ひとときの華やかなりしころ、国内外で有り余るエネルギーを迸らせていたジャパニーズビジネスマン。
「24時間戦えますか」と歌われたほど、多くの人が昼夜なくバリバリ働きバリバリ遊ぶ、元気いっぱいの時代でした。
しかしそれもうたかたの夢、しょせんは身の丈に合わぬ好況だったのでしょう、バブルの崩壊からその後30年に及び景気は悪化の一途を辿り、我々はいまもなお底の見えぬ下り坂を転がり落ち続けています。
その反動の大きさもあってか、当時の日本人男性の愛したゆったりしたダブルのスーツ…いわゆるソフトスーツは、その紫色や鶯色といった独特なカラーリングとともに、次世代以降からは時代の徒花のようなイメージを抱かれ続けてきました。
とはいえバブルの崩壊から30年も経てば、世代は一新されあらゆる事物の印象も変わるものです。
若い世代からすれば生まれる10年も前の話ですからネガティブな印象など抱くはずもなく、そうでなくともさすがにこれだけ主流から外れた時期が長いと、いつしかダブルのジャケットへの忌避感は薄らいで、それに従いここ数年は現代の感覚を通した素敵なものも増えてきました。
好況不況を問わず働く人の味方であるHandwerkerからも、このブランドならではのデザインワークが盛り込まれた傑作が登場しています。
使用されているのは、以前からこのブランドでは定番的な存在である”備前壱号”。
昭和30年代に岡山県南東部である備前地方にて学生服用に開発された超高密度生地で、高い耐久性と上品な艶を備えています。
上の画像では一番下だけ留めた状態ですが、その上を留めてもよし、
何なら全部留めてスタンドカラージャケット的にも着られてしまう、対応力に優れた構造です。
あくまでワークジャケットとして作られていますので、両脇のポケットは大きめです。
それもあって、右のポケットはスマートフォン等がポケット内であちこちに移動しないよう、ちょうど収まる具合に軽く仕切られています。
備前壱号は昭和40年ごろいったん姿を消し、その後2000年代後半に復活を果たしたのですが、実際に学生服に用いられていた昭和30年代、主な用途は中学生向けのずぼんだったそうです。
というわけで、スラックスタイプもご用意しました。
正面から見るとオーソドックスなスラックス、でも背面には尾錠やフラップつきの大きなヒップポケットと、やはりここでもワークウェアらしさは大切にされています。
右側ヒップポケットには、ペンなどが収まるサブポケットもついています。
なお、若干サイズ感が見直され、以前の同モデルに較べ多くの人にとって穿きやすくなりました。
当然のことながら先述のHW double jacketとセットアップで着用することもできますし、どちらとも単体でも使いやすいはずです。
まだ暑さは残るものの、日に日に季節は変わってきています。
漸う近づく秋を迎えるにあたり、是非ともご検討ください。
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