しつこく列島から離れようとしない分厚い雲に覆われ、時折射し込む陽の光にはっとするほど、仄暗く靉靆とした7月。
猛暑はご勘弁ですが、こうも梅雨冷えが足踏みしてしまうと、なかなか夏服で季節を愉しもうという気分にはなりづらいことでしょう。
そんななかでも平然と日々お客様のもとへ巣立ち続けているのが、ItheのTシャツです。
入荷するや否や完売し、メーカー在庫を引き抜いて補充後ようやくブログ等でご紹介できた昨年の反省をふまえ、3倍以上の数を仕入れたのですが、今年もあっという間にほぼ完売寸前に。
という次第で緊急追加生産が決定し、ようやく本日再入荷致しました。
実は今季は季節限定色としてネイビーが登場していました。
しかしご紹介を前に姿を消してしまったため、今回が初のお披露目となります。
ホワイト、ネイビーともに、一般的なTシャツとは異なり、ワンピースに用いられるような目の詰まった生地を採用。
体のラインが出づらく、透けもほぼありません(この透けにくいという特徴はとりわけホワイトで力を発揮します)。
また、美しい光沢、高い剛性が、緊張感を帯び凛とした表情を生み出します。
襟はリブではなく共生地のバインダー。
スポーティーさを軽減し、都市生活のための服としての要素を強めてくれます。
地味な点ながら、上にカーディガンやジャケット等を重ねたときは、ここがリブかバインダーかで襟元の印象ががらりと異なります。
サンプリングの巧みさには定評あるIthe、このTシャツは珍しくゼロベースでデザインされたものですが、袖と裾を80年代のヘインズから引用、天地引きで縫製されています。
これは折り返した生地の端を掬うように縫うやり方で、ステッチが線状ではなくポツ、ポツと糸の点が繋がるように出ます。
頼りなさそうですが縫製強度は高く、ただ残念ながら技術的に難しく時間がかかるため、今ではあまり多く見られません。
ところで、大柄な方や、ゆったりと着たい方に朗報です。
今までサイズ展開は1(S~M相当)、2(L相当)のみのご用意でしたが、今回の再生産に伴い、新たに3(XL相当)が仲間に加わりました。
リピーター様続出につき、再生産分もいつまで持つか。
気になる方は、どうぞお早めに!