予定より少し遅くなりましたが、今季のRHYTMOSの財布が鹿児島より到着しました。
近年、当店で人気が急上昇しているFlap(S)をご用意しました。
夏の夜霧をイメージしたこの色は、グレーに染めるのではなく、黒い革の表面にホワイトワックスを噴霧し、熱処理で艶出しを施すことで生まれています。
使い込むと共にワックスが薄れて、まるで霧が晴れたかのように艶を帯びた下地の黒色が浮かび上がる、そんな革です。
昨年から続き、そして未だ終わりの見えぬ疫禍を霧になぞらえ、いつか晴れるその日に向かって手探りで進んでいこう…そんなメッセージが込められています。
余談ですが、鹿児島、霧、といえば霧島。
実は店主の義父が彼の地で日當山醸造という酒造所を営んでおりまして、身内贔屓抜きにとても美味しい焼酎を作っています。
どちらもなかなか横浜では手に入りにくくはありますが、機会があれば是非お試しを。
閑話休題。
あらためて財布そのものに目を向けますと、Zip(L)はさながらジップロックの袋を並べたような独特の構造を備えた、RHYTHMOSの代表モデルです。
ポーチのような見た目の印象通り、いやそれを超える収容能力を誇り、中央のコインポケット両面に設けられた大ポケットの片側だけでも通帳が6冊程度収まってしまうほど。
ポケット内部のカードポケットに加え、取り外し可能なカードケース(約14枚収容可能)が付属しており、用途に応じてキャパシティを増減できます。
このZipの基本構造を踏襲し、収納スペースのあるフラップを追加したのがFlapです。
今回入荷したものはSサイズですので、LサイズのZipと直接比較できるものではありませんが、小ささ、軽さに反して容量が大きく、お客様からたいへんご好評いただいております。
なお、このFlap(S)に関しては、定番色もあわせて補充されています。
さて…今季も変わらず魅力的な財布でわれわれを愉しませてくれているRHYTHMOSですが、きわめて残念なお知らせも添えねばなりません。
RHYTHMOSの革製品はひとつひとつ丁寧に手縫いでつくられているため、生産量にはおのずと限界が生じます。
ところが評価、人気が高まる一方(それはそれで素晴らしいことです!)のため、工房が常時パンク状態となってしまいました。
今回の入荷が遅くなったのも、そのためです。
この先のブランドとしてあるべき姿を考えたときに、このペースで運営を続けていくことは困難と感じていたようです。
そこで、今後を見据えいったんペースを落ち着かせるため、鹿児島の直営店を除くすべての店舗での取り扱いが終了となりました。
つきまして、今回の入荷を以て、当店でのRHYTHMOSはひと区切りとなります。
将来に関してはブランド側の意向もあり、未定です。
修理依頼や取り寄せなどについても、現在は当店から窓口としての役割も外れていますので、お問い合わせなどはメーカーへ直接ご連絡くださいませ。
直販でオンラインショップを設けていないブランドですから、これが横浜でRHYTHMOSを入手できる最後のタイミングとなる可能性も否定できません。
どうぞこの機会をお見逃しなく。
オンラインストアはこちらです→
Zip(L) ミスト
Flap(S) ミスト/ ブラック/ グレー/ チョコ/ アルビノ/ インディゴ