列に入れよ 我らの味方に

突然常連様から家族分のチケットをいただいた(Hさん有難うございます!)ため、昨日は店を早く閉め日産スタジアムに行って参りました。

横浜F・マリノスVSジュビロ磐田、それもただの試合ではなく創設25周年記念試合であり、オフ期間中の報道にもあったように中村俊輔選手の因縁も深い大事な一戦です。

久しぶりの日産スタジアムは、選手の幕も今回限りは過去在籍したスターたちのものに。

テレビ神奈川の『キックオフF・マリノス』撮影現場に遭遇。
ええミーハーですとも。

記念試合のナイターにつき、幕開けはトリコロールギャラクシーと呼ばれる暗転演出からでした。

観客は入場時青や赤のセロファンを配布され、スタジアムの照明が落ちてからスマホの照明などを使ってトリコロールを一緒に彩ります。

マリノスの歴史はJリーグの歴史、ということで特別にTUBEの春畑氏によるJリーグ公式テーマ曲『J’S THEME』生演奏も。

選手入場テーマである『民衆の歌』は、今回は帝劇の『レ・ミゼラブル』の役者さんたちによる生歌でした。
気持ちは昂るばかりです(別の方がYoutubeにアップしたこの動画では1:00くらいから始まります)。

さて、試合は齋藤学はじめ昨年からの主力に新戦力がうまく機能しはじめ、なかなか見応えのあるものでした。

「芝生の戦士」という斬新なニックネームを授けられた(応援弾幕の写真を撮り忘れてしまったのが悔やまれます)磐田の10番・中村俊輔のコーナーキックや、天敵・川又堅碁の裏への素早い抜け出しに脅かされながらも、一進一退の攻防が続きます。

このところセットプレーからの失点が目立つマリノス、今回も一発してやられてしまいましたが、キュラソーの怪人マルティノスと、謎の得点能力を誇るサイドバック金井貢史の素晴らしいゴールによって最終的には見事勝利を収めました。

恒例行事として、各自が持参したトリコロールの傘(トリパラ)で勝利を祝います。
まこと素晴らしく美しい景色です。

ピッチに出た全員がそれぞれの持ち味を発揮し、結果も出した好試合でした。
今年は我が軍のクオリティもまだまだ伸びそうで、楽しみで仕方ありません。

仲町台から日産スタジアムのある新横浜はわずか3駅、そこから歩く時間を入れても20分程度で到着します。

日産は陸上トラックのせいもあってちょっと客席からピッチが遠いのが困りものですが、その甚大なキャパシティ(7万人以上収容可能)のため、席が取れないことなどほぼ起こり得ず、いつでも気軽に遊びに行くことができます。
三ッ沢に較べトイレ等の設備が充実しているのもうれしい点です。

もし未体験の方は是非一度観に行ってみてください。
テレビでは味わえない臨場感は、きっと忘れ難いものになることでしょう。

関連記事→ 戦う者の歌が聞こえるか

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サウンド・オブ・サイレンス ~ niuhans/ Sound Cloth Cotton Shirt Jacket

ここにあるもの そこにあるもの 変わらないもの

当店初登場のniuhans(ニュアンス)は、そんな静かで穏やかな服作りを行うブランドです。
実は店主がEuphonica開店前からのユーザーで、満を持しての取り扱い開始となります。

その第一弾としてご紹介するのが、春から夏にかけて軽やかに身に纏える三つ釦ジャケットです。

裏地などはなく、ハリがあり乾いた質感の超高密度タイプライター素材で一枚仕立てにされています。

この生地はその密度ゆえ、裁断の際や指で擦ったときにヒュイッと小動物が微かに鳴くような音が発生するため”Sound Cloth”と名付けられました。

服に仕立てる前の段階で洗いをかけられることにより、硬さが取れて独特のふわりとした表情が生み出されています。

縫製はジャケット工場でなく敢えてシャツ工場で行われており、細やかな運針によってよりシャツに近づけられました。
もちろん本体裏の始末はロックミシン剥き出しなどではなく、すべて折伏せ縫いで綺麗に仕上げています。

