仲町台の東京横浜独逸学園のオクトーバーフェストをはじめとして、連休初日の各所の催し物は麗らかな小春日和に恵まれ、どこもだいぶ盛況だったようですね。
そのためかそうでないのか、当店ではほぼ終日にわたって実に静かでのんびりした時間が流れています。
まあ、いつものことですが。
さてあの終わらないと思われた猛暑の残像もだいぶ薄れ、秋が色濃くなってくればウールのニットが手に取りやすくなるもの。
さすがに分厚いセーターはまだ早くとも、比較的薄手のものであれば、朝晩にはもうちょうどよいくらいではないでしょうか。
ニットといえば忘れるわけにいかないSIDE SLOPEからも、無期限休止に入る前のファイナルシーズンである今季にして、未来のブランドの顔となり得るはずだった傑作が届いています。
クルーネックのプルオーバーに
カーディガン、
どちらも特殊な防縮加工を施した17.5マイクロンの梳毛を使って編み立てられています。
ふっくらとしたなめらかな肌触り、適度な保温性は言うまでもなく、耐久性が高く毛玉ができにくいといううれしい特長も備えた編地です。
このニットのシリーズは、Standardの名の通り、極力装飾を排したシンプルなデザインに、高い品質、美しいサイズバランスを掛け合わせ、ブランドとしてのスタンダードたるニットであるべく生まれました。
スタンダードという表現は誤解を招きがちで、ともすればユニクロのような方向性を想起されるかも知れませんが、あくまで「ブランドとしてのスタンダード」です。
SIDE SLOPEならではの繊細なデザインワークは欠かさざる要素としてきちんと行われています。
ただ、そのデザインも今年からは過去との違いを見せてはいて、いままでは必ずといっていいほどどこかにハートマーク刺繍やロゴを入れていたところ、抑制するようになりました。
ブランドロゴ刻印のないシンプルなボタンを採り入れたのも、そうしてよりよい未来に向かっていくためのポジティブな変化として受け止めていたのですが…。
返すがえす、休止が惜しまれます。
元来服のデザイン自体にも定評のあるブランドです、ロゴは表から見えずとも、SIDE SLOPEのニットならではの雰囲気は、依然として我々を惹きつける力に溢れています。
着用時の着心地はもちろん、シルエットも素晴らしいの一言です。
端正なバランスは、上質な素材ならではの風合いとともに、着る人を美しく引き立てます。
使い古され陳腐化しつつある「スタンダード」の意味を改めて問い直す、素晴らしいニットですよ。
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Worsted Wool Standard Pullover イエロー/ グリーン
Worsted Wool Standard Cardigan ブラック/ グレージュ