ここ数年で俄にフォーマルの舞台から市井に降りてきた感のあるチェスターフィールドコート。
チェスターコートと真ん中を略す呼称が正式名称の如く扱われ、日常使いできるコートとして幅広く提案されるほどその存在に特別感はなくなりました。
厳密に言えば一般的にそう称されているものの殆どは”セミ”チェスターフィールドコートの部類に入るものですが、本来の重厚感、ものものしさを考えればオリジナルに固執すべき合理的な理由はなく、当然の流れでしょう。
言葉の意味、服の形、どちらも昔から時代と共に変化していくものです。
今回ご紹介するコートも、そのものずばりの名を冠しながら、セミチェスターフィールドよりさらに肩の力の抜けた、実にRICEMANらしい一着に仕上がっています。
ブラウンをベースに、極細のストライプが入っています。
表地は薄手ですが、しっかりと総裏が張られ、着心地と防風性を高めています。
ポケットはこの形状にしては珍しく、ワークコートのようなパッチポケットが採用されました。
右ポケット上部には、フラップ付きの小さなサブポケットが設けられています。
こうした各所に在感の強いホーンボタンを用いることで、ゆるさの中に一種の緊張感が加わりました。
こうしたアレンジが、チェスターフィールドが持つかしこまった性質にカジュアルな要素を適度に混ぜ込むことに成功し、結果まさにブランドの提唱する「きちんとゆるい」独特の佇まいを生み出ています。
軽いコートゆえ単品では真冬をしのぐには若干心許ないところはありますが、コンフォートIDやプリズムベストなどを挟み込めば問題ないでしょう。
店頭やオンラインストアのアクセスを見ても、気にされている方は多い様子。
もう今からすぐ使えるものですので、どうぞお早めに。
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