トロピカル・ダンディー ~ HAVERSACK ATTIRE/ トロピカルプリントシャツジャケット

6月ももう3日目、月並みながらまったく時の経つ早さには幾つになっても驚かされます。

そろそろ横浜も梅雨入りでしょう、そこさえ耐え抜けば熱情の季節の到来です。

このシャツジャケットが、その時を今か今かと待ち臨んでいます。

説明不要なまでに夏のリゾート感に満ち溢れたこの一枚、通気性に優れ乾いた肌触りの布をベースにプリントを施した生地で仕立てられています。

そのプリントは半世紀以上前の雑誌からトレースしたイラストを組み合わせ、HAVSERSACKで色を載せて作り上げたコラージュ柄です。

スプリットヨークをはじめとして細かいつくりやボタンの素材(白蝶貝)など、服としての基本設計は言わずもがな、いくら目がそこに行くからと言ってもプリントだけに依存するようなお子ちゃまなものづくりは決して行いません。

どう着ればいいかなんてテクニック論も野暮な話です。

夏の装いにひょいと引っかければもうそれだけで世界が完成します。

どうしてもアイテム数が限られ服装が単調になりがちな季節、その退屈を吹き飛ばすこのシャツジャケットで、夏を満喫してください。

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よければ一緒に そのほうが楽しい ~ KIMURA/ narrowing cardigan

毎度独創的なシャツで私たちを驚かせてくれるKIMURAが、また新しい境地に達しました。

英国の某ニットメーカーのトラディショナルなカーディガンに着想を得て、それを涼しげなストライプの100双ブロード生地に置き換えて再構築した、シャツカーディガンとでも称せばよいのか、そんなちょっと変わった服です。

モデル名となった”narrowing”は、ニット用語の「ヘラシ」を意味します。

目移し(針にかかっているループを他の針に移すこと)によって編み目を減らし、生地の編み幅を部分的に狭くすることでパーツの形に編み立てる、いわゆる成形編みのニットに用いる技法ですが、このヘラシをシャツの構造にて独自解釈しています。

すなわち裁断、パーツの縫合でなく極力成形によって服を構成する部位を形作る、そんな試みです。

そうは言ってもとてもわかりにくいと思いますので、見ていきましょう。

ネックラインとストライプは平行になっていますが、このパーツは本体に接合されているのではなく、ひと続きです。

すなわち肩でダーツをとり、角度をネックラインに合わせ、それを折り返して構成されています。

袖の付け根の肩と隣り合う部分もニットのヘラシを模していますが、これもダーツです。

これでもちょっとわかりにくいですね。

裏返してみましょうか。


とても裏面と思えないほど綺麗に、複雑に構成されています。
細部の細部に至るまで緻密に計算されたパターンが引かれているのが見て取れるはずです。

こんな作りですと恐ろしく手間がかかる筈ですが、外部の工場に委託するのではなく、デザイナーの木村さんご本人が裁断、縫製を行うことで辛うじて成り立っています。

襟裏や裾、袖口には伸縮性の高い別布でパイピングが施され、布帛メインでありながらニットに近い伸びやかな着用感を生み出しました。

このようにシャツとニット、異なる属性が組み合わさった中で、あくまでシャツが軸であるということなのでしょう、たとえば前立ての裾はクラシックなシャツよろしく山型のステッチで折り返すという凝りようです。

と、細かいところを見ていけば説明も尽きないのですが、いちいちそんなことを気にしなくとも服自体がいくらでも語りかけてきます。

展示会で見た瞬間、これは語り継がれるべき名作だと確信した逸品です。

是非、その魅力を店頭にて直にお確かめください。

オンラインストアはこちらです→ ブルーストライプ×ピンク/ ブルーストライプ×ホワイト


海がきこえる ~ niuhans/ Sound Cloth Cotton Short Sleeve Shirt

前回紹介後ほどなくして完売してしまったniuhansのサウンドクロスのシャツ。

単体ではきわめて地味なデザインながら、一度袖を通せばその素材の品質、自然な着心地、緻密に計算された美しい形状とそれを活かす細やかな気配りに驚かれるお客様が続出しました。