背面のベント(切込み)も省略された、シンプルな構造です。

ポケットもすべてパッチポケットで、重厚感の薄いカジュアルな印象を引き出しています。

一方ボタンはプラスティックでなく貝が採用され、品位を高めカジュアルに寄り過ぎないバランスに引き上げられました。

わかりやすく作りこんだ濃厚なディテールはそれほど見られませんが、上品で質の高い素材を採用し、また柔和で円みのあるカッティングにより生み出されるその優しい表情、そしてそっと寄り添うような着心地は、一度羽織れば体が覚えてしまうことでしょう。

その淡白な第一印象に反し、知るほどにじわりと深く心に滲み入る、それがniuhansです。

オンラインストアはこちらです→ Sound Cloth Cotton Shirt Jacket


言えずのI Love You ~ Waltz for rolca/ ランダムストライプオーバーシャツ

特にシャツに定評あるお馴染みWaltzから届いた今季新作は、今までのテイストとは少し違います。

それでいて本質的な魅力は変わらず、従来からのファンの方も納得の完成度です。

ストライプ生地を中央で接ぎ合わせたVネックのプルオーバーシャツで、後立ち襟のやや広い胸の開きをはじめ各ディテールを見ても、Waltzの中ではかなり女性らしさを押し出したデザインと言えます。

前身頃は裾でつままれタックとなり、たっぷりとしたを使いながらも裾をすっきりとまとめています。

後身頃が前と差の大きい長さに設定されているのも特徴です。

ただこうした仕様を論うより、まずは袖をお通しいただくのが一番です。
着る方の身長や体型でそれぞれ異なる表情を見せますので、是非それをお確かめください。

オンラインストアはこちらです→ ホワイト/ ネイビー

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トライアングル・ドリーマー ~ TAGE/ ヘムトライアングルカットTR

今季はシャツ中心のラインナップとなった当店レディース部門、それでも忘れずにこんな素敵なトラウザーズも入れています。

レディース専門ブランドでありながら特にパンツを得意とするTAGE、過去に入荷したすべてのパンツも好評のうちに完売していますが、今季もその実力を存分に見せつけてくれました。

三角に切り取られ、白く縁取りされた裾がパッと目を惹くセミワイドのトラウザーズです。

もちろんTAGEならではの細やかなデザインは裾のみに非ず、脚のセンタークリースから腰回りのタックまで流麗に流れるプリーツラインは見事の一言。
可動性を確保しつつ腰回りをスリムにまとめることに成功しています。

服屋としては吊るしにくく畳みにくいのが困りものですが、それも立体的であるからこそ。

フロントのボタンは昨シーズンから継続で使われているTAGEオリジナルの椰子の実製です。

腰裏のマーベルトにもTAGEらしいグリーンのラインが効いています。

素材にはフランスCARREMAN社の手掛けるストレッチツイル素材が採用されました。
程よい厚みと弾力性、皺のつきにくさ、復元力に優れ、良好な穿き心地をもたらす生地です。

なお、今まで38一択だったサイズに、今季から36が追加されました。
今までなかなかジャストで穿けなかった方には朗報です。

シンプルな装いにこそ活きる、一味違うこんなパンツで、軽やかに春を彩ってみては如何でしょうか。

オンラインストアはこちらです→ アースブラウン/ ネイビー


たとえば 君がいるだけで ~ RICEMAN/ Tailored Jacket

夜は10度以下まで冷え込み依然として油断なりませんが、晴れた日のお昼はだいぶ暖かくなってきました。

スプリングコートやコットンニットの出番がますます増えてくるころです。
そしてこんな軽快なコットンジャケットがあると、なおさらうれしいですね。

おなじみRICEMANが送り出すジャケットは、強いインパクトこそないものの、まさにブランド名の示す白いご飯のようにその仄かな味わいこそが特長です。

コットンの平織り生地でやや着丈短めに仕立てられ、肩パッド等を排し、また裏地もコットンのざっくりしたものを採用することで家庭での洗濯(手洗い推奨)も可能となっています。

現に店頭に届く前には一度製品洗いがかけられており、はじめから肩の力の抜けた雰囲気を楽しむことができます。

そんなリラックス感を含みつつ、たとえば袖口が本切羽(ボタンホールがダミーでなく開けられるつくり)と本格重衣料さながらとなっているところに、ただカジュアルなだけではないぜという矜持を感じます。

