俺嘘ない本当 自分の手でするControl ~ Ithe/ No.70-IO

Itheにとって、この2023年というのはひとつの節目だったのではないでしょうか。

発足時から「見立て」をデザインの礎に置き、主に価値のない古着の構造だけを抜き出し再構築してきた同ブランドも、イザコートを皮切りに、独自企画を主軸に据えるようになりました。

そもそもItheのデザイナーである吉﨑氏は、もとはかなりデザイン性の強いクリエーションを得意としてきた人です。
ゼロベースでのオリジナルの企画ができないはずがなく、あくまでItheのコンセプトとして敢えてしなかっただけですから、60点以上ものサンプリング~再構築を経て、いよいよブランドも次のステージに進むときと考えたのでしょう。

Itheらしさは変えず、あくまでItheとしての新しいデザインを。

そうして生まれたのがこのNo.70-IOです。


これからの時期に重宝する、暖かなフリースのプルオーバー。

厚みを抑えた、毛足の短いイタリア製のフリースは、ビスコースを混ぜることで一般的なそれとはまるで異なる柔らかさ、なめらかな肌触りを生み出しています。

外からは判らないのですがハンドウォーマーポケットに沿って、身頃がメッシュに切り替えられています。
そのため、ポケットの部分が不必要に盛り上がることなく、すっきりしたシルエットが保たれました。

単体で見るとアウトドアっぽい印象を抱くかも知れませんが、着てみるとフリースというよりスタンドカラーのシャツに近い雰囲気になるのだから不思議なものです。

このプルオーバーに限った話ではなくフリースの特性として風は通しますので、冬は防風性の高いコートの中に着るミッドレイヤー的な使い方が向いています。
風さえ防いでしまえば暖かいので、真冬でも重宝しますし、その薄さは春先でも違和感なく適応してくれるはずです。

イザT、イザシャツ、イザコートと、どれもヒットしてはいますが、それでも特別枠であった独自企画。
いよいよそれが特別でなく、「これぞItheの現在地点」と言える日が来ました。

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