業界の慣例なんて知ったこっちゃないぜと言わんばかりに、今年も相変わらずマイペースなスケジュールを組んでいるIthe。
ようやくこの春の第一便が届きました。
たとえば、2年前に初めてItheを取り扱ったときにご紹介したコーチジャケットNo.16-VAや
昨年の春に人気を博したアノラックNo.38-LBといった
過去のアーカイブ品が再入荷。
そしてもちろん、待望の新型も到着しています。
店主個人が好きという理由で、当店ではしばしば登場するスキッパー。
Itheの手にかかると、また一味違いを見せてくれます。
今回のモデルNo.45-adのサンプリング元は、1990年代に作られたadidas製サッカーシャツ。
まだだいぶ80年代の雰囲気が残っているところを見ると、おそらく90年代といっても初頭のものかと思われます。
今回Itheのシャツが採用したのは、ポリエステルのシアサッカーです(サッカーシャツだけに…)。
この糸自体に涼感が備わっているだけでなく、シアサッカーの特徴であるポコポコとした表面の質感に起因する肌離れの良さが加わり、蒸し暑い日でもべたつくことなく快適に着用できます。
また、比較的タイトな引用元に較べてサイズ感にゆとりを持たせており、この素材の持つ清涼な特性がより活かされています。
袖のスリーストライプスはさすがに再現できないため一本にまとめられていますが、これはこれでスポーティーさが薄れ、却ってポジティブな結果を生み出していますね。
袖口はリブからスナップボタンつきのカフスへと変更されました。
もとのデザインが持つアクティブな要素はそのままに、しかしあくまでスポーツウェアの再現ではなく、都市生活で着るものであるというItheのスタンスが、ここに垣間見られます。
こうしたオリジナルへの経緯に基づく足し算、引き算の妙は、Itheの大きな魅力と言えます。
表面的にはコピー、レプリカと似たように見えて、実はまったく異なるアプローチというわけです。
その切れ味鋭いディレクションを、是非実際に袖を通すことでお確かめください。
オンラインストアはこちらです→ No.16-VA/ No.38-LB/ No.45-ad