LETROISオーダー会が始まりました

本日より5/5までの3日間、新ブランドLETROISのオーダー会が開催されています。

全日デザイナーの菊地さんも在店されていますので、各アイテムの詳細についてなど、どんどん訊いてみてください。

引き続き開催中のBRAASIポップアップイベントとあわせて、是非どうぞ!


いざ行かむ 行きてまだ見ぬ山を見む このさびしさに 君は耐ふるや ~ Ithe

古来より、美食家の辿り着く先は精進料理と云われています。

もともと独創性の強い服作りを得意としてキャリアを積み重ねていったデザイナーの吉﨑さんが2016年に立ち上げたIthe(イザ)は、まさに服に於ける精進料理のようなブランドです。

デザイナー自身(I)がまさに今着たいもの(the)、それは言わば「日常の制服」。

普段の生活の中で、当たり前のように着る服-そのために何が必要なので何が必要でないかを極限まで突き詰めて導き出した解答は、デザインをしないことでした。

時代の流れに研磨され、それでも現代まで残った服は、おおよそ見た目ありきで創られたものではなく、ある目的を達成するための合理的な理由があってその形となったものです。
だからこそそのデザインには普遍性があり、広まり、残ったとも言えます。

そうした過去のアーカイブが内包する結果としての「普通」に最大の敬意を払い、その「普通」を新しく再構築する、それがItheのデザインです。

サンプルとなる服が製造された年代、背景、流行、パターン、縫製、生地、付属品、サイズといった諸要素を解析し、現代の素材、技術に乗せ換える…そうしてItheの服は生まれます。

それは一種のコピーでもありますが、驚くことにその着地点はまったく非なるものになります。

まずはそう、何はともあれItheの服をご覧いただきましょう。

No.14-BB。

80年代に米国で製造されたブルックス・ブラザーズのブレザーを基に、しっとりしたとろみのあるコットンの平織り生地で仕立てたジャケットです。

パッドを抜いて肩のラインを柔らかくし、

またオリジナルで使われていたメタルボタンを艶の少ないナットのものへ変更、

縫製のグレードを上げることで、普遍性はそのままに、現代の服へと生まれ変わっています。

これとセットアップで組み合わせられるのがこちら、No.15-DK。

なんとあのディッキーズの定番ワークパンツである#874の90年代製品がトレースされました。

ブレザーと同じまろやかな生地を用いて、当然本家とは較べるべくもないほど綺麗な縫製が施されてはいますが、

ディテールはどう見てもディッキーズの武骨なそれ。

なお、オリジナルに倣って、ウェストサイズが(縫い直すことで)調節可能な仕様となっています。

ザ・ワークパンツなのにブレザーと合わせれば不思議とまとまってしまうのは、それぞれの構造をあらわす描線以外の肉を徹底的に削ぎ落とすことで、残されたエッセンシャルな要素のみを同一の次元に落とし込めているからでしょう。

コーチジャケットのNo.16-VAも面白い。

基となったのは、往年の和製アイビーブランドVANです。
しかもブレザーやボタンダウン、スパニッシュコート等ほど語られることのないコーチジャケットですから、その選球眼には恐れ入ります。

