奴八破奴八破一向聴 ~ Honnete/ Mandarin Jacket

明日2/8は今年の旧正月にあたります。

過去に一度韓国からのご来店があった程度でインバウンド効果云々とは基本的にまったく無縁の当店ですから、きょうもきっと明日も平常運転でしょう。

一方この時期毎年中華街では春節のお祭りが2週間くらい続けて行われています。
昔に比べだいぶ中華街自体の雰囲気も変わったとはいえ、それでもまだあの雑多なアジア感は健在です。
ご飯だけでなく、謎の中華グッズを売る怪しいお店とかも楽しいですよね。

閑話休題、フランスのHonneteが何を思ったか突然チャイナ服を発表し、しかもそれが純粋に服としてとても高い完成度なものですから、これはもう仕入れずにはいられませんでした。
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“Mandarin Jacket”、チャイナジャケットの英語名そのままに名づけられた上着です。
ちなみに、Mandarinは中国の官吏を指して西洋人が使っていた呼称で、もとは”大臣””命令する人”を意味するポルトガル語から派生した言葉のようです。

浅学な店主は恥ずかしながら温州蜜柑(マンダリンオレンジ)のことかと思っていました。
逆にこちらは清の官吏が着ていた服の色から名づけられたみたいですね。

30代後半の方はこのバンドを思い出すかも知れませんが、おそらくまったく関係ないかと思われます。

話が脱線しましたので元に戻しますと、チャイナ服の胸元の合わせには幾通りもの種類が存在しています。
ちょっと調べてみました。

胸部のパートを独立させてアーチ状に留める”琵琶襟”(Wiki先生はじめ”枇杷襟”表記が一般的に用いられる中、”琵琶”だと中国本土のものらしき情報が多く見つかるためこちらを用いました。
かつて琵琶は”枇杷”と書き表されていましたので大した違いではないとは思いますが)、
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一般的な洋服のように垂直に合わせてボタン留めするもの(調べたのですが名称が判りませんでした…)
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などなど、地域や身分など掘れば掘るほど複雑な世界のようで、とてもここでは挙げきれませんし店主の知識が追い付きません。
このジャケットに関していえば脇の高い位置でボタンを留めていますので”大襟”という型が当てはまるようです。

勿論そんなことを知らずともこの服を着るうえで問題ないのは言うまでもありません。

さて、合わせが大きいつくりですので左側のみポケットがあるようですが、ボタンを外せば右の対称位置に同じように設けられています。
これをどう扱うかを考えるのもこの服の楽しみ方のひとつです。
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出自が生地メーカーのHonneteだけに素材も面白いものを使っています。
和紙のようなムラのある素材で、触感も紙さながら。
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すわ変わった生地、手入れが面倒かも、と一瞬躊躇してしまいかねませんが、実は綿100%で洗濯も可能という優れものです。

その存在自体が確実にベーシックさ、汎用性などとは距離のある一着ですし、今のトレンドかといえばそうでもありません。
ですが服としての完成度はどこをとっても高く、好き嫌いは勿論分かれるかも知れませんがそれだけ印象的で、ほかにない魅力が満ち溢れています。

これを日常的に着こなせたらどんなに素敵でしょう。
ぜひ一度挑戦してみてください。

オンラインストアはこちらです→ Mandarin Jacket


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