何度も来襲する台風に飛ばされることなくむせるような湿気を伴う残暑が続いていますが、そうはいっても秋の入り口です。
お馴染みカルフのアリアでも、これから深まりゆく季節を彩る素敵な新色が届いています。
フィンランド語でセーターを意味する”Villapaita”と名付けられた配色は、さながら北欧の伝統柄に編み込まれた厚手のセーター。
カルフのオフィシャルサイトによると、このくまちゃんのセーターの配色を落とし込んでいるようですね。
その内訳は”Peacoat”と”Syrah”ということですが、前回同様、いや一層難解な話になっています。
Syrahは赤ワイン用の葡萄の品種名、このワインレッドがそうであろうとは何となく想像がつきます。
問題はPeacoat、ピーコートです。
紺の部分かグレーの部分かそれとも水色か、全部なのかそれですらないのか、皆目見当が付きません。
そもそもなぜ葡萄とピーコートを足してセーター?
それについてカルフは黙して語ろうとはせず、逆に我々が何かを試されているような気にもなります。
ちなみに前回の配色の名称は”Juniper”(西洋杜松)でこちらもなぜかCactus(サボテン)とネイビーの組み合わせでした。
カルフマジック。
実に感覚的です。
なお余談ですが、箱の表記は”Peacot”となっています。
カルフの本国サイトではPeacoatと明記されているのでそちらが正しいとは思いますが、もしPeacotが正しいとすると事態はさらにややこしい話になります。
第一、何語なのやら。
靴としての最大の特徴はハラチシステムのようなネオプレーン製の一体型の履き口で、高いフィット感を生むだけでなく小石など異物の内部への浸入も軽減します。
アッパーはオールスウェード、これは前回からなのですが生産担当が某大手アウトドアブランドと同じ工場となった影響なのか、剛性感が高くしっかりとした足入れです。
また、より木型にしっかり沿って作られている(職人が上手い証拠です)ため、昨年よりもタイトなサイズ感になっています。
そのため、足の形によっては昨年のモデルよりも1サイズ大きめを選んだ方がいいかも知れません。
特に前足部の着用感が異なりますので、リピーターのお客様はご注意ください。
ともあれ何にも代えがたい独特な魅力は健在です。
包み込むようなアッパーに前進促進機能を持つ同社オリジナルのソール構造”フルクラム”は、純粋に靴としての価値も高いことを物語ります。
このオンリーワンな個性は、どこをとっても決して万人向けではありません。
しかしもしフィットするならば、かけがえのない一足となることは間違いないでしょう。
オンラインストアはこちらです→ Villapaita
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