こちらは光沢が抑えられ、しなやかな柔らかさと程よく乾いた質感を備えたコットンナイロンの生地で仕立てられています。

肌ざわりがよいため、表裏共に同じ生地が用いられました。

形状はたしかにコーチジャケットですが、スポーティーな印象はあまりなく、こうした服を着慣れていない方でも抵抗なくお召しいただけるはずです。

それぞれの元ネタは以下の写真にまとまっていますので、その違いがお判りいただけるかと思います(Poloベースのシャツは今回入荷していません)。

あまりにも大胆な手法で服の本質を追求するIthe、どうぞ今後ともご注目を。

オンラインストアはこちらです→ No.14-BB/ No.15-DK/ No.16-VA


新ブランドLETROIS受注会を開催します

当店でも何年にもわたり展開を続けてきたMOSODELIAが、今季を以て終了となりました。

残念なことです。

が、デザイナー・菊地条氏が活動を休止したわけではありません。

旅のための服というMOSODELIAのコンセプトを一旦終わらせるだけで、より作り手本人の嗜好に寄せたディープな世界へと生まれ変わるだけです。

ということで新ブランドLETROIS(ルトワ)をご紹介します。

「過去から未来へのバトン」をコンセプトに、テーラード×ワークをベースとしたクラシカルな服を提案。

ブランド名は”3″を意味し、過去+現在+未来、の3段階の時間軸を表しています。

MOSODELIAとはガラリと変わった世界観ですが、もともとパタンナーとして活動していた菊地さんはこうした重衣料の構造の理解も深く、御本人からすると自然な帰結のようです。

さて、そんなLETROISが、この秋のデビューに臨み、当店にて一般のお客様に向けた受注会を開催することとなりました。

期間は3に絡めて5/3~5の3日間。

当日は菊地さんも在店され、直接それぞれの型の詳しいお話を聞くことができます。

また、お披露目も兼ねてということで、受注会にてご注文いただいた方には菊地さん特製のノベルティも進呈致します。

BRAASIのイベントもご好評いただいているなか、さらに強力な仲間が加わって、一層彩り豊かなゴールデンウィークとなりました。

もちろん見るだけでも結構ですので、是非お気軽に遊びにいらしてください!


BRAASI INDUSTRYポップアップイベントが始まり、ORDER BORDERご注文分が到着しました!

もう表題がすべてなのですが、ゴールデンウィークでは珍しく肌寒い曇天模様の空の下、BRAASI INDUSTRYポップアップイベントが始まりました。

そしてそこに合わせたかのように、先月のORDER BORDERでご注文いただいたボーダーシャツが届いています。

皆様のお越しを心よりお待ち申し上げます!


リバウンド王 ~ LUNGE/ Integer Walk Rebound

長らく定番品を主軸に据えて商品展開していたLUNGEが、ここにきて立て続けに新作を発表しています。

相変わらずキャッチーな華やかさには欠けるものの、そんな要素はだれもルンゲに求めていないでしょうし、ただ履き心地や靴としての本質的な部分がグレードアップすることが大切なのではないでしょうか。

今回ご紹介のInteger Walk Reboundもあくまで生真面目に性能を重視、その名の通り昨年登場したInteger Walk Cushionと同じインティーガーシリーズで、より反発性を重視した最新型のモデルです。

アッパーはいつもの通りマイクロファイバー製。

型崩れしにくくしっかり足を固定してくれるのに、なぜか圧迫感がありません。
大きな愛で包み込まれるような気持ちになります。

通気性にも優れており、靴の内部は常に快適を保ったままですから、ウォーキングシューズとしては最適の素材と言えます。

そして、何といってもこのモデルの最大の特徴はソールです。

ポリウレタンを用いた自社開発のミッドソールは、先述した高い反発力だけでなく、ふわっとしたスポンジのようなクッション性を備え、またその性能が長時間の歩行でも劣化しづらいようです。

アウトソールも今までは外部メーカーのものを使うことが多かったのですが、今回は自社製。

主に舗装路での使用を想定したパターンとなっています。

アウトソールの素材自体が耐摩耗性に優れているうえ、減りやすい踵の外側部分がやや厚くなっているのも見逃せません。
細かい気配りが感じられます。

ラテックス一体成型のインソールは今回から表面に起毛素材を貼り、靴の中で足が滑りにくくなりました。

足の裏に見事フィットする独自構造はそのままです。

とこのように、前回からタンに記されるようになった”HOME OF THE FEET”の文言に恥じない、素晴らしい一足に仕上がりました。

なお、定番のAdagioも今回ごく少量ですが入荷してきています。

靴紐やLUNGEタブ、ヒールカウンターのデザインがコロコロ変わるのは毎度のことながら、タンが通気性の向上したデザインにリニューアルし、”HOME OF THE FEET”タグも添えられました。

