イン・ザ・ネイム・オブ・ラヴ  ~ Collonil

開店時から数えると当店のブログは2019/7/8現時点で約840記事、その中でも不動のアクセス一位を誇るのが、ブランドストーンのエイジングに関するこちらです。

この部屋でぼくはブーツのラインを眺めるだけ ~ Blundstoneのエイジングについて
http://euphonica.yokohama/blog/archives/3870

ブランドストーン日本公式サイトのお手入れガイダンス作成にあたってもこの拙文を参考にしていただいたようで、多くの方に読んでいただけていること、とてもうれしく思います。

ところが、この状況にも拘わらず、当店ではお手入れ用品の取り扱いがありませんでした。

昨今多くのケアグッズブランドが鎬を削る中、当店で扱うならここかな、というブランドは頭にあったのですが、実はこちらのブランドの代理店さん、当店店主が会社員勤めをしているときに担当していた会社さんでして、当時社の方針とはいえなかなかアコギな対応をしでかしていたため、申し訳なさ過ぎてお声がけができなかったのです。

しかしそれからおよそ10年が経過し、その記憶も薄れたらしく、有難くも先方から取り扱いのオファーをいただくこととなりました。

それが今回ご紹介する、ドイツのSalzenbrodt & Co. KG.(ザルツェンブロット社)のブランド、Collonil(コロニル)です。

その歴史は100年以上に及びます。

スウェーデンのレザーケアオイル用品業者オルセンのドイツでの総代理店事業を行っていたカール・エッセル氏がポールとウォルターのザルツェンブロット兄弟とともに新規事業を立ち上げ、フランス語でペーストを意味する”Coller”に因んだCollonilブランドでケアオイル”LEDEROL”を発売したのが1909年。

その後二度の世界大戦を経て、拠点もベルリンからウィーン、そして再度ベルリンへと変わり、さまざまな出来事がありながらも、高い品質の製品を自社の管理の下で作る姿勢は崩さず、それは今もなお受け継がれています。

そんなコロニルの代表作と呼ばれるのが、創業年を冠した乳化性クリーム”1909 シュプリームクリームデラックス”です。

栄養分の浸透性に優れたシーダーウッドオイル、豊かな保水効果を持ち革をしっとりと保つラノリンなどの天然オイルをブレンドし、皮革の内部までしっかりと養分が染み渡り、革製品にしなやかさと自然な潤い、品のある艶を与えます。

プルプルっとした質感のやわらかなクリームで、ほんのごく少量でも驚くほど伸び、浸透します。

また、フッ化炭素樹脂が配合されているため、軽い撥水効果も付与してくれる、至れり尽くせりの一本です。

このシュプリームと、先のブランドストーンの記事でも紹介したサフィールの油性ワックス(こちらは当店では取り扱っておりません)があれば、基本的なクリームは揃ったも同然でしょう。

くわえて、防水スプレーも二種提案致します。

まずはコロニルのなかでも長く定番として展開されている万能防水スプレー、”ウォーターストップ”(200ml/ 1500円)。

柔軟性や通気性を損なわず、約2週間ほど効果が持続します。

革にフッ化炭素樹脂を浸透させる仕組みですので、なるべくお手入れ前に用いてください。
すなわち、スプレー→乳化性クリーム(→油性ワックス)、の順です。

クリームを塗布した後だとスプレーの成分が浸透しづらくなってしまううえ、スプレーには溶剤が含まれていますので、とくにワックスをかけたあとだと、その溶剤でワックスが溶け、磨いた面が曇ってしまいますのでご注意を。

こちら革だけでなく、布などにも使えますが、革靴以外にはもうひと型の”カーボンプロ”(300ml/ 2400円)をお薦めします。

現在コロニルブランドの防水スプレーのなかでも最新モデルであるこのスプレーは、ウォーターストップのおよそ2倍の持続時間を誇るタフガイです。

成分を浸透させるウォーターストップと異なり、フッ化炭素樹脂とアクリル樹脂で構成されたカーボン繊維のような耐摩耗性に優れた網目状の塗膜を発生させ、通気性、強力な撥水性を生み出します。