そんなこのシャツの半袖バージョンも入荷してきています。

深い深いネイビーブルーと、

夏物ではちょっと珍しい、ほとんど黒と言えるほどカカオ成分の濃いダークブラウンです。

相変わらずぱっと見は無印良品かと思うばかりのシンプルなシャツですが、よく見れば切れ味鋭い小振りの襟に

きゅっと引き締まったナロウな前立て、

肩回りのフィット感、運動性を高めるスプリットヨーク、

前後差があまりなく、流麗な曲線を描いて繋がる裾など

わかりやすくはなくとも、丁寧な仕事が効いています。

そんなデザインワークを支えるのが、ハリの強い高密度タイプライター生地であるサウンドクロス、そして細やかな縫製です。

けだし日本の夏の蒸し暑さは我々を果てなき懶怠へと導くもので、その中でどうしても快適性への欲求は止められないわけですが、敢えて凛と適度な緊張感をもって臨めばそれもまた涼かと。

そんなきりりとした心持ちにさせるシャツです。

オンラインストアはこちらです→ ダークネイビー/ ダークブラウン


ソーダ水の中を 貨物船がとおる ~ KESTIN HARE/ NEWPORT POLO

今年の春夏はニットポロ、スキッパーの当たり年で、こうして次々と紹介できることをうれしく思います。

すっかりお馴染みとなったKESTIN HAREからも、こんな優しげな新作が。

ダンディーにほど近いスコットランドの港町ニューポートの名を冠したこのスキッパーポロは、もっちりふわっとした柔らかなコットンニットで仕立てられています。

袖や裾はリブ仕様で、素材の持つ上品な印象をより引き出しました。

先述の通り肉感的な肌触りではありながらも意外なほどさらりとしており、初夏や梅雨時はもちろん、真夏の炎天下でも問題なくご着用いただけるはずです。

程よく落ち着いたデザイン、色調ですので、関内から山下公園、山手あたりの街並みに良く似合うのではないでしょうか。

オンラインストアはこちらです→ フレンチネイビー/ グレーマール


僕のピンクの影の上を 二人裸足で ~ James Mortimer/ Irish Linen Half Sleeve Smock

紫陽花も咲きはじめ、そろそろ初夏から梅雨へと移行する段階になってきました。
実際、予報によると来週はあまりすっきりしない天気のようです。

しかしその湿っぽい期間を乗り越えれば、ついに夏がやってきます。

清々しい初夏も、モノクロームの梅雨どきも、そして灼熱の真夏でも、こうした麻のシャツで気分よく過ごしていきましょう。

アイリッシュリネンといえばのジェームズ・モルティマーより、いつもとはひと味違うスモックタイプのプルオーバーシャツの登場です。

陽気さを醸し出すイタリアンカラーのプルオーバーで、すぽっと被れば世界が生まれます。

リネンの織物ゆえ伸縮性があるわけではないのですが、脇はカーブを描き、プルオーバーでありながら着脱を容易にしてくれています。

両脇にはポケットが設けられています。
上着を着る機会の少ない暑い時期にはうれしい仕様です。

そして何といってもこの目に鮮やかなフューシャピンク。
いくつか種類のある見本から、当店は敢えてこの色のみを選択しました。

形といい色といい、必ずや新鮮な発見があるはずです。
是非一度お試しを。

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あなたのいない右側に 少しは慣れたつもりでいたのに ~ TAGE/ アシンメトリーカットソーシリーズ

その美しさ、品質の高さに定評あるTAGEのカットソーシリーズが今季も揃いました。

まずは肩、裾が左右非対称となったタンクトップ。

一切の乱れもなく完璧に整ったバランスは安心感をもたらすものといえるかも知れませんが、敢えてそこにノイズを起こすことで生まれる美は確実に存在します。

それを証明するかのような仕上がりです。

続いてブランド定番であるバギーシルエットのTシャツ。

タンクトップほどではないもののアシンメトリーなデザインで、右の裾のみ円くカーブを描いています。

シンプルにして単純とは言えない、奥深き一枚です。

そしてやや着丈の長いノースリーブのプルオーバー。

ノースリーブといっても肩は隠れます。

こちらは左側の裾に深いスリットが入れられることで、秘めやかな色気が。

なお、このモデルのみ以前ご紹介したジャケットと同素材のサッシュベルトが付属しています。
お好みや装いに応じてご自由にお使いください。

素材は肌理の細かいコットンスムースで、なめらかな触感、上品な光沢が、構造の魅力を引き立てます。

どれも一捻り二捻りしながらも、日常の装いにすっと馴染む絶妙な匙加減です。

街はいよいよ蒸し暑さを増すばかり。
不快な湿気に負けず、素敵な服で颯爽と楽しんでいきましょう。

オンラインストアはこちらです→
アシンメトリータンク ホワイト/ ブラック
バギーカットソー ホワイト/ ブラック
サイドスリットカットソーWITHサッシュベルト ホワイト/ ブラック