インソールはInteger同様起毛素材のついた最新型です。

実のところAdagioは今後いつまで生産されるかわからない状況でして、こうして新旧揃う時期はもうそう長くないかも知れません。

徹底的に歩くことを突き詰めたゲルマン魂の結晶、その大いなる進化の過程をとくとご覧ください。

オンラインストアはこちらです→
Integer Walk Rebound シルバー×スノー×ホワイト
Adagio アーミーグレー


ならば愛を込めて 手紙をしたためよう ~ James Mortimer

開店して5回目のGWに臨み、ふと思うのは当初からのブランドラインナップの変化です。

もちろん最初からこれぞと言うべき品揃えにはしていましたが、それでもさまざまな事情や思いもあり、だんだんと今の形へ変わっていき、気がつけば最初からずっと継続展開している銘柄は数えるほどに。

そのひとつがJames Mortimer。
アイリッシュリネンを筆頭に上質な素材を用いて、シンプルながら独自性の光る仕立てで素敵なシャツを作り続ける、華やかさはなくともたしかな実力の光るファクトリーブランドです。

今季のリネンはライトピンク。

ちょっと季節は過ぎてしまいましたが桜の花弁を思わせる薄紅色が、リネンならではの素材感と融けあって涼しげな透明感を生み出しています。

あまり他に見ない手の込んだ前立て裏の仕様や

その気になればカフリンクスを飾ることができるコンバーチブルカフス、

裾脇のグリーン(アイルランドの国色でもあります)が鮮やかなガセットなど

いつも通りのモルティマー節が唸ります。

なお、今季から今までレギュラーフィットと呼ばれていた細身の型が無くなり、程よいゆとりのあるコンフォートフィットが基本形となりました。

もう一型は昨年から登場した五分袖丈のプルオーバータイプのスモック。

こちらはリネンではなく、トーマス・メイソン社のコットンオックスフォードを採用しています。
初夏の空のような色のギンガムチェックがなんとも清々しいですね。

オックスフォードいってもそこはドレスシャツ用生地を得意とする同社、きめ細かくしっとりとした滑らかな肌触りはその品質の高さを雄弁に語ります。

ともすればセクシャルな印象となりかねないイタリアンカラー、そこに愛嬌のあるポケットが茶々を入れることで、全体のバランスが実にいい塩梅にまとまっています。

どちらも100年以上の歴史を誇るシャツ工房ならではの逸品です。

今から盛夏まで心地好く着られますので、是非ご検討ください。

オンラインストアはこちらです→ アイリッシュリネンシャツ/ ハーフスリーブスモック


プラハの春 ~ BRAASI INDUSTRY ポップアップイベントを開催します

いよいよ迫る10連休、皆様ご予定のほど如何でしょう。

旅行に行かれる方、または旅行で関東へいらっしゃる方、旅行や帰省などはせずのんびりする方、もちろん様々かとは存じます。

Euphonicaではこの長い期間を活かすべく、チェコの新進バッグブランドBRAASI INDUSTRYの当店未展開商品をズラリと取り揃えたポップアップイベントを4/27~5/6のあいだ実施することとなりました。

先日別注カラーもご紹介、当店で絶賛展開中のトートバッグGEORGINAは、実はBRAASIのメインアイテムではありません。

もともと建築家として活動していたŠimon BrabecとEliška Slámová夫妻が、自身や友人たちのため自転車用バックパックを作るところからスタートしたブランドゆえ、バックパックの種類、構造のユニークさには定評があります。

当初に比べ規模の拡大した現在でも事務所内で自社スタッフにより一点一点作られ、高い品質を維持しています。

今回のイベントでは、ふだんスペースの問題で展開できないそうしたバックパックの数々を皆様にたっぷりとご堪能いただけるよう、可能な限り多くの型、色のバリエーションをご用意する予定です。
国内ではほとんど流通していない珍しいモデルも、代理店さんのご厚意により確保することができました。

どうぞご期待ください!


