空と大地がふれあう彼方 ~ HAVERSACK ATTIRE/ コットンシルクシアサッカーシャツジャケット

何かの罰のように舞い戻ってきた寒さに身も心も震える日々が続きましたが、ようやく週明けあたりからは暖かくなるようで。

そう、もう4月も中旬なんですね。

春本番でもあり、来たるゴールデンウィークにも意識の向くころでもあります。

そんな時期ですから、先日ご紹介したベッドジャケットに続き、これまたひと味ふた味と違いを見せつけるシャツジャケットのご紹介をば。

今季のハバーサックは、シルクに着目しています。

その滑らかな肌触り、保湿性、清涼感はいくら化繊が進化を遂げようともなかなか追いつけるものではありません。

といっても扱いのデリケートさに躊躇される方もいらっしゃることでしょう。

しかしこのシャツジャケットはじめハバーサックのアイテムは家庭での手洗い可能とその点もクリアし(もちろんデニムやアウトドアギア素材ほどではありませんが)、日常着として気軽に使えるものに仕上げています。

こちらの素材はコットンシルクのシアサッカー。

生地自体がポコポコと波打っており、肌に触れる面積が少ないため、ただでさえ爽やかな肌触りのコットンシルクがより一層さらりと感じます。

ぱっと見は開襟シャツのようで、ポケットのつくりはカバーオールジャケットのよう。

と思いきや袖口はシャツを思わせるカフス使いで、なかなか一筋縄ではいきません。

若干癖の強い印象を受けますが、纏ってしまえば不思議とすっきり馴染むのがハバーサックの恐ろしいところ。
シンプルな装いに羽織るだけで、装いを一段階上のステージに引き上げてくれます。

行楽のお供にも最適ですので、是非今のうちにご検討ください。

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もう good night ~ EEL Products/ ベッドジャケット

春眠不覺曉
處處聞啼鳥
夜來風雨聲
花落知多少

かの孟浩然の詩の如く、昨夜の冷たい雨に打ち落され、盛りの過ぎた桜はだいぶ散ってしまったようです。

そして、この季節なかなかすっきり起きられないのもまた、古来より変わらず、そして未来も変わることがないように思えます。

であるならばいつでもごろんと寝られる服を着ていればよいのではないでしょうか。

肌に目にうれしい、とろんとした生地で仕立てられた”ベッドジャケット”は、文字通り寝間着のようなシャツジャケットです。

とはいえ外で着る服であることを前提としてデザインされており、それは胸ポケットや

両脇のポケットに表れています。

肩を落としたリラックス感の際立ったシルエットで、広めの袖もカフスを省いたコージーな構造となっています。

早くも店頭ではご好評いただいており、すでにLサイズ一枚を残すのみとなりました。

春から初夏にかけて眠りを誘うほどに心地好い一着、どうぞご検討ください。

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雲のように 風のように ~ CURLY/ CLOUDY LS STRIPE SHIRTS

なんでもかんでもカットソーで作ってしまうCURLY、こんなシャツまで手掛けています。

たっぷりと生地を使ったボックスシルエット、編みものならではのとろんとしたやわらかさに伸びのよさ、こうした要素が組み合わさり、美しいドレープと快適な着心地を生み出しました。

ただ単にカットソー素材をいわゆるシャツの形状に落とし込むのではなく、そのゆったりとした形状や台襟を省くことで一層力の抜けたリラックス感を引き出しています。

やや大振りの胸ポケットは簡単な羽織りものとしての用途も想定しているかのよう。

さっと脱いでロッカーのフックなどに掛けられるよう、背面にはハンガーループが設けられました。

裾はストレートにカットされ、初夏から夏にかけて一番上に纏うものとして使いやすくなっています。

清潔なサックスブルーのストライプですから、どんどん陽射しの強くなるこれからの季節の情景と自然に調和することでしょう。

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1月のdelightful toolオーダー会でご注文いただいたお客様方へ

長らくお待たせ致しました、前回のdelightful toolオーダー会にてご注文いただいた靴が到着しています。

今回もまた、どれもこれも最高の仕上がりです。

いつでもお渡しできますので、どうぞご都合のよいときにお越しください!

