかかっていましたが、当店は服屋です。
きっとほとんどの方もその認識を失いかけていることでしょうから、あらためて宣言させていただきます。
服屋としましては、この秋は新規取り扱いブランドをちょっと意識的に増やしていまして、今回ご紹介するのもその一つ。
当店では初の披露となります、mando(マンド)の登場です。
この店のなかでは初めましてでも歴史は長く、1997年にレディースブランドとして発足しました。
その後スタートしたメンズも20年以上にわたり国内外で高く評価され続けている、熟練技の光るブランドです。
なお、ブランド名はデザイナーの高巣満導さんの名に由来します。
往時の欧州の薫り高いファッションを感覚のベースに、英国のクラシカルな紳士服を構造のベースにしながらも、ただ懐古的なセンスに留まることなく、あくまで現代の都市着としてクリーンかつ独特な緩さをもった服作りを得意としています。
今回ご紹介する開襟シャツも、どことなく70年代の服のような色香が漂いながら、野暮ったい古臭さは微塵も感じさせず、しっかりと「いま着たい」大人の服に仕上がりました。
レーヨン×キュプラ×シルクの混合素材は、なめらかな肌触り、軽快な着心地だけでなく、その発色の美しさも見逃せません。
乳白色といえるくらいごく淡い色調の灰色を背景に散りばめられた、小石や鉱物を聯想させる図柄、そして心地好い色彩。
この直感的な色彩の妙は、現在店に並んでいる青柳さんの抽象画の配色にも通じますね。
プリントの開襟、といえど長袖ですので、晩夏~秋にかけてが実際に活躍する時期でしょう。
単体で主役として起用するもよし、上着などを重ねて主張をコントロールするもよし、それは着る人の感覚に委ねられます。
見て美しく、着てさらに美しい、そんなmandoの服の魅力を、是非実際に袖を通してお確かめください。
オンラインストアはこちらです