初夏から梅雨に向かいつつあるこの時期、日中の寒暖差や日による気温の変動もあり、暑いのだか肌寒いのだかわからなくなりがちですよね。
そこで頼りになるのが言わずと知れたKIMURAのnarrowing cardigan。
軽く、室内でも脱ぐ必要がなく、それでいて脱ぎ着が楽と、その見た目の良さだけでなく抜群の使い勝手で、多くの方に愛されている大傑作です。
定番の座に甘んじることなく毎シーズン着々と進化を続けているこの名品の、春夏の新作が届きました。
まずはこちら。
木村さんがリネン生地の最高峰とまで評価するイタリアAlbini社製のリネン生地が採用されています。
素材の特性上、節やネップは避けられないものの、それでも美しく肌理の整った表情と肌の悦ぶ質感には驚かされます。
白い生地を染めるのではなく先染めの糸で織り上げることで、この渋い色調が実現しました。
また、細かい話になるのですが、このnarrowing cardiganという型は、もともと木村さんの私物であるJohn Smedleyのグレーのニットカーディガンから着想して生まれています。
その私物のカーディガンで用いられていたボタンが、表側だけ着色され裏面は素のままという、一種の2トーンのようなものでした。
こうしたところに注力するのがまたKIMURAらしいですね。
さて、今回はもう一型入荷しています。
ロングタイプのご紹介はお久しぶりでしょうか、前回からさらに一捻り二捻りが加えられていますよ。
この艶の美しい生地は、フィンクスコットンを用いた100双のブロード。
KIMURA初となる、ブランド別注色です。
ほぼ黒に近いほど暗いダークブラウンですが、赤みが抑えられているのもあって不思議と温かさは感じさせません。
見事な調色ですね。
また、生地の端にもKIMURAならではの発想が。
織物を仕上げるとき、熱をかけることで形態を安定させ表面を滑らかにするヒートセットと呼ばれる工程があるのですが、そのとき、ほとんどの場合生地の端にピンを刺して機械に固定します。
生地の耳のあたりにピン穴が見られることが多いのはそのためです。
ところがこの生地ではピンではなくクリップを用いており、端は綺麗なまま。
生地の耳を見ると、まるで鋭利な刃物ですぱっと切られたような印象さえ受けます。
このロングカーディガンでは、ネームラベルがついている部分にその生地端が使われました。
拝んで合わせたような留め方になっているのは、表裏にボタンがつけられているからこそ。
通常の留め方も可能ですので、気分にあわせて使い分けてください。
また、このボタンは貝におそらく樹脂をコーティングして染色したものが用いられています。
以前からボタンには並々ならぬ思いのある木村さんですが、今季はまたボタン愛がビンビンに伝わってきますね。
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narrowing cardigan_Albini linen グリーン/ グレー
narrowing long cardigan ダークブラウン