(同時開催のholo shirts.のシャツについては、もう暫しお待ちくださいませ…)


今聴こえだすのは 永遠のリズム ~ RHYTHMOS/ Zip(L)

あのRHYTHMOSが装いを一新しました。

今までの素材の温もりを活かしたものづくりから、より洗練された方向へ舵を切っています。

いったい何がどう変わったのか、それには不動の定番であるZip(L)を見るのが一番です。

まず、色展開。

今まで定番色とされてきたブラウン、キャメル、ネイビー、オリーブ、レッド、なんとこれらすべてが廃色となりました。

そして残ったブラックに、

以下の新色が新たな定番色として追加されています。

まずはチョコ。

旧ブラウンよりも深く、過去シーズンカラーとして登場したカカオに近いトーンです。

グレー。

昨年のシーズンカラーであるソルベよりも濃く、どこか石やコンクリートを思わせるムラのある表情です。

アルビノ。

写真は実際よりも少し白が強くなってしまっておりまして、実際はほんのり黄の入った暖かい色です。
鞣しの工程で脱色、脱脂を施し、そのうえでじっくりと加脂した革で、弾性に富んでいます。

そしてインディゴ。

以前のネイビーとはまったく異なる、どこか愁いを帯びた藍色です。

これら革の色の刷新にくわえ、従来一部の色を除き白い糸を用いていたステッチと、白いテープがアクセントになっていたファスナーテープが、革と同色になりました。

この効果は大きく、手縫い革小物特有のクラフト感がぐっと薄まっています。

また、今まで別売りでご提供していたカードフォルダが今回より標準装備に。

このカードフォルダだけで計およそ14枚のカードをまとめて収納でき、財布の中がすっきりと整理されます。

その他基本的な形状は変わりません。

変えてはならない本質的な部分はそのままに、新たな魅力を付与してさらなるステージに進みゆくリュトモス。
これからのさらなる展開が楽しみです。

オンラインストアはこちら→ ブラック/ チョコ/ グレー/ アルビノ/ インディゴ


君は天然色 ~ EEL Products/ パレットシャツ

暖かい陽射しと春の風が戻ってきました。
ちょっと南風は強すぎる気もしますが…

さてそれはともかく、ようやくまた春めいてきましたので、こんなシャツなど如何でしょう。

ギンガムチェック、当店では久々かも知れません。

ここ数シーズンはどこのブランドさんもあまり提案がなく、ギンガム好きとしては少し淋しい状況が続いていたのですが、さすがEEL Products、その流れを断ち切るかの如くこの新作”パレットシャツ”、しかも清々しいグリーンとオレンジを送り込んでくれました。

形状はやや幅を広くとったボックスシルエットで、ギンガムチェックの直線的な魅力を活かした裁断となっています。

ひっそりとしつつ最大の特徴は胸ポケット。

左胸に生地を切替え、そのライン上に仕込ませています。

アトリエシャツ画廊シャツと並ぶ絵描きシリーズ(勝手に命名)のなかでも、その名の示すように色彩の豊かな悦びを楽しめる一枚です。

オンラインストアはこちら→ グリーン/ オレンジ


出逢いは スローモーション ~ Rencontrant/ 和紙混レーヨンニットカーディガン

各ブランドから、春夏の新商品が続々と届いています。

が、オンラインストアもブログもしばらく更新が滞っておりました。

元号の発表まで跨いでしまったこの体たらく。
怠慢といえば怠慢でありまして、そこについては一切弁解の余地はございません。

ですが火曜日までの雨天曇天続きにはどうにも抗えず、光量不足で撮影したくともできない状況でもありました。

ここにきてようやくの晴天、さっそく素敵な新作を披露致しましょう。

昨年の冬にその品質で多くのお客様を唸らせたRencontrant(レンコントラント)より、またひと味違うカーディガンの登場です。

軽く、やわらかく、それでいて独特のシャリっと乾いた清涼感を備えたこの生地は、レーヨンに和紙を混ぜたもの。

この美味しい素材をじゅうぶんに活かすべく、諸要素を削ぎ落としたミニマルなデザインにまとめられています。

ボタンも、ポケットも、何もありません。

ただ羽織るのみ。それだけ。

しかし物足りなさなど感じるどころか、寡黙な佇まいながらきりりと放つ存在感、そしてまったくストレスのない着心地に、これでいいのだ、否、これがいいのだと頷かれることでしょう。

