いやそれにしてもきのうの急激な冷え込みには驚きました。
展示会で表参道辺りを歩いていると、皆さんも着るものをどうすればよいのか混乱していたご様子。
へそ出しのTシャツ一枚の若者もいれば、薄手とはいえダウンジャケットを身に纏っている人もいて、実にバリエーション豊かな景観でした。
本日は本日で昼過ぎだけ夏日であとは冷え込むという、また何とも困った気温の推移のようで、そんなじゃじゃ馬なところもまた秋ですね。
さてこの秋はここ例年にくらべ新顔が多く、今回ご紹介するブランドもまた当店では初のお披露目となります。
デザイナー真鍋瞬兵氏が2021年に発足した、その名もMANAVE(マナベ)。
いままでのキャリアのなかで築いたフランスの小さな工場、職人との繋がりを活かし、すべての服をフランスで生産しています。
それはもちろんフランス製だからえらいとかカッコイイとかそんな浅はかな話ではなく、そして上手い下手でもなく、日本とは異なる当地ならではの服作りの感覚を求めてのこと。
そうして日本とフランスの感性を掛け合わせて、MANAVEの服は生まれます。
また、一型一型をとても大事にするブランドで、一度作った型を、素材を変えながら数年にわたり展開します。
決してオーソドックスとかスタンダードとか称されるような雰囲気ではなく、ちゃんと「いまの服」でありながら、そうした展開に耐えるデザインの強度を備えているのはまさに真鍋氏の実力あってこそでしょう。
そんなMANAVEがブランド発足時から作り続けているのが、このTuck Collar Shirtsです。
襟のタックなど、いろいろと目を惹く要素が多いシャツですが、ここにも必然的な理由があります。
このシャツのデザインベースとなっているのは、真鍋氏がフランスの工場で見た特大サイズのドレスシャツ。表記にして、サイズ54だとか。
そんな大きな大きなシャツをカスタムして一般的なサイズにした、というのがこのシャツの背景です。
バックヨークがない代わりに背面のうなじにギャザーを寄せてたっぷりした生地を収めました。
このようにさまざまな箇所にサイズ調整をくわえた一方で、身幅とアームホールの大きさには敢えて手をつけていません。
その結果、適正な丈感とたっぷりとしたボリュームが両立し、どことなく可愛らしさを内包した独特のバランスが生まれました。
生地はフランスの工場とつきあいのあるイタリアのメーカーのものを使用、マロン(栗色)は綾目の細いシャツ用ツイル、チェック柄はやわらかいコットンフランネルです。
どちらも肌触りに優れているのは言うまでもなく、日々の生活でどんどん使ってもそう簡単にへたれない強度を備えています。
何にしても着てみないとわかりにくいシャツですので、まずは一度店頭にてお試しください。
決して安価ではありませんが、それだけの、いやそれ以上の価値があるぞと、きっとご納得いただけるはずです。
オンラインストアはこちらです→ マロン(細綾)/ チェック(コットンフランネル)