港に沈む夕陽が とてもきれいですね ~ KESTIN HARE/ FEANMORE SHIRT

ケスティンエアの服の佳さはアイテムによらず、どれが一番ということはないのですが、そのなかでもこのブランドらしさが如実に現れているのがシャツです。

前回ご紹介したLIVERPOOL然り、このFEARNMORE然り。


和菓子のような色バリエーションのこの半袖シャツは、清涼な肌触りの上質なコットンポプリンで仕立てられています。

名の由来となったファーンモアはスコットランド北部ハイランド地方トーリドン湖(実際は入江)沿岸の小さな町です。

ずいぶんと絵になる、いいところみたいですね。

さてこのシャツは一見するとただシンプルなだけのようでいて、よく見てみるとところどころに遊びが散りばめられた小憎いデザインにニヤリとさせられます。

前立ての最下段のみ比翼となっていたり

まっすぐにカットされた裾の両脇に、ワークブルゾンの如くアジャスタが設けられていたり。

生地と同色のボタンが若干大きめなのも、やわらかいユーモアを感じさせます。

一方縦長のシルエットはすっきりと洗練されたプロポーションで、素材感や色目も相まって清潔感溢れる印象を生み出します。

絶妙なバランスの上に成り立つこの逸品、店頭でも少しずつ動き始めております。
どうぞお早めにご検討ください。

オンラインストアはこちらです→ ホワイト/ ピンク/ オリーブ


大人スキップ ~ HAVERSACK ATTIRE/ パネルボーダー&鹿の子スキッパー

前回ご紹介したようなニットTと並んで、候補として意外と見落とされがちなのがスキッパーです。

ポロ襟+Vネックの組み合わせであるこのプルオーバーシャツは、ポロシャツにくらべややスポーティーさが抑えられつつも快適性は同等という便利な形状なのですが、なぜかなかなかトレンドの表舞台に立ちません。

しかしそんな立ち位置も、このスキッパーの奥ゆかしさ。

それでも今年はひっそりと豊作でして、ハバーサックのアタイアより、やわらかくふんわりしたインターロック(両面編み)生地のパネルボーダー柄と

度が詰まりコシの強い鹿の子の無地が登場しています。

素材違いの同型で、襟元のパールボタンが上品さを引き立てています。

すっきりしたシルエット、比較的コンパクトな形状で、上質な素材ならではの品格と相まって、大人の夏を彩るに相応しい出来栄えとなっています。

店頭ではすでに動きを見せており、現状もうサイズ欠けを起こしてしまいました。
気になる方はお早めにどうぞ!

オンラインストアはこちらです→
パネルボーダー ホワイト×ネイビー/ ホワイト×レッド
鹿の子 ホワイト/ ネイビー


僕にまかせてください ~ EEL Products/ クラフトニット

ニットTシャツはとても便利なもので、気楽で心地好く、それでいて少しばかり上品な装いとなります。

「ニット」の響きで何だか暑そうと敬遠される方も少なくはありませんが、いえいえ勿体ないですよ。

こんなニットTであれば、真夏の酷暑にも対応できます。

EEL Productsの今季の新作”クラフトニット”は、コットンの強撚糸で編まれたさらりとした生地が特徴です。

本体は生地を裏面使いしており、ニットTのなかではややカジュアルな傾向となっています。

脇はリンキングによる接結を表に出し、よりリバース感を強調しています。

全体的にゆったりとしたつくりですので、風通しもよく、生地の特性も相まってべたつきにくくなっています。

すでにニットTの魅力にお気づきの方にも、ニットTは初めてなんだよという方にも、次の一着としてご検討いただけますと幸いです。

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