実際の本格的な出番はまだもう少し先とはいえ、さすがに11月も半ばを過ぎて、コートを各種比較検討されている方が増えてきているようです。
やはりそれなりに価格のするものですから、じっくり考えて、試して、ほんとうに気に入った一着をお買い求めいただきたいもの。
その有力な候補として、自信をもってお薦めできるのがこのコートです。
華美なわかりやすさはないものの、一度触って、そして袖を通せば、体がはっきりと違いを感じる、それこそがtilt The authenticsの服の特徴と言えます。
ウールをベースに、和紙とカシミアを配合したバラシア。
バラシアは一般的にはウールのみで構成される生地で、特殊な織りによる表面の粒子状の綾目が特徴です。通常タキシードなどの礼装用の服に用いられます。
本来の名称をアーマー織りといいまして、Barathaというのはもともとはこの織りのネクタイ生地についていた商標だったとか。
西洋の鎖帷子に表面の質感が似ていることから、”鎧”を意味するフランス語armureからそう呼ばれるようになったと云われています。
耐久性が高く、皴になりにくい織りで、この組織に和紙とカシミアを加えることで、しなやかさと独特の乾いた肌触りを生み出しました。
裏地にはやわらかいキュプラコットンを採用。なお、袖裏は滑りのよさと吸湿性に優れたキュプラ100%の生地を用いています。
と、ここまでなら単に上等な(素材の配合が変わっているだけの)コートですが、さらに半捻りひと捻りを入れてくるのがtiltです。
マチが設けられた立体的な構造で、シンプルなコートに心地好いノイズをもたらしてくれています。
不協和音も、使い方次第では協和音にはない美しさが生まれますよね。それと同じことです。
運動性に優れた構造で、コートにして自由な肩回りの動きが可能となりました。
ウールのしっかりしたリブが装着されており、冷風の侵入をシャットアウトします。
このように、じっくりと眺めていると次々に発見があるコートです。
もちろん、着用時の美しさ、かろやかな着心地は、そこに定評あるtiltですから言うまでもありません。
袖を通せば思わず声が出てしまうことでしょう。
世知辛い世の中に身も心も冷たく固くなってしまいそうな昨今です、せめて外気だけは作り手の気持ちの込められたコートで、やさしく暖めてあげたいものですね。
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