ウール天竺とならびK.ITOの秋冬といえば圧縮ウールスムース素材。
もともと特徴としてもっちりした肉感と型崩れしづらい剛性をもつスムース(インターロック)ですが、これを上等なウールで編み立て、さらに圧縮させることで、本来の魅力を損なうことなく、フェルトのような密度の詰まった質感と高い保温性を実現しています。
この生地のシリーズは毎年たいへんご好評いただいており、ブランドのみならず当店としても欠かせない存在に。
もちろん今年も新作が届きました。
詳しくは後述しますが、定番の型にややアレンジを加えたカーディガンと
シンプルにして奥深いクルーネックのプルオーバー。
今回はいつもよりカットソーらしさが前面に出たデザインとなっており、配色が組まれているだけでなく、カーディガンの肩のタコバインダーを見ても往時のスポーツウェアのエッセンスが感じられます。
K.ITOお得意のクライミングジャケットのような運動性の高い袖付け+両脇に縫い目のない構造は、例によって円みの出たシルエットと高い運動性、着心地のよさを生み出します。
考えてみればこのアイディアもスポーツウェアに近い発想ですね。
とはいえそこはK.ITO。
あくまで大人が街で着る服を作るブランドであり、いくらそこに優れていても機能性や実用性が一番の売りではありません。
たとえば先日公開されたK.ITOの公式インスタグラムでの着用写真をご覧いただければ、服としての佇まい、人が着たときの美しさを、とても大切にしているのが伝わるのではないでしょうか。
プルオーバーもまた、スウェットともTシャツとも違う魅力を備えており、無視できません。
これは先述のカーディガンの一枚仕立ての胴の構造を採り入れているからこそ。
両脇に縫い目がない代わりに背面で接合されているといわけです。
デザインのためのデザインでなく、構造の結果としてのデザインがここにあります。
虚飾ではないから、古びない。品質が高いから、長く着られる。
当店の掲げる「ラグジュアリーとは異なる静謐な上質と、時間に耐えうる永続性」というコンセプトは、まさにK.ITOが体現してくれています。
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カーディガン ブラック×チャコール/ ブラウン×チャコール/ ロイヤルブルー×チャコール
プルオーバー ブラック×チャコール/ ブラウン×チャコール