もちろん柔軟性、屈曲性の邪魔はしません。

スニーカー、傘、防水透湿ウェアに最適ではないでしょうか。

また、シミになりやすい無染色のヌメ革にも使用できますので、こうした革を用いた製品にも心強い味方となってくれます。

当店のオンラインストアで契約しているゆうパックはスプレー缶の輸送ができないらしく、防水スプレーは店頭販売のみとなりますが、クリームは通販にも対応しております。

その圧倒的な実力、是非実感してみてください。

オンラインストアはこちらです→ 1909 シュプリームクリームデラックス


Euphonic LOVEにてItheをご注文いただいたお客様へ

お待たせ致しました、先日のEuphonic LOVEにていただいたオーダーの一部商品が到着致しました。

該当品番は下記3型です。

#21(アロハシャツ)
#23(FILAパンツ)
#28(Tシャツ)

その他の型に関しては、現在準備中につきもうしばらくお待ちくださいませ。

Tシャツに関しては、少量ですが店頭販売分も入荷しています。

悪天候で店内が暗い日が続き、まともに撮影できないため、オンラインストアやブログでの正式なご紹介はしばらく先になりそうですが、場合によってはその前に完売してしまうかも知れません。
気になる方はお早めにどうぞ。


誰か 背中抱いててくれ ~ Olde Homesteader/ Heavy Weight Rib Crew Neck Short Sleeve

皆様、お久しぶりでございます。
本日より通常営業に戻ります。

いやあ、それにしても蒸し暑いですね。
夏は近づけど、まだまだたっぷりと梅雨を堪能できそうで、ちょっとうんざりします。

気温も上がり切らない中、やはりそれでもTシャツは気になるもの。

当店ではプリントや表面的な意匠を重視しておらず、Tシャツそのものを味わっていただくべく商品を選定しているのですが、当然、シンプルなものであれば細部のディテールや素材、縫製のクオリティがどうしても求められるわけです。

そこに、常軌を逸した下着づくりでお客様を驚かせ続けるOlde Homesteaderが、肌着としてでなくあくまでTシャツとして着ることを前提に生地から再設計した新たなる刺客を送り込んでまいりました。

もっちり、どっしりとし、しかしのびやかで、且つ独特の乾いた肌触りを楽しめる、ヘビーウェイトのリブ素材で仕立てられています。

素材自体の高い伸縮性を活かした、襟周りや裾等にリブを配さないすっきりしたデザインです。

とはいえ、肌への当たりの優しい縫製や、脇への生地の密着を軽減し運動性を高める袖つけの仕様に、濃厚なOlde Homesteaderらしさは発揮されています。

らしさといえばこの土臭くなりすぎないぎりぎりのラインに保たれた独特の枯れた発色も、ブランドとして筋の通った強い意志を感じざるを得ませんね。

画像ではその佳さがいまひとつ伝わりにくい(Olde Homesteader製品全般に言えることですが…)ものながら、店頭では試着即お買い上げのケースが多く、実はすでに在庫が欠けかけな状態となっています。

