昨年夏に登場し、その独特な世界観で一部のお客様の心を突き刺した3sixteen(スリーシックスティーン)のインディゴ×黒のデニム”Shadow Selvedge”。
その生地を使った細身のストレートモデルSL-120xが追加入荷しました。
店主が一年少々穿き込んだサンプルと共にその魅力を解説していきます。
一見するとネイビーのツイルパンツのようですが、裏を返せば黒。
そしてれっきとしたセルヴィッジつきのデニムです。
表側はインディゴで、穿き込むとデニムらしく色を落としていきます。
この生地は岡山が世界に誇るデニムメーカーであるクロキに3sixteenが特注したもので、
ポケットのスレーキにそれが誇らしげにプリントされています。
なお、ジーンズ自体の縫製はサンフランシスコです。
金具などの副資材もアメリカ国内で手配しています。
ステッチは通常のオレンジやイエローではなく、ネイビーです。
これによりデニムとのコントラストを抑え、都会的な印象を生み出しています。
ベルトループは通常より一本多い6本。
リーバイス501を目指すのでなくオリジナリティを追求する姿勢がここにも表れていますね。
ヒップポケットにはネームタブや飾りステッチなどは設けていませんが、ポケットを囲むステッチの仕様でブランドの独自性を出しています。
腰のレザーパッチは先述の通りアメリカにて生産されており、具体的にはポートランドのTANNER GOODSが手掛けました。
当店ではベルトでお馴染みのファクトリーです。
リベットは昔ながらの打ち抜き式。
こうした細かなディテールにデザイナーのヴィンテージへの敬意が感じられます。
糊つきの生デニムですが、防縮加工が施されているため往時のレプリカジーンズとは異なり縮みや捻じれはほとんど出ません。
洗えば若干縮みますが、穿いていけばほぼ元に戻る程度です(ただし、裾上げは念のため一度バスタブ等で水を通してから行ってください)。
と、こんな不思議な魅力に満ちたジーンズを作るブランドですが、残念ながらこの秋冬を以て日本での正式展開を終了します。
のっぺりした色に落ちるストレッチ入りの薄いデニムやケミカルウォッシュなどのキッチュな’80年代~’90年代初頭テイストが主流の昨今、薀蓄満載の本格的な品質で乗り込んでくるには時期が悪かったのでしょう。
そのため今回がこれを気軽に入手できる最後のチャンスです。
すべては巡り合わせ。
一期一会とはまさにこのことではありませんか。
オンラインストアはこちらです→ SL-120x