生産は高級婦人服を長く手掛けてきた大阪の工場で行われ、「きちんとゆるく」を標榜するブランド独自の柔和な表情と妥協のない作りこみが両立しています。

ただ、そんな背景は兎も角として、一度お手に取っていただければ、いかに使い勝手の良いジャケットか理屈抜きにご納得いただけることでしょう。

この春のうららかな気分に、「きちんとゆるい」この一枚は大人の普段着としてきっと自然に寄り添うはずです。

オンラインストアはこちらです→ Tailored Jacket


一人じゃないから キミが私を守るから ~ EEL/ セキュリティデイバッグ

多くの名品を世に送り出し、服のブランドとして確固たる地位を築いたEEL。
今季いよいよ待望のバッグが登場しました。

当店がまずチョイスしたデイパックは、ごくシンプルでオーソドックスなその見た目の裏に、実に考え抜かれた機能が隠されています。

その名も”セキュリティデイバッグ”、何がどうセキュリティなのかは追って説明致します。

まず本体には軽量なポリエステルを採用し、底部など負荷のかかる部分に強靭なコーデキュラナイロンがあてがわれました。

ファスナーは止水タイプではありませんが、裏面使いにより雨が浸入しづらくなっています。

引き手は本革のタブで、快適な操作性を生み出しています。

背面にはパッドが仕込まれました。

その中はPCなどを収める内ポケットとなっており、パッドが表裏で活躍しています。

ショルダーハーネスの調整パーツは重厚感のあるメタル製です。

さて、このハーネスの間の底面にファスナーがちらりと見えたことにお気づきでしょうか。

このファスナー付ポケットこそがこのザックの真骨頂。

こうしたタイプのデイパックで困るのが財布や鍵など貴重品の収納です。
本体に入れれば取り出しにくくなり、かといって外ポケットだと盗難が心配ですね。

そこでEEL独自のアイディアとして、そうしたものを底部に入れられるようポケットが設けられました。

右肩だけにハーネスをかけた状態であれば、出し入れもご覧の通り容易です。

このちょっとした、でも誰も思いつかなかった気づきが実にEELらしく、ムムムと唸らされます。

専業ブランドではないからこそEELとしてのアプローチをと、試行を重ねて完成したこのバッグ、従来のファンの方は勿論、EEL未体験であっても自信を持ってお薦めできる逸品です。

オンラインストアはこちらです→ セキュリティデイバッグ


たぎる薩摩の風が吹く ~ RHYTHMOS

昔より、財布が「張る」ことから春に新調する財布は縁起が良いものとされています。

もちろん科学的根拠に基づく話ではないにせよ、悪い話ではありません。
そうでなくとも先日RHYTMOSから届いた革小物たちを見れば、気持ちもときめくというもの。

今季限定で登場の”ピスタチオ”と名付けられたこの若葉色に、おのずと新しい季節への期待が高まります。

現在店頭に残っているのは折財布Roll(M)、

大容量が魅力のカードケースVisit(W)、

そして当店では初登場の長財布Flap(L)です。

このFlapは定番品番Zipをベースに再構築された長財布で、同ブランドでもトップクラスの収容量を誇ります。

フラップ状に折られた本体を開いた片面は、Zipのような中央にファスナー付コインポケットが設けられた三重構造となっています。

反対側は7枚収納のカードポケットで、さらにお札などを入れることも可能です。

なお、定番品Zip(L)に関してはもうピスタチオは出てしまったのですが、ブラウン、ネイビー、オリーブはまだ残っています。
しかし店頭での動きを見るとこれらも時間の問題かと思われます。

また、Rollについても他のカラーを豊富に取り揃えていますので、是非とも各種店頭にてお好きなものをお選びください。
ステッチ色もすべて黒く統一された当店初登場のブラック、中性的なRHYTHMOSの中では骨太な印象で新鮮ですよ。

オンラインストアはこちらです→
Roll(M) ピスタチオ/ ブラック/ ブラウン/ ネイビー/ オリーブ
Visit(W) ピスタチオ
Flap(L) ピスタチオ
Zip(L) ブラウン/ ネイビー/ オリーブ