38(女性サイズ)、44(男性用M相当)、46(男性用L相当)をご用意しました。
老若男女問わず自信をもってお薦めできる、至高の逸品です。

オンラインストアはこちらです→ オフホワイト/ カーキ/ オリーブ/ ローズウッド


天の声 聞こえたら 駆け出して行こう  ~ EEL Products/ 少年ショーツ

しばらく続いた雨も落ち着き、ようやく洗濯日和になりました。

梅雨冷えも雨が続けばで、晴れればやはり夏がすぐそこに近づいているのが匂いで感じ取れますね。

さて、先日お伝えしましたように明後日から連休をいただくわけですが、明日が定休日のため、実は本日が6月最後の営業日でして。

次にお会いするのは7月2日でございます。

これからどんどん暑くなれば、当店別注品をはじめとした涼しいパンツが大活躍するわけですが、ショートパンツもお忘れなく。

ショートパンツといえばどうしてもカジュアルに偏ってしまうところ、軽く、爽快で、それでいて上品な面立ちのものも登場し、なかなか侮れません。

EEL Productsの新作”少年ショーツ”は、その名の通り定番である”少年パンツ”を基にしたショートパンツです。

しなやかなサマーウールで仕立てられ、くだけすぎずかしこまりすぎない、絶妙な塩梅にうならされます。

そして、細かいところですがうれしいのが裏地。

高温多湿の日本の夏に涼を与える、総メッシュ仕様となっています。

表面的には見えない部分にしっかり「今」の服のよさを盛り込む、ここにもEELならではのバランス感覚が光ります。

思いついそうでなかなか思いつかない逸品です。
どうぞお試しください。

オンラインストアはこちらです→ イエロー/ オリーブ/ チャコール


臨時休業のお報せ

先日ご紹介したMASTER&Co.の別注、想像以上の反響をいただきうれしい限りです。

夏はもちろん、今時期の高湿で不快な日も、からりと心地好く着られ、また洗濯後の乾きも早いので重宝しますよ。

さて、そんなさなかではありますが、ここで臨時休業の告知をせねばなりません。

具体的には、6/27(木)~7/1(日)の5日間を店休日とさせていただきます。

上記期間につきましては、オンラインストアのご注文は承りますが、発送作業ができません。
恐れ入りますが、お届けご希望日は7/2以降の出荷を目安にご指定ください。

また、上記期間はメール等でのお問い合わせへの返信もできない可能性がございます。
どうぞご容赦ください。

病気などの重い理由ではなくただの私用ですので、7/2以降はまたケロっと平常営業に戻ります。

ご不便をおかけしますが、宜しくお願い致します。


世界でいちばん熱い夏 ~ MASTER & Co./ コットンリネンバウンスウェザークロスパンツ&プルオーバー

昨日まで開催されていたEuphonic LOVEも無事閉幕。
Olde Homesteader福原さん、Itheのお二人方、そしてご来場いただきましたお客様、愉しい時間を有難うございました。

本日からまた平常運転ということで、さっそく夏の目玉商品をご覧いただきましょう。

MASTER&Co.の代表作のひとつであるベルト付きチノクロスパンツ。

コシの強い生地、ほどよい太さでバランスのよいシルエットなど、その完成度の高さは今更言うまでもないことですが、その剛性ゆえにとりわけ昨今の真夏にはやや暑いような気もしていました。

そんな話をメーカーさんとしたところ、型はそのままに生地を当店で指定したものを別注として作ってみないか、とご提案をいただくことに。

そんな次第で生まれたのがこちら。

コインポケットやサスペンダーボタンなど、形状、仕様は前述したように定番モデルを踏襲しています(ただし、ガチャベルトは付属していません)が、

経糸にコットン、緯糸にリネンを用いて高密度に織り上げたウェザークロス、さらにこれをバイオ加工して表面を滑らかにし、シリコンを含浸させたうえ熱風処理を施すことでふわっとした表情、弾むような質感を引き出した生地を採用しました。

チノクロスほど織り目が目立たず、それでいてちょっとスラブ感があるのがなんとも佳い雰囲気です。

夏用ですからリネンは念頭にあったものの、どうしてもリネンが多いと穿き皺が目立ってしまい、それはあまり望ましくはありません。
そこで選んだこの生地は、さらりとしたリネン混ならではの清涼感はそのままに、比較的皺になりにくいという、なんともうれしい特性を持っています。

そして何といっても特筆すべきは穿き心地。
素晴らしく軽く、涼しく、8月の風を両手に抱きしめても爽快です。

ポケットの内布も、本体の特性に合わせ、通常モデルとは異なる薄手の生地に変更しています。

手前味噌ながら、夏の逸品と呼べるパンツができました。

ユニセックスで4サイズご用意しましたので、老若男女問わず皆様にお楽しみいただけます。

と、いつもならここで終わるところですが、今回はまだまだ続きますよ。

この生地、可能性に溢れていまして、パンツだけに使うのは勿体ないほど。

そこで、残反を使いプルオーバーシャツも作っちゃいました。

Tシャツ型ですが、生地自体に伸縮性がほぼないため、ふつうに作ってしまうといろいろと支障が出てしまいます。

襟周りは、頭を通しやすく、なおかつセクシーになりすぎないよう、何度も試作を繰り返し絶妙な塩梅に設定しました。

ブランド表示は着心地を重視し、タグの縫い付けでなくプリントとなっています。

襟裏には補強布。

袖は、一般的なカットソーのようにしてしまうと着脱の際に肘がひっかかってしまうことが懸念されたため、それをハンティングウェアなどに採用されているピボットスリーブにすることで解決しました。

袖の付け根が袖自体よりも下に設定されているのがお判りいただけますでしょうか。

裾はシャツの如くカーブを描き、また三角ガセットも設けています。

パンツもですが、洗うと生地にほどよくくだけた表情が生まれ、また手触りも柔らかくなります。
未洗いゆえファーストウォッシュの際にほんの少しだけ縮みが出る(サイズ感に大きな影響が及ぶような程度ではありません)とはいえ、基本的に洗濯に強い素材、つくりですので、どんどん着てガシガシ洗ってください。

なお、パンツと異なり、プルオーバーは店主がデザイン画から起こし、それを基にMASTER&Co.が製作しています。

各ディテールのみならずステッチの見え方に至るまで細かく指定、それを見事体現していただけました。

服飾の学校を出ているわけでもなく、服のデザイン画なんて人生で初めて描きましたが、こうして形にするには色々な方が関わっているんだなという当たり前のことを改めて再確認し、感謝とともにこれがお客様にどう受け入れられるのかという今までにない緊張感も強く感じます。

サイズはユニセックスのフリー。
幅に余裕を持たせながらも着丈をそこまで長くしていませんので、女性がゆったり着るもよし、男性がジャストで着るもよし、と着る方の個性に合わせて見え方の変わる一枚となっています。

パンツ、シャツともに自信作です。
是非一度お試しを!