春夏はもちろんのこと、盛夏の冷房避けにもちょうどいい塩梅です。

すでに店頭では動きつつあります。
気になる方はどうぞお早めに。

オンラインストアはこちらです→ ブラック/ ネイビー


ウイスキーが、お好きでしょ ~ KESTIN HARE/ SHOP COAT

スコットランド北東部ハイランド地方のスペイ川流域地区をスペイサイドと称します。

このスペイ川には北海よりサーモンが遡上することから漁や釣りが盛んに行われており、当店ではすっかりお馴染みのケスティン・エア氏も少年時代は夏に御父上と釣りに出かけ、愉しい時間を過ごしたとか。

また、スペイサイドはスコッチ・ウィスキーの一大産地としても知られ、スコットランド全体の半数近い52箇所ものモルトウィスキー蒸溜所を擁しています。

当地の一銘柄BenRiach(ベンリアック)は1898年に創業し、ノンピートの大麦麦芽とピートを使用した大麦麦芽タイプ、二種類のシングルモルトウィスキーを製造するユニークな蒸溜所です。

1898年からといっても、最初の2年営業したところでパティソン事件(*)に巻き込まれ蒸溜事業を停止、以後65年間は隣接するロングモーン蒸溜所のためのモルティングのみを行う形で存続し、1965年にグレンリベットグループの一員として復活したのち2004年に独立、といったように紆余曲折を経ているようで。
(*Pattison Crash;強引な手腕で会社を拡大させていったエディンバラのブレンダー、パティソンが資金繰りに窮して不正会計で切り抜けようとしたものの倒産し、その連鎖で多くの蒸溜所や関係会社も廃業に追い込まれた事件)

現在はジャック・ダニエルズやアーリータイムズなどと同じく米ブラウン・フォーマン社の傘下に入り、当代屈指のマスターブレンダーとの声も高いレイチェル・バリー女史によって伝統を活かしながら革新的な試みに挑戦し続けています。

このベンリアックと、自身も大のスコッチ愛好家であるケスティンが、このたび夢のコラボレーションを実現しました(向かって左側の巨漢がケスティン)。

ブランド定番のショップコートをベンリアックのウィスキー色にした特別仕様で、同じくスコットランドの都市ダンディーの有力生地メーカであるハレー・スティーヴンソンズ社の手で製品染めが施されています。

まずは”10 YEAR AGED”、

ピーテッドモルトであるキュオリアシタス(Curiositas)10年の、蜂蜜のような黄金色を再現したモデルです。

ただ平坦に染めただけでなく、絶妙なムラを生じさせることで、色に味わい深い奥行きを生み出しています。

お次は”21 YEAR AGED”。

こちらはアンピーテッドのフォーカスクマチュアード(Four Cask Matured)21年の色となっています。

バージンアメリカンオーク、シェリー樽、ペドロ・ヒメネス(極甘口ワイン)樽、赤ワイン樽でそれぞれ熟成させたシングルモルトをブレンドしたこの特別なウィスキーの飴色を、見事に描き出しました。

2色合わせて世界で72着のみの限定生産品につき、それぞれにはシリアルナンバーの入った布タグが付属しています。

なお、先に挙げた2種類のウィスキーの違い(主にピーテッドとアンピーテッドの差についてですが)をレイチェルさん自身が動画でも説明してくれていますので、ご興味あれば是非ご覧ください。