四月の風 ~ MOSODELIA/ INFORMAL COAT & INFORMAL PANTS

早いものでもう明日から4月。
咲き盛る桜の木の下、新学期新生活が始まる方も多くいらっしゃることでしょう。

さてスプリングコートというものは、いくら春に着るものとはいえ外套である以上多少の防風性や防寒性は求められるものです。
それは至極当たり前のことであり、疑問を挟む余地はありません。

しかし、このINFORMAL COATは「で、それがどうしたの?」とそんなテーゼを軽やかに逸してしまいました。

旅をテーマに高機能な都市生活衣料を提案するMOSODELIA(モソデリア)が今季リリースしたこのコートは、まさにフォーマルでない春夏のシチュエーションに最適な一枚です。

高い吸水速乾性、通気性を誇るクールマックスが配合された絡み織り(目の粗さが特徴的な春夏向けの織物です)生地で一枚仕立てされたとあればその清涼感は想像に難くありません。

ほら、光を通せば透けてしまうほど。

柔らかくしなやかな着心地は、コートというよりはロングカーディガンに近いかも知れません。

大振りのパッチポケットもその気楽さを引き立てます。

また、実はこのコートと同素材のパンツ”INFORMAL PANTS”もご用意しています。

さすがに透けないようショーツ型のメッシュライナーが設けられていますが、涼しさという本質を損なうものではありません。

フロントのプリーツ、

ヒップのダーツといった

パターンナー出身デザイナーならではの運動性を高めるディテールに加え、
腰の背面側と裾に仕込まれたゴムがさらにコージーな着用感を生み出しています。

セットアップでの着用ではなかなかパンチが効いた装いを楽しめ、単品ではそれぞれ意外なほど使い勝手のよさを発揮してくれます。
はっきりとしたウィンドウペイン柄に躊躇されるかも知れませんが、無地のアイテムと合わせれば拍子抜けするほどにすんなりと溶け込むはずです。

ようやく暖かさを増してきたこの春らしい日和に、是非軽やかなスパイスとしてお手元に加えてみてください。

オンラインストアはこちらです→ INFORMAL COAT/ INFORMAL PANTS


小麦色の斜面 ~ KELE CLOTHING/ sweater BASIC

ここ数日気温がなかなか上がってくれなくて、春気分と乖離が生じて嘆かわしいことです。

とはいえもういい加減重苦しい色の冬物アウターを纏うのも飽きが来ているころ。

そこで頼りになるのがニットなわけですが、今季はすでにいくつかご紹介しているように各ブランド豊作でして、これは逆に気温が上がり切る前にご紹介を済ませねばなりませんね。

さて当店では3シーズン目の取扱いとなるハンガリーのKELE CLOTHING、相変わらず世間的な認知度は少なくともわが国では上がっていないものの、仲町台では着々とファンを増やしてきている実力派です。

毎シーズン独特なテーマ設定を行う同ブランドが今季掲げるのは「収穫の形状と色彩」。
前回、前々回は絵本などの具体的なモティーフから着想していたところ、今回はより観念的、抽象的な主題となっています。

たとえば、抜けるように澄み渡る蒼穹を背にして風にそよぐ、青々と茂った麦畑。
たとえば、収穫前の時期、麦穂で一面黄金色に染まる畑が照り返す陽の光。

そうした「収穫」にまつわる色彩のイメージの数々がこの美しいニットへと昇華されました。

これだけでもじゅうぶん彩を愉しめますが、それぞれの背面を見ればこの通り。

襟と袖、前身頃、後身頃それぞれが異なる色で構成されています。

素材には上質なコットンが使用されており、この様相を実現した発色の美しさ、とろみのある肌触りに思わず笑みがこぼれてしまいそうです。

襟元の編み目にもちょっとしたあしらいが施され、作り手であるIldikó Keleさんの細やかな愛情を感じさせます。

ともに男性用のSとはいえ、それほど小ぶりなサイズ感ではありません。
そこを敢えて女性がゆったり着るのも素敵だと思います。

豊穣そのものを具現化したこれらのニット、是非一度店頭にてご覧ください。

オンラインストアはこちらです→ ベージュ×ゴールド×ミント/ ネイビー×シー×スカイ