オンラインストアはこちら→
パンツ ベージュ/ ネイビー
プルオーバー ベージュ/ ネイビー


LOVE LOVE 愛を叫ぼう

有難いことに、連日想像を遙かに超える大賑わいのEuphonic LOVE

Itheの服と呼応するように並ぶ元ネタとなった服、その比較をご堪能いただけ、

新作のTシャツもたっぷりと吟味できる、

そんな魅惑のひとときも、いよいよ本日が最終日となります。

本日は13:00~20:00、前半はItheメンバーが店頭に、当店店主は後半より合流致します。

より多くの皆さまとお会いできることを、一同楽しみにしております。
是非ともお越しくださいませ。


Euphonic LOVE、いよいよ開幕

何度かお伝えしているように、本日13:00より、祐天寺OLDE THINGSにて出張イベント”Euphonic LOVE“が始まります。

前半はItheのお二人のみ店頭に、当店店主は17:00ごろより現地に参戦予定です。

そのため、本日は仲町台の店舗は16:00にて閉店させていただきますので、ご理解のほど宜しくお願い致します。


Euphonic LOVEの決済方法および開催時間に関して

いよいよ明後日から開催となる、Euphonic LOVE

今回は店外イベントということで、いくつかお伝えせねばならない事項がございます。

まず、会場となるOLDE THINGSはお店でなくアトリエ兼ギャラリーのため、現金を扱う設備がありません。
そのため、イベント商品のお支払いはクレジットカード、楽天ペイ、Paypayのいずれかでお願い致します。

これに伴い、当店から決済用の端末を持ち込むため、6/18~20のイベント期間中は仲町台Euphonicaに於かれましては楽天ペイがご利用いただけなくなります(Paypayはご利用可能です)
併せてご了承くださいませ。

また、前回もお伝えしましたが、時間が日によって異なります。

6/18(火) 13:00-21:00
6/19(水) 13:00-21:00
6/20(木) 13:00-20:00

20日は撤収作業のため20時までとなりますので、ご注意ください。

6/19は終日、6/18と20は夕方から店主在店(開始時間からはItheさんが在店されています)し、6/18、20は仲町台の店舗は16:00までの営業となります。
あらためましてこちらもご留意願います。

オンラインストアはイベント期間中でも平常通り承ります。

ご不明な点等ございましたら、お気軽にお問い合わせくださいませ。

皆様のお越しを、一同心よりお待ち申し上げます!


何も聞かずにつきあってくれて サンキュ ~ EEL Products/ Merci shirts

きのうまでの中休みもそこそこに、横浜は梅雨真っ盛り。

土曜なのにとクサクサしちゃいますね。

でもそれは見て見ぬふりをしつつ、夏らしい服のご紹介といきましょう。

EEL ProductsのMerci shirtsは、今から7~8年ほど前でしょうか、かつて何度か作られていたモデルです。
当時のEELをご存知の方であれば、このモデルは覚えていなくとも「あ、昔のEELっぽいな」と感じるかも知れません。

基本設計はそのままに、素材やサイズを見直し、このたび久しぶりの復活を果たしました。

最大の特徴はご覧の通りその生地使い。

表面に無地、裏面にエキゾティックな柄を配し、袋縫いにて仕上げています。

この柄の見え具合で印象が変化し、気分や装いに応じていろいろと楽しめるようになっています。

袖は五分袖と呼んでも差し支えない程度にやや長く設計され、軽く捲っても短くなりすぎません。

二枚重ねて暑くないの?と思われるかも知れませんが、表裏どちらも薄手の涼しい生地を用いていますのでご安心を。

ホワイトの透け具合からもその薄さが見て取れます。

夏の強い陽射しとの相性は最高です。

シャツそのものに力がありますし、これをどう着ればなんて御託を並べるのは野暮というものでしょう。

どうぞサラリと、好きなようにお召しください。

オンラインストアはこちらです→ ネイビー/ オリーブ/ ホワイト