オンラインストアはこちらです→ 10 YEARS AGED/ 21 YEAR AGED


夕凪の街 桜の国 ~ EEL Products/ 夕凪ジャケット&パンツ

あたたかくなったり寒くなったりを繰り返しながら日ごと春の匂いも濃さを増し、緑道ではそろそろ桜の見頃を迎えつつあるようです。

地元の小学校は卒業、修了式を終え、仲町台ではいたるところで有り余る自由時間を存分に活用している子供たちを(いつも以上に)見かけます。

もうすぐ3月も終わり。
4月となれば春の盛りから初夏の準備へと入ってしまいますよ。
早いものですねえ。

さて、この春に16周年を迎えるEEL Productsの書籍が、ミルブックス社より刊行されます。

これまでに作ってきた膨大な服から31点を厳選し、それぞれが誕生するまでの秘話を豊富な写真と共に紹介、デザイナーの高橋さんが専門的な勉強もデザインの経験もないままブランドを立ち上げ、試行錯誤を繰り返しながら洋服を作り続けてきたこの16年間を一冊にまとめた、ファンならずとも必読の一冊になるようです。

5/10に一般発売予定だそうですので、どうぞ皆さまお忘れなく。

そしてそんなおめでたいお報せとともに、同じくEEL Productsの新作を紹介致します。

春、そして初夏から夏にかけても心地好さそうなセットアップ、”夕凪”シリーズです。



目の粗い麻袋の布のような質感でありながら、やわらかく、軽量なポリエステルの生地で仕立てられています。

ジャケットは裏地もない簡潔な構造で、カーディガンに近い気楽な着用感はこれからの季節にうれしい限り。

パンツも素材の特性を活かしたコージーな穿き心地となっており、蒸し暑い日でもべたべたしなさそうですね。

その名の示すように、夕方の海辺でのんびり過ごすにもきっと快適なことでしょう。

今回もいろいろと想像力を喚起させられる、実にEELらしさの詰まった服となりました。

オンラインストアはこちらです→
夕凪ジャケット ブラウン/ ネイビー
夕凪パンツ ブラウン/ ネイビー


Good Fine Everyday ~ YOAK

 

初登場から一年経ち、もうすっかり当店のスニーカーの重要な一角となったYOAK。

人気ゆえしばしサイズ欠けの状況が続き、お待ちいただいていた方も多かったのですが、この春もやって参りましたよ。

まずは店主も愛用しているULYSE(ユリス)の補充。

シンプルにしてユニークな、まさにYOAKの顔と言える代表モデルです。

このULYSEの新色がこちら。

無染色のヌメ革を用いており、経年と共に飴色へと変化していくさまを楽しめます。

ソールは生ゴム。

視覚的な一体感のみならず、既存品で用いられている白いラバーソールに較べやわらかく、また軽量でもあります。

さらにもう一型。

ULYSEと並ぶ定番であるSTANLEY(スタンレー)の上位モデル、その名もSTANLEY 1.0の登場です。

ぱっと見た印象はベーシックタイプとほぼ変わりませんが、

実は色々と違いが隠されています。

まず、木型がやや細いタイプとなりました。
YOAKはオーソドックスな日本製の靴のサイズ感を踏襲していますので、足幅の狭い方にはやや広く感じられたのですが、そんな方にうれしい変更です。

また、YOAKといえばの豚革ライニングも、よりハイテクなものへ進化しました。

人体がもっとも快適なのは32℃だそうで、この温度を維持する特殊なマイクロカプセルを含んだ素材”Outlast(アウトラスト)”を使用しています。
これにより、暑い時期には涼しく、寒い時期には温かく感じられるようになりました。
NASAのために開発された技術を、地上でもお楽しみください。

中敷も低反発フォームにOutlastと豚革の重ねられた特別仕様です。

ソールもVibram社製のものへと変更、耐久性と防滑性が向上しています。

だれにでも判りやすい違いではありませんが、そもそもYOAK自体が目の肥えた方も納得の通好みなスタイルを貫くブランドですから、このひっそりとした差もまたYOAKらしいなとご理解いただけることと思います。

いよいよ始まった春本番、この気候にあわせて是非清爽たる一足を。

オンラインストアはこちらです→
ULYSE ホワイト/ ベージュ/ ブラック
STANLEY 1.0 ホワイト
STANLEY ホワイト