こう天気が好いと山に行きたくなりますね。
当店で山といえばのMONTANEから、
実にエクストリームなバックパックが登場しました。
同社契約アスリートのアルパインクライマー、
アンディ・カークパトリック氏が開発したクライミング用パック
“Ultra Alpine 38+5 Back Pack”です。
アンディ氏はいわゆる生粋のエリートタイプではなく
登山用品店に勤務し、仕事帰りに単独登攀の練習をコツコツ積み上げた努力型の
アスリートで、だからこそ彼の経験値から生み出されるギアは説得力を持ちます。
クライミング未経験の店主ができることは、
プロダクト視点での分析くらいです。
まずメインの素材にはDimension Polyant社の”XPAC Vx-21″が採用されています。
210デニールのナイロンと50デニールのポリエステルの間に
ダイヤモンド型に走るポリエステル繊維と
ポリエチレンテレフタラートフィルムが挟まれたこの生地は、
薄く、軽量でありながら非常に伸びづらく
岩壁で擦り切れない高耐久性と完全防水性を備えているため、
近年多くのウルトラライトザックに使用されているものです。
耐摩耗性に優れた”Raptor UTL”製の背面はフレームを省きながらも
人間工学に基づいた背中を覆う形状で高いフィット感を実現しました。
ショルダーハーネスは登攀に於いて腕の動きを阻害しないようデザインされており、
また調整可能なチェストストラップには伸縮する素材を用いることで
胸への圧迫を軽減しています。
約550gとザック自体が軽量とはいえ、この容量だとだいぶ詰め込めますので、
結果的にそれなりの重量になることもあるでしょう。
となるとショルダーハーネスとウェアとの摩擦による消耗が懸念されますが、
ハーネス裏に”CONTACT Mesh”を用いることによってその心配も大きく軽減されました。
軽量化と防水性強化のため、ファスナーは使われていません。
荷物の出し入れ口はロールトップ型で、くるくると巻いてフックで留めます。
この構造ゆえに+5リットルの容量に対応でき、それがモデル名にもなっているわけですね。
その他のパーツも一般的なバックルではなくフックです。
耐久性や軽量性もさることながら、
故障や凍結によって使えなくなる可能性を削ぎ落とした選択となっています。
ウエストハーネスについてはまた少し形状の異なるクイックリリースタイプが採用されました。
本体に2本のコンプレッションストラップはありますが、
ストラップ類はほんとうに必要最低限です。
そして、外付けポケットも内ポケットもありません。
ただ極限まで軽く、強く、それをひたむきに追求した純度の高いバッグと云えます。
BACHのように日常生活のシーンで使いやすいものではないでしょう。
しかしこの現状最新鋭のテクノロジーを注ぎ込み実現した
ミニマムに研ぎ澄まされた機能、そこから生まれた美しさは
無限のイメージを掻き立てられます。
この夢に溢れたバックパック、是非一度お試しください。
オンラインストアはこちらです→ Ultra Alpine 38+5L Back Pack