クリスマスが目の前に迫る中、ついに今季商品の入荷が完了しました。
まだ未紹介のものも若干残っていますが、連休初日ですので今回はその最終入荷を飾った大物を早速紹介致します。
Eystein Cato Wang氏によって2010年にノルウェーで創立された、その名もscandinavian edition(スカンジナビアンエディション)の”Men Parka”です。
1950年代の北欧デザインの特徴である研ぎ澄まされたデザイン志向に基づき、気候の厳しい寒冷地の、それもアウトドアではなく都市生活のための服を追求しています。
ん、今までそんなブランド名聞いたことがないよと思われるのも詮なきこと、今季が日本初上陸ですから。
無論、知名度など本質的な問題であるはずがありません。
何せノルウェーの国土の一部は北極圏に掛かっているわけです。
凍てつく潮風、吹き荒ぶ豪雪、当地の過酷な環境に耐えうるべく、このモダンな印象からは想像できないほどの機能が詰め込まれています。
まず表地を耐水圧20,000mmという圧倒的な防水性(大嵐や猛吹雪の中でも浸水しません)に通気性を兼ね備えたマットな質感の素材で仕立て、縫い目から少しの冷気も入ってこないよう裏面でテーピング処理が施されました。
中綿にはイタリアで開発された化繊インサレーションTHERMOREを採用。
真冬の北欧の寒さを寄せ付けぬ抜群の保温性を誇ります。
ファスナーも性能を重視して、MONTANEも取り入れている樹脂製ファスナー、YKKの “VISLON”が選ばれました。
ririなど世界には上質で高級感のあるファスナーブランドは多かれど、ギア系ではほぼ必ずYKKが用いられています。
それほど品質の信頼度に於いて他を寄せ付けないということなのでしょう。
表には5か所、裏には4か所の内ポケットが設けられ、すっきりした外見に反して収容能力もなかなかのものです。
表腰ポケットのフラップはボタンやスナップ留め等ではなく、凍り付かず開閉も容易なマグネット式です。
かじかむ寒空の下で手袋を嵌めたまま使うシチュエーションを考えると、その有難さがよく理解できます。
このポケットの脇がファスナーで開き、ハンドウォーマーポケットとなっています。
内側はフリースで感触も暖か。
この奥にはドローコードがあるのですが、
ポケットに手を入れたままこれを引っ張ると裾が窄まり、下からの冷気を妨げることができます。
袖口はファスナーで拡張することができ、手首を覆う厚手の手袋がしっかり袖に収まります。
冬にほとんど陽が昇らない地域ゆえの発想か、Reflective Walk The Dogシステムと名付けられた反射テープが裏に仕込まれています。
暗い中で犬の散歩をするときのハーネスなど、現地ではこういった仕様が重宝するようですね。
左袖にはごくごく控えめにスカンジナビア十字が刻まれたプレートが付けられています。
モノトーンに抑えられ、銘すら省かれた素っ気ないものです。
外面上この他に殊更ブランドをアピールする大仰な虚飾は見当たりません。
これほどの魅力に満ちたものづくりを行うブランドでありながら、今季は全国を見てもほんの限られた店舗での取り扱いとなります。
神奈川県内では当店のみのはずです。
さらに申し上げれば入荷数はごくわずか。
この3連休にサイズ欠けを起こしても不思議はないでしょう。
本日は妙に暖かですが、冬至も越え、これから大寒に向かって冬は加速していきます。
少しでも琴線に触れる何かを感じていただけたなら、是非お早めに店頭にてその魅力をお確かめください。