ItheのNo.13-53-ISOシリーズ(通称イザシャツ)は実にItheらしい品番で、ぱっと目を惹くインパクトもなければ、狂気じみた作り込みもありません。
実に「普通」です。
けれどそれは必ずしもネガティブなことではなく、また素材や縫製のグレードはこれ見よがしでないにしても高いため、ついつい自然と手に取ってしまうお気に入りの一着として、日々に潤いを与えてくれます。
「普通」というのは実はとても難しく、ただ単にそれを形にしようとしても、単に面白くないものになりかねません。
ゆえにこのシャツは、「普通」であって「普通」ではない、「普通」にするために「普通」にしていない、そうした矛盾を内包しています。
それが違和感なく混ざり合っているからこそ、この絶妙なバランスの「普通」が成立しているわけです。
そこまでして成し得た「普通」ゆえに、素材を乗せ換えても本質的な部分は損なわれず、新たな可能性のみが生まれます。
無地の印象が強いItheですが、先日ご紹介した別注のTシャツはじめ、今季は柄物が増えています。
ブランドとして初となるチェック柄に選ばれたのがオンブレチェックというのが、ItheらしくないようでItheらしいところ。
10代のころスケートボードに明け暮れていたというデザイナー吉﨑氏のルーツが窺えますね。
一般的にはコットンフランネルのシャツでよく見る類のチェック柄ですが、ここで用いられているのは夏に最適なリネン。
品質を安定させるために若干ナイロンを混紡しながらも、その風合いや肌離れの良さといったリネンの特長はそのまま残っています。
さらに、生地自体がやや甘く織られているため風通しに優れ、近年の酷暑でも快適にお召しいただけるはずです。
蒸し暑くなるにつれ、リネンのシャツをお探しの方も増えてきました。
早いものでもう7月、夏本番はすぐそこに迫ってきています。
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