涼しくなるのは大いに結構ですが、いくら何でも急に寒くなりすぎて、店主、体がなかなか追いつきません。
まあそれは齢のせいもあるんでしょうけど…
さて、そうした次第でセーターにうれしさを感じる頃合いになりました。
今年は(今年も?)ニットは豊作で、いろいろな種類をこれから冬本番にかけてじっくりとご紹介していきます。
そんななか、ごくごくシンプルで「普通」であるがゆえに異彩を放つのがこちらです。
ニットといえばcomm. arch.。
Saddle B.B.は長く定番として君臨し続けてきたB.B.シリーズの顔となるクルーネックセーターです。
とはいえ、当店ではモックネックタイプのMock Neck B.B.を中心に扱ってきて、Saddle B.B.は実に5年ぶりとなりますが、このあいだに何度もバージョンアップを繰り返していました。
そして今年も素材を改め、さらに素晴らしいニットへと進化しています。
デザインといいますか、意匠については特別変わったことはありません。
某アメリカントラッドブランドのセーターに基づいた、ごくオーソドックスなサドルショルダーのセーターです。
何一つ尖った要素のない、絵に描いたような服ですから、サイズバランスと素材がモノを言います。
インポートブランドにくらべメリハリを抑えた柔和な形状を構成するのは、ふんわりとしたやさしい毛糸。
オーストラリア産のメリノウールのなかでも選りすぐりの極細繊維のみを使用、このデリケートな素材をふっくらしたものにすべく、カシミア用の紡績機を用いて糸にしました。
こうして生まれた、やわらかく弾力性に富んだ糸を用いて、東北の手横編み機職人の手でゆっくりと時間をかけて編み立てられたのが、このセーターです。
しっとりと滑らかな素材を、もっちりとした生地に編みたてたわけですから、その心地好さは言うまでもありません。
そして驚くのがその軽さ。
空気そのものを纏ったかのような錯覚に陥りそうな着心地に、自然と微笑みもこぼれるというものです。
ごくごく普通のデザインだからこそ飽きずに、日々の生活の中で躊躇せず登板させられますから、自然とこの着心地を味わう機会も増えていくことでしょう。
オンラインストアはこちら→ ディープオーシャン/ パインツリー