君が好き 胸が痛い ~ KIMURA/ narrowing cardigan

鬼才・木村嵩之氏が世に放つKIMURA。

ラインナップにはいつまでもシャツしか出てこないのにシャツブランドではないと公言して憚らず、そしてその作品のどれもが我々を驚かせて止まない、こうした異色な独自性ゆえに当店ではもはや欠かさざるべき存在となっています。

その代表作と言うべきモデルがシャツ地のカーディガン、”narrowing cardigan”。

昨年初夏に登場するや否や多くのお客様の心を鷲掴みにし、入荷のたびにすぐ完売してしまう名品です。

今回は継続展開色のブルーストライプ×ピンクに加え、

ネイビーストライプ×ネイビー、

初となるタイプライター生地のブルーストライプ(継続展開のものとは柄が違います)×ピンクベージュ、

そしてあっという間に完売してしまったのですがグレー×スモーキーピンク、

これら3パターンの新色が登場しています。

英国の某有名ニットメーカーのカーディガンから着想し、目移し(針にかかっているループを他の針に移すこと)によって編み目を減らし、生地の編み幅を部分的に狭くすることでパーツの形に編み立てる、いわゆる成形編みのニットに用いる技法である「ヘラシ(narrowing)」をシャツの構造にて独自解釈しています。

極力裁断と縫合に頼らず成形によって服を構成する部位を形作るということは、当然複雑なパターンと高度な縫製技術を要します。

当店でお取引のある他ブランドのパタンナーさんに店主私物をお見せしたところ、「工場が厭がる」「量産不可」などの意見が出たほど。

木村氏自らが裁断、縫製まで(ボタンホール開け以外の)全行程をたった一人で行うがゆえに実現した、一種の工芸品でもあるわけです。

熱狂的ファンの割合の高いKIMURAですから、先述の通り在庫もグイグイ減りつつあります。

初夏から夏の羽織りものとして最適なマスターピース、気になる方はお早めに。

オンラインストアはこちらです→
ブルーストライプ×ピンク/ ネイビーストライプ×ネイビー/ ブルーストライプタイプライター×ピンクベージュ
グレーストライプ×スモーキーピンクは、4/16現在一着のみ受注生産可能です。その後は生地のストック切れにつき展開終了カラーとなります。ご希望の方は当店へ一度ご相談ください 完売しました!)

ご参考までに、昨年店主が登場した記事にて私物のブルーストライプ×ピンクを着用しています→
http://euphonica.yokohama/blog/archives/14242


心の旅 ~ TRAVEL SHOES by Chausser/ TR-010

その端麗な容貌にしてギアと言っても過言ではないほどの機能性を誇る、ショセのTRAVEL SHOES。

昨年の登場以来、こんな靴が欲しかったと多くの女性のお客様からご好評いただいています。

今季は継続展開のストレートチップ”TR-001″が補充され、

そして新型であるスリップオンタイプ”TR-010″が入荷してきています。

新型といっても他のトラベルシューズ同様、アッパーには防水透湿機能を付与されたスムースレザーが使われており、

衝撃吸収性や耐摩耗性に優れ、凍った路面でも滑りにくい特殊なラバー、Vibram社ICETRECKを用いたオリジナル柄のソールが採用されています。

衝撃吸収素材が仕込まれた中敷も変わらずです。

大きな違いは見た通りスリップオンであること、そして踵に芯材が入っていないこと。

すなわち踵を潰して、サボのように(あるいはバブーシュのように?)軽いつっかけ感覚で履けるわけです。

今回も、靴箱の代わりに旅行などで携行するにも便利な布袋に入れられています。

すでにトラベルシューズの佳さをご存知の方にも、これからの方にも自信を持ってお薦めできる逸品です。

装いの軽くなるこれからの時期に最適な一足、是非今のうちにどうぞ。

オンラインストアはこちらです→
TR-001 ブラック/ ホワイト
TR-010 ブラック/ ホワイト