日中と朝晩の寒暖差は依然として大きく、昼に合わせれば風邪をひきかねず、朝晩に合わせれば昼には大袈裟な出で立ちになりがちです。
先人の教えに従い、寒さを感じたら三首(首、手首、足首)を温めましょう。
とくに首は皮膚の冷たさを感じる部分(「冷点」)が集中している箇所と云われ、ここが露出しているかどうかでだいぶ変わります。
そこで、脱着が容易でかさばりにくい巻物が活躍するわけです。
もちろんそんな実用面はもちろん、装いの小道具として使いたくなる一枚があればうれしいですよね。
たとえばこのスカーフのように。
新潟のすぐれた生産背景を武器とするTULIP EN MENSENは、何も亀田縞だけをフィーチャリングしているわけではありません。
なめらかな絹糸を用いたこのニットスカーフは、かつては絹織物の、そして戦後から現在にかけてニットの産地として知られる五泉(ごせん)市で作られています。
絹+ニット、まさに当地の利を活かした組み合わせです。
もちろん産地の品質に依存することなくTULIP EN MENSENならではの仕事がきっちりと施され、2色4枚の正方形のニットを接合したユニークな構造により、折り方、巻き方によってさまざまな表情を生み出します。
例えば、最初に上げたピンクのモデルはエクリュの部分を多く出した見せ方で撮影していますが、ピンクを強調するとこのようにがらりと変わります。
もちろんとくにこう巻いてくださいと指定はしませんので、そのときの装いや気分などにあわせ、自由にお使いください。
外出の自粛要請(何度書いても不思議な日本語です。要請された自粛の「自」とは?その行為の主体は?)、加速的なテレワークの普及で、今後は外でというよりも部屋着が着目されるであろうといったマーケットの分析を多く見るようになってきました。
たしかにそれも一理あると思います。
そしてこの点で考えると、基本的に表で用いる、しかも装身具としての要素も強いスカーフの優先度は低いかも知れません。
ただ、人は必ずしも人の目のために装うのではなく、ときに服を纏うことは移ろう花鳥風月を愛でるような詩趣を帯びた行為にもなり得ます。
どうしてもこう世が殺伐とすると、何にしても実利ばかりが意識に入ってきてしまうもの。
しかしこれから長引くであろうこの籠城戦に於いては、心の潤いもまた重要な生きる糧になるのではないでしょうか。
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