“Handwerker”(ハンドベーカー)。
ASEEDONCLOUDから派生したこのブランドは、ドイツ語で「職人」を意味するその硬質な響きの名が表す通り、やわらかく牧歌的なメインラインとはまた異なる趣を見せてくれます。
これらは空想あるいは実際の職業から生まれ出る、特別な生活着やワークウエアです。
ワークウェアというものは前提となる明確な目的に基づいて設計されているため、時代を超越した永続的価値を持っています。
とりわけ男性服に於いては現在いわゆるヴィンテージウェアと呼ばれる服の多くがこうした実用品として(ミリタリーウェアなんかもそうですね)作られているのは周知のとおり。
どれも時間の経過によって古臭くなるどころか、却って熟成され、その輝きを増していくものです。
Handwerkerの服は、そうした構造由来デザインゆえの普遍性を備えつつ、「本物」では成し得ない、心を潤すエッセンスがちりばめられています。
この極太ワイドパンツはその一例。
かつて備前地域で学生服用の生地として開発された「備前壱号」で仕立てられています。
備前壱号は、希少なベルギー製の旧式織機を用いて糊を使わずゆっくり織られた、ひじょうに密度が高く、独特の光沢を湛えた綾織生地です。
高密度生地ゆえパンツのワイド感がはっきり出ます。
それでいてお尻部分が大きく見えすぎないよう、腰回りを削りふくらみを抑えたパターンで仕立てられています。
各所のディテールも見逃せません。
腰にはジーンズなどに見られる紙パッチ。
洗濯可能な素材ですので、お好みに合わせ外してもつけっぱなしでも楽しめます。
ベイカーパンツの前ポケットを彷彿させる、ユニークな形状のヒップポケット。
実際に穿いてここに手を入れてみると、驚かされます。
たいへん入れやすい。これは是非一度直接お確かめいただきたいところですね。
前から見ると1プリーツの入った上品な顔つきというところに、デザイナーの声高に語られぬ意図を感じます。
日常生活から、何かしらの作業のときまで。
どんなシチュエーションでどう着ようともそれは個々人の自由ですし、しかと応えられるパンツです。
きっとそうして使っていくうちに、いつしかその人だけの一本へと仕上がっていくものなのだと思います。
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